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唾液と虫歯の関係性は? 唾液の分泌量は多い方がよい


唾液と虫歯の関係性は? 唾液の分泌量は多い方がよい

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唾液と聞けば、ポジティブなイメージよりも「垂れる」「汚い」といったネガティブなイメージを持っている方が多いかもしれませんね。

しかし、唾液は人がもつ、非常に優秀な体液の1つです。その役割は複数あり、さまざまな口内トラブルから人間を守ってくれているのですね

唾液の量は、虫歯の発生頻度や悪化のしやすさに関係しています。つまり少ないよりは多い方がよいと言えるのです。

ここでは唾液と虫歯の関係性について紹介します。虫歯ができやすいなど口内トラブルが多い方は、参考にしてください。

唾液が少ないと虫歯になりやすい? 少しでも分泌量を増やす努力をしてみよう!

結論は「唾液の分泌量が少ない人は、虫歯が発生しやすい人」です。なぜなら、唾液には虫歯の予防・進行防止効果があるため、その唾液が少ないとなれば効果も少なくなってしまうからですね。

もちろん虫歯にならないためには歯磨きなどのケアが必須ですが、端的に言えば、唾液量は多い方が便利。得られる恩恵がたくさんあります。栄養を摂取する大切な口をいう器官を守ってくれているのが唾液だと考え、唾液は増やすように意識していきましょう。

この記事でも唾液量の分泌を増やす方法を紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。

 

唾液が少ないと虫歯になりやすい理由

では、唾液と虫歯の関係性をみていきましょう。まずは唾液が少ないとなぜ虫歯になりやすいのか、その理由から紹介します。

唾液には、次の7つの役割があります

  • ・消化・・・食べ物を消化する
  • ・保護・・・口内の粘膜や舌などを歯から守る
  • ・洗浄・・・口内の汚れを洗い流す
  • ・殺菌と抗菌・・・口内菌を抑制し減少させる
  • ・緩衝(中和)・・・食後に酸性に傾いた口内を中和させる
  • ・再石灰化・・・溶けだした歯を再び硬くさせる
  • ・排出・・・ゴミやほこりなどを口内から出す

この中で、直接虫歯と結びついているのが、「洗浄」「殺菌と抗菌」「緩衝(中和)」、そして「再石灰化」の4つです。

この4つの恩恵が受けられないと、虫歯菌が繁殖し、活動が活発化しやすくなります

 

虫歯に効く唾液の役割①洗浄

人が食事をするたびに、口の中や歯の表面・間には食べかすが残ります。唾液はこれを洗い流す役割があるのです。

唾液を飲み込むときに口内の汚れも一緒に流し、虫歯菌が活動しにくい環境を作ります

 

虫歯に効く唾液の役割②殺菌と抗菌

唾液には殺菌と抗菌の作用があります。唾液に含まれているのは、リゾームやラクトフェリンという成分。これらの成分があるため、口内の細菌は体内への侵入がスムーズにできません。

 

虫歯に効く唾液の役割③中和

食後、人の口内は酸性になります。これは食べ物を溶かして消化を助けるためですね。しかし、酸性になることで歯の表面も溶けだしてしまいます。

そこで歯を助けるのが唾液です。

唾液は酸性に傾いた口内を中和し、歯の表面が溶けだすことを防ぎます。食後30分ほどで、口内は中性に戻ると言われていますよ。

 

再石灰化

食後、口内が酸性になることによって、歯の表面が溶けだします。そのままで放置すれば虫歯菌がやすやすと歯に侵入してしまうため、唾液を使って再石灰化をしているのですね。

再石灰化とは、溶けた歯の表面が再び固まり元の状態へ戻ること。唾液に含まれるカルシウムやリン酸などが歯の表面にくっつき、歯を元の状態へと戻してくれます。

初期虫歯であれば、この再石灰化で「なかったこと」にもできる場合があるため、とても大事な働きです

 

唾液量は人によって違う! 唾液が少ない方の原因

誰にでもある唾液ですが、実は唾液の分泌量は人によって違います。一般的には健康な成人の場合、1日に1〜1.5リットル程度の唾液が分泌されると言われています。

しかし、加齢などさまざまな原因により、唾液の分泌量が下がってしまう方がいるのですね。以下は唾液の分泌量が減る原因です。

  • ・加齢
  • ・早食いでよく噛んでいない
  • ・口呼吸をしている
  • ・ストレスが多い
  • ・薬の副作用
  • ・病気

誰でも年を重ねることで、唾液の分泌量は減ってしまいます。それは加齢とともに舌周辺の筋肉が老化したり唾液腺の働きが低下したりするから。そのため、舌の運動などを意識して取り入れる必要があります。

