歯茎の口内炎が痛い! 種類・原因・つらい痛みを解消する方法
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一度できると食事がしみ、強い痛みが出てつらい思いをする口内炎。できるだけ早く痛みをとりたいですよね。
口内炎がよくできるのは頬の裏側や舌の側面であるため、歯茎にできると驚く人もいるでしょう。では、歯茎の口内炎は何か別の病気なのでしょうか? 強い痛みを軽減するには、どうすればいいのでしょうか。
ここでは歯茎にできた口内炎について紹介します。つらい痛みを少しでも軽減する、自分でできる方法もみていきましょう。
歯茎に口内炎? 基本は刺激せずに安静にしていれば改善する
歯茎に口内炎ができるなんて聞いたことがない! そういう方もいるかもしれませんが、口内炎は口の中でできた炎症を指すため、歯茎にできても不思議ではありません。
口内炎はさまざまなことが原因でできますが、多くはビタミン不足や疲労、ストレスの蓄積による免疫力の低下が原因です。そこに強いブラッシングや間違って噛んだことによる傷ができ、口内にいる常在菌が侵入して感染します。
粘膜に異常が起こると血液中にあるプラスミノーゲンとよばれるたんぱく質がプラスミンに変化。このプラスミンが炎症を起こす成分や痛みを引き起こす成分を発生させ、血管を拡張するのです。炎症が続けば粘膜の表面がただれてえぐられ、見慣れた口内炎になります。
つまりそもそものきっかけは、ストレスや疲れによる自己免疫の低下と外的刺激が重なることです。必要なことは体力の回復。できてしまった口内炎を自己免疫が治すまで、基本的には刺激を与えずに安静にしていましょう。大体10日前後で治ります。
歯茎にできる口内炎の種類
口内炎は、歯茎でも頬の裏側でも舌の側面でも同じように発生します。その種類は大きくわけて以下の3つです。
- ・アフタ性
- ・ウイルス性
- ・他の病気に付随したもの
では、それぞれの特徴を紹介します。
アフタ性
一般的に口内炎と呼ばれるもので一番多いのが、このアフタ性口内炎。直径2〜10mmの丸くて白い潰瘍で、周囲が赤く腫れたものです。
食事の調味料や熱いものに刺激されて強く痛むため、食事や会話に支障が出ることが特徴です。
アフタ性口内炎の原因は、何らかの理由で免疫力が低下、粘膜の表面が荒れ細菌が侵入して炎症を起こすことです。放置していても危険はなく、2週間前後で自然に治ります。
暴飲暴食が続いたり睡眠不足だったりすると、発生しやすいですよ。
ウイルス性
ウイルスに感染して発症する口内炎です。代表的なものには真菌の1つであるカンジダと、ウイルスのヘルペスがあります。
【カンジタ】
カンジタは常在カビの一種。普段は悪さをしませんが、免疫力が低下したときなどに増殖し、粘膜が炎症を起こします。
カンジタによる口内炎の特徴は、色が白いこと。苔のようなものが口内にべったりと張り付いており、痛みはありません。ただし斑点状に赤い発疹のようにでるカンジタであれば、強い痛みがでてきます。
【ヘルペス】
ヘルペスウイルスは日本人の9割近くが保有していると言われるもの。子供のころに親などから感染します。こちらも免疫力が落ちたときに出てきて、悪さをするウイルスです。
歯茎や唇に小さな水膨れが密集してでき、周辺は赤くただれて痛みが強くでます。ウイルスなので病院で治療を受けましょう。
他の病気に付随したもの
一般的なアフタ性口内炎であれば放置していても2週間程度で治りますが、いくら経っても改善されない場合には、他の病気に付随した口内炎の可能性があります。
たとえば以下の3つが考えられるでしょう。
- ・壊死性潰瘍性口内炎
- ・ベーチェット病
- ・ガン
- ・HIV
【壊死性潰瘍性口内炎】
壊死性潰瘍性口内炎(えしせいかいようせいこうないえん)は体調がひどく悪くなり免疫力が著しく低下したときに、口内菌に感染して起こります。自然治癒はしません。すぐに病院を受診しましょう。
