噛み合わせの悩みを解決しよう! インビザライン矯正治療の基本知識を紹介
<当院の感染拡大防止について>
手洗い・アルコール消毒・うがいの徹底
ドアの開放、空調を強めに設定する 等、定期的に室内換気を行っております
次亜塩素酸水を使用し、空間除菌を行っております
感染リスクの高い来院者さまへの受診の自粛のご依頼、又はご予約日の変更のお願いをしております
スタッフ一丸となって、新型コロナウイルスの感染拡大防止に善処致します。
ご理解とご協力賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
歯科矯正にはさまざまなやり方がありますが、マウスピースをはめることで歯を動かしていくという方法が「インビザライン矯正」です。
インターネット上にはインビザラインについての記事も見かけるようになりましたが、その中で「インビザラインをすると噛み合わせが悪くなる」という情報を、見たことがある方もいるかもしれませんね。
では実際に、インビザラインをしていると噛み合わせが悪くなるのでしょうか?
この記事では、インビザラインとはどのような矯正方法かといった基本知識と、インビザラインで矯正可能な噛み合わせの問題、治療の具体的な流れと内容、噛み合わせが悪くなるとすればどのようなケースか、などについて解説します。
インビザラインはマウスピースを使った矯正方法
インビザラインとは、歯並びや噛み合わせを合わせ、整えるための治療方法です。透明で取り外し可能なマウスピースを作り、それを期間に合わせて取り換えていくことで歯並びや噛み合わせの問題を矯正します。
全体的に矯正する場合と一部の歯のみを対象とする場合のさまざまなプランがあり、患者それぞれの口腔状態と目標に合わせた個別の計画を立てます。
マウスピースは1日20時間以上装着する必要がありますが、食事のときは外して食べられること、マウスピースが透明なので見た目に違和感が少ないこと、ワイヤー矯正に比べて歯磨きが簡単であるなどが特徴です。
【関連記事】インビザライン矯正についての記事はこちら
インビザライン矯正とは? おすすめしたい方や治療の流れなどを紹介
インビザラインで噛み合わせが悪くなることは基本的にはない
基本的に、インビザラインで噛み合わせが悪くなることはありません。
多くの場合、それは矯正の過程を理解していないことから生じる誤解か、矯正中に歯が動くことで以前とは異なる噛み合わせになり、違和感を覚えた結果です。
もし本当に嚙み合わせが悪化した場合は、マウスピースの装着時間が正しくないなどの原因があります。それらの原因については後述しますので、参考にしてくださいね。
インビザラインで矯正できる噛み合わせ問題の種類と対応が難しい問題の種類
インビザラインで矯正できる噛み合わせの問題は、以下の4つです。
- ・軽度の出っ歯
- ・軽度の受け口
- ・軽度のすきっ歯
- ・軽度の乱ぐい歯
出っ歯は、上の前歯が下の前歯より大きく前方に出ている状態ですね。正式には「上顎前突」と呼ばれます。そして受け口は下の前歯が上の前歯より前に出てかぶさっている状態です。
すきっ歯は歯と歯の間に隙間がある状態。乱ぐい歯は歯があちこちに飛び出したような状態です。八重歯も乱ぐい歯の一種ですね。
いずれの状態も「軽度」であれば、歯と歯の間をわずかに削合してスペースを作るなどの方法で、インビザライン矯正が可能です。
インビザライン矯正のみでは難しい噛み合わせの状態
そして以下が、インビザラインのみでの矯正は難しい場合です。
- ・重度の出っ歯
- ・重度の受け口
- ・重度のすきっ歯
- ・重度の乱ぐい歯
- ・深い噛み合わせ
上下の顎が大きくずれている場合には、骨格自体を矯正する必要があるため外科的治療が必須です。インビザラインのみでは問題解決ができません。
また、抜歯を伴う矯正治療においても、前歯が内側に倒れ込むリスクがあるケースはインビザラインには不向きで、ワイヤーによる矯正が必要です。抜歯をすると歯の移動量が大きくなるため、インビザライン矯正の治療期間が長くなったり適応外になります。
