オーラルケアとは? オーラルケアが必要な5つの理由
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テレビやインターネットの宣伝で「オーラルケア」という言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。広告の中身から「口や歯のケアのことだな」とわかると思います。
しかし、世の中にはデンタルケアという言葉もありますよね。両者の違いは何なのか、説明できるでしょうか?
ここではオーラルケアとは何か、オーラルケアが必要な理由、具体的にどのようなことを指すのかについて紹介します。
オーラルケアは健康で長生きするためにも必要です!
オーラルケアは英語で「oral care」と書く言葉で、日本語の意味は口内衛生です。
人の口内にはどれだけ奇麗にしていても、細菌が億単位で存在しています。その細菌と上手に付き合い、体内には侵入させずに健康を守るための行動がオーラルケア。
つまり、人が健康で長生きするために必要なことなのですね。
口内の細菌が繁殖し、体内に侵入したとします。多くの場合は歯肉(歯茎)や粘膜で戦い、炎症を起こすことで治療の必要を知らせ、細菌の侵入を阻止。しかしひどい虫歯や歯周病などで細菌が体内に入ってしまった場合には、血液に乗って体中を回り、心臓病など大きな病気を引き起こすこともあります。
オーラルケアは健康のためには必要なことです。自分でできるケアを継続して行い、自身を細菌から守っていきましょう。
オーラルケアとは? デンタルケアとの違いはその対象部位
同じくよく聞く言葉に「デンタルケア」がありますよね。どちらも口の中のケアを表しているのですが、両者は対象部位が違います。
・オーラルケア:歯や歯茎、粘膜、舌など口腔全体の清掃をし、トラブルを予防・治療するケア
・デンタルケア:歯と歯茎に限定したケア
オーラルケアは口腔内全部を対象にしていることが特徴です。ちなみに、介護の分野においては、口腔衛生指導や嚥下機能の回復、リハビリなどもオーラルケアに含まれます。
オーラルケアが必要な理由5つ
では、なぜオーラルケアが必要なのか、以下5つの理由をみていきましょう。
- ・虫歯や歯周病のリスクが上がるから
- ・口臭が出るから
- ・歯が着色するから
- ・全身の健康に影響するから
- ・人間関係に悪影響を及ぼすこともあるから
虫歯や歯周病のリスクが上がるから
ケアを怠ると口内に汚れがたまり、細菌が繁殖、虫歯や歯周病といった口内トラブルが起きやすくなります。
歯を磨いてさえいれば大丈夫じゃないの? と思う方もいるでしょう。しかし実際には、健康な歯茎にするための歯茎マッサージや舌の表面についた汚れ(舌苔=ぜったい)を取るといったケアが必要です。
口内の細菌数を減らして活動を抑えるためにも、オーラルケアは必要なのですね。
口臭が出るから
口内の細菌が原因で、口臭が発生します。口臭は、口内細菌が食べかすを餌にして繁殖するときに出すガス。そのため細菌の活動を抑えることが、口臭予防につながります。
口臭があれば、会話で相手に嫌な思いをさせることにもなり、人間関係の悪化につながることも。できるだけ口臭を減らすためにオーラルケアは必要です。
【関連記事】口臭の原因と対策についての記事はこちら
朝起きた時の口臭にショック! 口臭の原因と対策・治療法は?
歯が着色するから
歯は天然の白さを持つ美しいものですが、飲食物によって着色します。
笑顔になったときや話すために口を開けたとき、黄色や茶色になった歯を見せると相手が驚くはず。きちんとケアできていれば着色してもすぐに落ちますが、放置していると色が定着してしまいます。
全身の健康に影響するから
お口はすべての入り口です。オーラルケアをしなければ、口内の細菌が飲食物と一緒に体内に流れ込んでしまいます。
元気で若く、免疫力が高ければ問題ないことでも、疲れていたり年を重ねたりすることによってその影響が出てくることも。呼吸器疾患や心疾患にかかるリスクが上がるという研究結果も出ています。
参考:口腔ケアと誤嚥性肺炎予防
人間関係に悪影響を及ぼすこともあるから
前にいる人が口を開けたとき、黄色い歯や食べかすがこびりついた歯が見えたり、口臭がひどかったりするといった場合に、快く付き合うことができるでしょうか?
