奥歯が痛いのはなぜ? 考えられる原因や自分でできる対処法とは
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奥歯は食べ物を飲み込みやすくしたり、力を振り絞ったときに力がでやすいように噛み締めるなど、さまざまな役割を持つ大切な歯です。
その奥歯に痛みがあると、日常生活でも大変不便ですよね。その内治るだろうと様子をみたい気持ちは理解できますが、奥歯の痛みは何かトラブルを抱えている証拠と考えられます。放置せず、原因特定のために歯科を受診するようにしましょう。
ここでは奥歯が痛む原因や痛みへの対処方法、してはいけない行動などを紹介します。
奥歯が痛む! 虫歯じゃない可能性もある
奥歯に限らず歯が痛みを発したときには、まず虫歯を疑うのが一般的ですよね。とは言え、実際には虫歯以外で奥歯が痛む可能性もあります。
もしも夜間眠れないなど日常生活に支障がでるような痛みがあれば、深夜・休日を問わず病院へいきましょう。しかしそれほどでもない場合、まだ我慢できる、もしくは時間がないからと歯科へ行かない人が多いかもしれませんね。
しかしながら、歯の痛みは放置すると悪くなるばかりです。原因にもよりますが、自然治癒することはほとんどないため、できるだけ早めに歯科の予約を取ってくださいね。
奥歯が痛むときに考えられる原因9つ
奥歯が痛むとき、考えられる原因は以下の9つです。
- ・虫歯
- ・歯周病
- ・知覚過敏
- ・親知らず
- ・歯ぎしりや食いしばり
- ・突発性歯痛
- ・神経痛
- ・精神的ストレス
- ・その他
虫歯
歯が痛いときの最も多い原因は、やはり虫歯です。奥歯もその例に漏れないため、痛みを感じたらまずは虫歯を疑いましょう。
虫歯は歯の表面をカバーするエナメル質を溶かして内側へと侵入し、進行に合わせて徐々に痛みがでてきます。奥歯は一番奥にあるため磨きにくく、どうしても虫歯になりやすい箇所です。そのため、過去に治療した奥歯が再度虫歯になる(二次カリエスを発生する)ことも多いでしょう。
歯周病
歯周病は、口内にいる歯周病菌に感染して歯茎に炎症が生じている状態を指します。虫歯と違って中々自覚症状が出ないため、罹患していることに気付かない方も多い病気です。
ただし、重症化すると歯茎が下がって歯が抜けるほか、顎の骨を溶かすこともあります。恐ろしい病気であると認識し、早めの対処をしなければなりません。
知覚過敏
知覚過敏は冷たいものを飲食したときに歯がしみる現象のこと。歯の表面を覆っているエナメル質が何らかの原因で剥げたりなくなったりした結果、その下にある象牙質が露出して起こります。
奥歯の歯茎が下がったり(歯肉退縮)、磨きすぎや物理的刺激によってエナメル質が剥げたときには、知覚過敏によって歯がしみます。
親知らず
親知らずは17歳のころに生えだす最奥の歯のこと。ケアはしにくい位置ですが、真直ぐに生えると問題はありません。しかし多くの場合、斜めや歯茎に埋まったままで真横に生えるため、奥歯を押して痛みを出すといった悪さをしでかします。
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歯ぎしりや食いしばり
歯ぎしりは歯を強く噛み締めながら横にギリギリとずらすこと。そして食いしばりは強く噛み締めることですね。どちらも悪癖として、歯科での治療対象です。
人は奥歯を食いしばるとき、何トンもの力が加わると言われます。そのため奥歯の神経に負担がかかり、痛みが出るのです。
歯ぎしりや食いしばりが見られると判断された場合は、歯科で自分にぴったりのマウスピースを作ってもらいましょう。寝ているときに無意識でする歯ぎしりや食いしばりを抑えられるだけでも、症状は大きく違います。
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寝る時のマウスピースって? 効果・メリットとデメリット・作り方などを紹介
突発性歯痛
痛みの原因が明らかにできない歯痛を指します。紹介したどの分類にも当てはまらない場合にこう診断されることがありますが、一本以上の歯を抜いた部位に生じることが多いでしょう。
神経痛