そして「深い噛み合わせ」は上の歯が下の歯に覆いかぶさっている様を言います。アタッチメントと呼ばれる小さな装置を歯の表面につけて歯を動かすことで改善が期待できる場合もありますが、多くのケースではインビザラインのみでの矯正は難しいことが多いでしょう。
インビザライン矯正治療の流れ
では、インビザライン矯正の流れや具体的な内容を紹介しましょう。クリニックに初回に訪問してからの動きです。
- ①カウンセリング
- ②精密検査
- ③診断・契約
- ④治療開始
- ⑤動的治療終了後のメンテナンス
カウンセリング
1回目の来院は初回カウンセリングです。何に困っているのかを聞き、現状の歯並び確認の他、虫歯や歯周病の有無を確認します。部分矯正が可能か、全体矯正が必要かなどを判断するためです。
現状や治療期間、費用について歯科医から説明があります。
精密検査
2回目は精密検査です。レントゲン撮影や顔・口内の撮影、矯正治療に必要な詳しい検査をします。
診断・契約
精密検査の内容を分析し、検査結果と治療計画を決定して説明します。同意書や契約書にサインをし、治療開始です。
治療開始
カスタムメイドによって作られた透明なマウスピースをはめ、7日ごとにマウスピースを交換しながら歯を動かしていきます。
月1回の来院のあと、徐々に2〜3カ月おきの来院になります。治療は人によって期間が異なり、1〜3年ほど続きます。
動的治療終了後のメンテナンス
歯の戻りを防ぐための保定装置(リテーナー)の装着をし、メンテナンスを行います。メンテナンス期間はクリニックによって異なります。
インビザラインで噛み合わせが悪くなる可能性4つと対処法
前述した通り、インビザラインでは通常嚙み合わせが悪くなることはありません。しかし、以下のような状態であれば噛み合わせが悪くなるリスクがあります。対処法とともに、確認していきましょう。
- ・装着時間を守っていない
- ・噛み締め癖がある
- ・マウスピースが浮いている
- ・専門医ではない
装着時間を守っていない
インビザラインでは、マウスピースを1日20時間以上、徹底して装着しなければなりません。痛いからといって外していては、矯正時間が長引くだけです。
基本的には食事と歯磨き時以外は外さずに過ごすことになります。装着時間や付け替えの時期を患者が守ることが前提で治療計画を立てているため、守られない場合は治療期間が長引いたり噛み合わせに違和感がでてしまうのです。
噛み締め癖がある
マウスピースは歯を押す動きが得意なため、噛み締め癖が強いと奥歯が沈みこむことがあります。さらに、マウスピースが破損してしまう恐れもあるでしょう。
噛み締めによってマウスピースが変形し、変形に気付かないまま装着し続けると本来とは異なる方向に歯が動いてしまうこともあります。
マウスピースが浮いている
正しくマウスピースが装着できていない場合も、歯に適切な力が加えられないため、噛み合わせが悪くなってしまう場合があります。
マウスピースが浮いた状態で装着すると計画通りに治療が進まないだけでなく、噛み合わせの悪化を引き起こす原因になります。マウスピースはチューイーを用いてしっかり密着させなければなりません。
専門医ではない
インビザラインの計画は、専門の矯正医でなくとも行えるものがあります。そのため、歯科医によっては噛み合わせに関する知識が不足しており、本来はインビザラインでの矯正が困難な患者にも治療を始めてしまうケースがあるのです。
インビザラインを受ける際には、必ず歯科医の経験や実績、噛み合わせについて専門知識を持っているかどうかを確認してから依頼するようにしましょう。
インビザラインで噛み合わせを整えるには正しい治療法・適切な管理が必要
インビザライン矯正は、世界100ヶ国以上の国々で治療が取り入れられ1,400万人以上の人々が治療を受けた、技術的に優れている矯正方法です。
ワイヤー矯正のように目立たず、治療中の行動にほとんど制限がありません。計画的・段階的に歯を動かせる方法で、噛み合わせが悪くなることはないと考えてよいでしょう。
どの治療法でも同じですが、大切なのはルールを守り、適切に管理することです。インビザライン矯正を考えている方は、まず専門医を探すことから始め、紹介したような嚙み合わせを悪くしてしまう行為はしないようにしましょう。