症状としては歯と歯茎の境目にある歯肉のただれ、白くて丸い潰瘍、強い痛み、出血、口臭などです。放置すると進行し、顎骨の壊死や歯の脱落などが起きます。不快症状が複数でるため、早めの治療が大切です。
【ベーチェット病】
ベーチェット病は原因不明の特定疾患。難病に分類されます。アフタ性口内炎のようなものが繰り返し口内にでき、口内炎だけでなく皮膚や性器、目の周辺にもさまざまな症状が現れます。
口内炎は歯茎だけでなく、頬の内側にもよくできます。この口内炎にヘルペスウイルスなどが感染するとさらに症状が悪化するため、注意が必要です。
【ガン】
口内炎が白く大きくなっている場合は、ガンの可能性もあります。口腔ガンは歯茎の口内炎が重症化した結果や、他にもさまざまな原因で発症するもの。口内炎のような状態のときは痛みがありませんが、悪化すると痛みも発生します。
通常の口内炎とは見た目も症状も違うため、歯科を受診すれば診断可能です。
【HIV】
HIV(エイズ)にかかっている場合も、口内炎がなかなか治りません。HIVはヒト免疫不全ウイルスによる病気。もし歯茎だけでなく他の部位にできた口内炎が治らないばかりか悪化するようであれば、病院を受診しましょう。
歯茎の痛い口内炎を自分で改善する方法4つ
すぐに病院へ行けないという方は、口内炎のひどい痛みを自分で何とかしたいですよね。以下の4つが、痛みを軽減する方法です。
- ・睡眠をしっかりとる
- ・市販の口内炎薬をつける
- ・刺激物の摂取をやめる
- ・歯磨きを徹底的にする
睡眠をしっかりとる
口内炎は基本的に、体が疲れて免疫力が低下したときにでます。多くの場合、睡眠不足を解消することで体力や免疫力が回復し、口内炎の治りも早くなるでしょう。
目安は1日8時間の睡眠です。最低でも3日連続でしっかり眠ってくださいね。
市販の口内炎薬をつける
口内炎用の市販の薬があります。口内炎用の薬を用意して毎日ケアしましょう。
シールや軟膏、飲んで体の中から治すタイプがあります。食後や就寝前に患部に塗りますが、日中に塗ると気になるし話しにくいという方は、眠る前だけでも忘れずに塗ること。睡眠中に口内細菌や舌、歯などの攻撃を受けないため、傷の治りが早くなります。
刺激物の摂取をやめる
口内炎が悪化しないように、刺激物をとらないようにしましょう。たとえば辛いものやソース、ケチャップなど味の濃い調味料はできるだけ使わないこと。味が薄めで栄養価が高い食事を、バランスよくとってくださいね。
口内炎が痛くて食事など無理という方は、高カロリーのゼリー食品がおすすめです。体力の回復をはかり、食べられるようになればビタミンが多い食品をとるようにしてください。
歯磨きを徹底的にする
口内には億以上の細菌がいます。歯茎にできた傷にこの細菌が侵入することで口内炎になるため、細菌が増殖しないように減菌につとめることが大切です。
毎食後に丁寧な歯磨き、フロスや舌ブラシなどで口内の掃除をしましょう。洗口剤も除菌に効果的ですが、口内炎ができているうちはアルコールが入っているものは使わないようにしてください。アルコールが刺激になり、口内炎によくありません。低刺激のものがあるので、使うのであれば低刺激の洗口剤がよいでしょう。
2週間以上状態が改善しないときは歯科を受診
通常、口内炎は放置していても2週間程度で完治します。もし2週間以上経っても治らず、形が大きくなるなど悪化していれば、必ず歯科を受診しましょう。
何か別の病気である可能性も高いですし、体力が回復せず他の口内トラブルに発展する恐れもあります。
痛い歯茎の口内炎への対処法! 基本は清潔にして自己免疫を上げること
口内炎ができると痛くて食事もままならないなど、つらい期間が続きますよね。少しでも楽になり、痛みが早くなくなるようにするには、体力の回復が必須です。
適切な食事をして睡眠をしっかりとってください。またいつも以上に歯磨きを丁寧にしましょう。市販薬を使うこともとても有効です。口内炎ができやすいという方は、家に常備しておくと安心ですね。