口周辺の神経が傷ついたり負担を強いられたことも原因になります。特徴はズキズキとした痛みで脈と同じように打つこと。もしも頭痛が同時に起きている場合には、神経血管性頭痛だと考えられます。
精神的ストレス
また、精神的な不安を感じている場合、ストレスで歯痛を感じるケースもあります。精神疾患の診断を受けている方はその可能性が高いため、ストレスを軽減することで奥歯の痛みも改善されるかもしれません。
その他
鼻の粘膜が細菌感染して炎症する副鼻腔炎や、首の骨の異常、がん、内服薬の副作用などでも歯痛が発生することがあります。
副鼻腔炎の場合は鼻が原因のことも歯が原因のこともありますが、抗生物質の服用で痛みは改善されるでしょう。その他の病気については、口内トラブルがないことが確認されてからの判断になるため、やはりまずは歯科を受診することをおすすめします。
奥歯は夜に痛みがち? その2つの理由
日中はそれほど痛みを感じずとも、夜になると急に激しく痛みだすといった方もいるでしょう。夜に歯痛があるのには、「頭部の血流量が増加する」こと「副交感神経が活発化する」といった2つの理由があります。
昼間は立ったり座ったりするため、血液は下へ流れやすいもの。しかし夜にソファやベッドで横になると、血液が頭部に流れ込み、血管が膨張して神経が圧迫されるため、痛みを感じやすいのです。
また、夜間は心身を十分休息させるため、副交感神経が優位になります。副交感神経が優位になると血管の拡張が促進されます。同じく、痛みなどの症状を感じやすくなるのですね。
奥歯が痛いときに自分でできる対処法
奥歯が痛いときに自分では何ができるでしょうか。病院が混んでいて予約が中々取れなかったり、通院の時間が取れないようなときは、以下の4つの方法を試してみましょう。
- ・ツボを押す
- ・鎮痛剤を服用する
- ・患部を冷やす
- ・口内環境の改善
ツボを押す
人の体にはさまざまなツボがあり、歯の痛みを緩和させるツボもあります。痛みに効くツボとして有名なのは、合谷や下関、下頬車など。
- ・合谷:手の甲側の親指と人差し指の付け根の間
- ・下関:耳の穴から頬骨の方向に指4本分置いたところ
- ・下頬車:下顎のエラ部分にある、歯を食いしばったら盛り上がる場所
指で軽く押しながらマッサージしてみましょう。あまり力を入れず、優しくすることが大切です。
鎮痛剤を服用する
夜も眠れないといったときには、ひとまず自宅にある鎮痛剤を飲むことも有効です。
頭痛や腹痛で飲む痛み止めは、歯の痛みにも効果的。歯科を受診するまでの間のつなぎとして、痛み止めを飲んでおきましょう。
患部を冷やす
虫歯が原因で奥歯が痛んでいる場合には、患部の血流を悪くすることで痛みを軽減できます。氷を包んだ冷たいタオルなどを頬に当ててみてください。
口内環境の改善
歯の痛みの原因が細菌である場合、口内を清潔に保つことである程度は痛みを軽減できます。
毎食後の歯磨きはもちろんのこと、歯間ブラシやフロスを使い、歯間や歯周ポケットの中もしっかり掃除しましょう。ケア後はマウスウォッシュで殺菌することも大切です。
奥歯が痛いときにしてはいけないこと
奥歯が痛むときに大切なのは、血流を促進するような行動や患部への刺激を避けることです。
たとえば、以下の5つについては十分気を付けてください。
- ・入浴:体が温まって血行促進効果があるから
- ・飲酒:血流促進するうえに、薬との併用ができないから
- ・喫煙:ニコチンなどが刺激物になるから
- ・炭酸飲料:炭酸が刺激となるなら
- ・甘い飲食物:細菌が活発化して痛みが増す恐れがあるから
痛む歯は使わないようにし、時間を作って歯科を受診してください。
奥歯に痛みがあればできるだけ早く歯科を受診しよう
奥歯に痛みを引き起こす原因はさまざまなものがあります。とは言え、やはり一番多い歯痛の原因は虫歯です。虫歯で痛みが出ている場合、残念ながらかなり症状が進行していると言えるでしょう。そのため、一刻も早く歯科を受診し、適切な治療を受けるようにしてください。虫歯は自然治癒しませんし、放置すると最終的には全身に菌が回って大きな疾患を引き起こすこともあります。
口内トラブルか、それとも他の疾患かを判断できるのも、歯科を受診してこそです。奥歯に痛みや違和感があれば、早めに歯科を予約するようにしましょう。