また、早食いは噛む回数が少なくなるため唾液量の分泌が減るだけでなく、消化不良を起こすなどさまざまな悪影響があり、注意が必要です。

何らかの原因で口呼吸をしている方やストレスをよく感じる方も、唾液量に影響しやすいでしょう。

さらに、更年期障害になると唾液量が減るケースもあります。シェーグレン症候群という自己免疫疾患でも唾液が少なくなりますし、がんでX線治療を受けると唾液腺が焼けてしまい、唾液が出なくなることもあるのです。

病気や治療による唾液量の減少はともかく、早食いや口呼吸、ストレスなどは、できる対処をして唾液を増やすことが望まれます。

 

唾液量を増やして虫歯を予防しよう! 方法5つ

では、唾液量を増やして虫歯を予防するにはどうすればいいでしょうか?

自分でできることは以下の5つが考えられます。

  • ・食事はよく噛む
  • ・こまめに水を飲む
  • ・ガムを噛む
  • ・唾液腺を刺激する
  • ・リラックスする

 

食事はよく噛む

唾液を分泌させるには、よく噛むことがとても大切です。目安は1口につき30回以上噛むこと。顎を動かして噛むという行為は、唾液腺を刺激して分泌を促します。

さらに、よく噛んで食べることで脳の満福中枢が刺激され、食事の量や間食の頻度が減少。結果的に口内に食べ物のある時間が減るため、唾液による再石灰化が進んだり虫歯菌が活動するエネルギーがなくなったりします。もちろん、過剰にエネルギー摂取をしないため、ダイエットにもつながるでしょう。

よく噛むことによるメリットはとても多いため、全身の健康のためにもぜひ習慣化させてくださいね。

噛むことについてのメリットは次の記事を参考にしてください。

【関連記事】噛むメリットについての記事はこちら
食事のときによく噛むメリット8つ! なるべく早く習慣にしよう

 

こまめに水を飲む

人の唾液はその99.5%が水分です。つまり、体内に水分が少なければ唾液も作ることができません。水分はできるだけこまめに取るようにしてくださいね。

注意点としては、水分であればなんでもいいというわけではないこと。砂糖がたっぷり入ったスポーツドリンクやジュースなどはおすすめしません。そしてポリフェノールが含まれている緑茶やウーロン茶は、やはり避けるようにしましょう。ポリフェノールは唾液分泌を抑える効果があります。

飲むならお水や麦茶など、ノンカフェインのものがおすすめですよ。

 

ガムを噛む

顎を動かしてしっかり噛むことで、唾液腺を刺激して分泌量をアップできます。おすすめなのはガム。特にキシリトールガムなら糖分が入っていないため、噛んでも虫歯菌の活動が活発化しません。

キシリトールガムについては、以下の記事で詳しく書いています。

【関連記事】キシリトールガムの効果についての記事はこちら
キシリトールガムで虫歯が治る? キシリトールの効果とその範囲

 

唾液腺を刺激する

噛んで唾液腺を刺激することも大切ですが、マッサージをすれば物理的に刺激できます。道具も不要なので、思い立ったときにやってみてくださいね。

  • ・上の奥歯の辺りのほほに人差し指から小指までを当て、後ろから前へと10回ほど回す
  • ・耳の下から顎までを、親指で5回ほど押す
  • ・両手の親指を揃えて顎の真下からぐーっと押す

また、舌を口の中で大きく動かして回転させるなども有効です。

 

リラックスする

最近ストレス過多だなと思っている方は、きっと口内の乾きを感じているでしょう。

適度なストレス発散は、穏やかな毎日を送るためにとても大切なこと。意識的に時間を作り、太陽の光をあびてお茶を飲んだり、何も考えない時間を作ったりするなどしてリラックスしましょう。

 

唾液は心強い味方! 普段から分泌量を増やす意識を持って虫歯予防をしよう

唾液は人の健康にとって、とても重要なものです。口内を奇麗に洗うだけでなく、消化を助け、細菌の活動を抑制し、歯を守ってくれています。

今まで唾液の量について考えたことがない方は、この機会に意識を向けてみてくださいね。できることを少しずつでいいので、唾液量を増やすために行動してみましょう。


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監修・執筆

ハピネス歯科クリニックの院長、大久保 圭

ハピネス歯科クリニック 院長 大久保 圭

秋田市の歯医者。出身地:北海道。出身大学:岩手医科大学歯学部。 ハピネス歯科クリニックでは、歯の悩みが何もない健康を保っていただくために、予防歯科を特に大切に考えています。 本ブログを通して、あなたの健康づくりに役立つ質の高い情報発信を心がけています。

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