多くの場合、顔をそむけてしまうか話すのをやめてしまうでしょう。
口腔ケアができていなければ、人付き合いが難しくなります。それがプライベートな付き合いならともかく、仕事上の関係であれば大変ですよね。
人間関係を円滑にするには清潔感も非常に大切。口の中の清潔感はオーラルケアで守る必要があります。
オーラルケアは具体的にどんなことをする?
オーラルケアが口内全体の清掃であるとわかれば、次は具体的に何をするかについてみていきましょう。
自宅でできるオーラルケアと歯科で受けるオーラルケアを紹介します。
自宅でのオーラルケア
自宅でのケアはほぼ「デンタルケア」と重なります。以下の順で行ってみましょう。
①歯磨き粉を使わずに歯を磨く
歯磨き粉を使うと泡立ちがよいため、さほど磨けていなくても磨けたと思ってしまいがち。そのため最初は歯磨き粉をつけず、一本ずつ力を入れずに撫でるイメージでしっかり磨きましょう。
②歯磨き粉をつけて磨く
歯磨き粉にはさまざまな効果があります。ホワイトニングや歯周病予防など、自分が気になる効果がある歯磨き粉をつけ、ゆっくり優しく丁寧に磨いてください。
③デンタルフロスや歯間ブラシを使う
デンタルフロスや歯間ブラシを使い、歯間や歯周ポケット(歯と歯茎の間にある溝)を丁寧に掃除しましょう。歯ブラシでは取れない食べかすはたくさんあります。歯間掃除をしっかりすることで、虫歯や歯周病といったトラブルになるリスクを下げられますよ。
④舌ブラシを使う(週に2回程度)
舌専用のブラシを使って、舌の表面についた汚れ(舌苔)を取りましょう。きつくごしごしとこすると余計に汚れが付くようになってしまうため、優しく撫でるようにブラシを動かします。口内のケアに力は不要です。丁寧に優しく汚れを取ってください。
⑤マウスウォッシュ(洗口液)で全体をゆすぐ
口内清掃を終えたら、寝ている間に口内で細菌が活発化しないように、マウスウォッシュで口をゆすぎましょう。マウスウォッシュには殺菌成分が含まれています。
適量を口に含み、15秒から30秒ほど口の中に溜めてくちゅくちゅと動かし、吐き出してくださいね。
歯科でのオーラルケア
歯科ではぜひ定期健診を受けてください。最低でも半年に1度の割合で受けると、オーラルケアも行き届いてトラブルが発生しにくい口になります。
歯科で行うのは以下のことです。
- ・専用の機械を使って歯石除去
- ・歯の表面のクリーニング
- ・歯茎や舌、粘膜の状態チェック
- ・噛み合わせのチェック
- ・フッ素塗布(希望者)
歯垢が取れずに固まってしまうと、歯石になります。歯石は細菌の塊です。この状態になると、もう歯ブラシでは取れません。そのため、歯科で専用の機械を使って除去してもらう必要があります。
噛み合わせや舌、歯茎の状態などを確認してくれるため、たとえば食いしばりなどで歯が削られているようであれば、マウスピースの作成を提案してくれることもあります。
ただし一般的な歯科検診は保険適応範囲で清掃をするため、歯を白くするホワイトニングなどは含まれません。歯科によっては保険外でのクリーニングメニューもありますので、気になる方は相談してみましょう。
【関連記事】歯科でする歯の徹底クリーニングについての記事はこちら
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明日からの自分のために、しっかりオーラルケアをしよう!
歯磨きを面倒くさいと思う気持ちは誰にでもあるでしょう。しかし、歯磨きをしなければ食べかすが残り、数日で口内の細菌数は大きく増え、活発に活動を始めてしまいます。そうすると虫歯や歯周病といったトラブルだけでなく、体内に入り込んで心疾患や呼吸器疾患などの原因になることも。全身の健康を守るためには口内ケアが必須なのですね。
将来、80歳になったときに何本自分の歯が残っているかで、その健康が決まると言われるほどです。自分の歯でものを噛むことは認知症予防になるなど、さまざまなメリットがあります。今、しっかりオーラルケアをすることで、将来の自分を守りましょう。