歯茎がかゆい4つの原因と対処法を解説! 日常生活で気を付けるべきこと
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歯茎がかゆく感じたら、皆さんはどうしていますか? 他の部位のように、ささっと爪でかいてしまってはいませんでしょうか。
かゆみぐらいはすぐになくなるだろうと放置する方も多いようですが、そこには何等かの異常があることを忘れてはいけません。放置すると口内トラブルが悪化して、取り返しのつかないことになるケースもあります。
そこでこの記事では、歯茎のかゆみについて解説します。歯茎がかゆくなる代表的な原因や、日常生活でのNG行動とその対処法について順番に説明しますので、ぜひ参考にしてください。
歯茎がかゆいときに自己流の対処はNG! 歯科を受診しよう
歯茎にむずかゆさを感じたとき、自己流の対応は厳禁です。
かゆい場所はついつい歯ブラシで強くこすったり爪でかいたりしたくなりますが、実行すると歯茎に傷をつけてしまいます。その際に歯茎がぶよぶよしていたら、触ることで出血を起こす可能性もあるでしょう。傷口からさらに口内細菌が入り込み、状態を悪化させる恐れもあります。
痛みや出血だけでなく、かゆみもトラブルがない歯茎には発生しません。ただかゆいだけとは思わず、早めに歯科を受診しましょう。原因をきちんとつきとめ、正しい対処法をすることで、早期治療ができますよ。
歯茎がかゆい? むずかゆさを感じる4つの原因
ではまず、歯茎がかゆくなる代表的な原因を4つ紹介します。
- ・歯周病
- ・アレルギー
- ・歯ぎしりや食いしばり
- ・親知らず
歯周病
歯茎がムズムズとかゆくなるといった症状がある場合、多くは歯周病の初期症状と診断されます。
歯周病は、日本人の成人の約8割がかかっていると言われる国民病です。放置していると歯を支えている骨が溶け、歯が抜け落ちてしまうばかりでなく、血管を通って全身に菌が回り、大きな疾患を引き起こす原因にもなってしまいます。
歯の周囲にある歯周ポケットの中に歯垢(プラーク)が溜まると、その内部に巣食う歯周病菌が毒素を出し、歯茎に炎症を起こします。その結果、歯茎のかゆさ、腫れ、出血などの症状が出てくるのです。
歯周病が早期の場合に「かゆさ」を感じる方がいるため、もし歯茎にかゆさを感じたら歯周病を疑い、歯科を受診しましょう。
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アレルギー
歯茎がかゆくなるときは、歯周組織の炎症だけではなく、アレルギー反応のケースもあります。口内に現れるアレルギーは、以下の2つです。
- ・金属アレルギー
- ・口腔アレルギー
歯科材料による金属アレルギー
元々金属アレルギーではなかったとしても、歯科治療で銀歯を使い、それが経年劣化で溶けだして飲み込み続けることで、金属アレルギーを発症することがあります。
金属アレルギーの原因になりやすい素材は、ニッケル、パラジウム、コバルト、水銀、クロムなど。特に歯科治療で使われている銀歯にはパラジウム合金が使われているため、口内がかゆくなったり体の皮膚がかぶれたりします。
金属アレルギーの反応があるかの検査を行い、アレルギーが出る金属を特定したうえで、その金属を使っている詰め物や被せものなどを外さなくてはなりません。そして、代わりにレジンやセラミックなどの素材へ変更します。
口腔アレルギー症候群
口腔アレルギー症候群とは、果物や野菜など特定の食物を食べた後に出るアレルギー反応のこと。食べた後に数分程度の比較的短い時間、唇や舌、歯茎、喉などにかゆみやしびれ、むくみといった症状が現れるアレルギーです。
多くの場合「かゆみ」のみなど比較的軽い症状が口内にだけ発症しますが、中には目や鼻に花粉症のような症状が出る方もいます。また稀に、蕁麻疹や腹痛、吐き気、下痢、喘息発作を引き起こす方もいるため、注意しなければなりません。
口腔アレルギー症候群が疑われる場合は、早めに内科やアレルギー科などを受診してください。
歯ぎしりや食いしばり
上下の歯を強い力でこすり合わせる「歯ぎしり」や、上下の歯をぐっとかみ合わせる「食いしばり」の癖がある方は、歯に強い力が加わり続けます。その結果、歯の根の周囲になる膜(歯根膜)に過度の負担がかかり、炎症を発生することがあります。
歯根膜という病気です。初期には歯茎にかゆみがでたり、歯が浮いたような感覚になることがあるでしょう。
歯ぎしりや食いしばりは睡眠中に無意識で行っていることが多く、放置していると歯にひびが入ったり歯が割れてしまったり、顎関節症になったりしてしまいます。歯科で専用のマウスピースを作ってもらい、睡眠中の口内を守りましょう。
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親知らず
親知らずは真っ直ぐに生えることが少ない最奥の歯で、斜めに生えたり横に埋まったままだったりします。その際に他の歯との隙間ができることで、食べかすがつまりやすく細菌が繁殖する原因になります。そのときに発生する炎症が「智歯周囲炎」です。
智歯周囲炎になると歯茎がかゆくなったり、歯茎が赤く膨らみブラッシングで出血したりします。
親知らずは清掃しにくいためトラブルの元になりやすく、抜歯を選択することが多い歯です。担当の歯科医と相談してくださいね。
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歯茎のかゆさ:日常生活での習慣とその対処法
口内トラブルが発生するのは、日常生活での習慣が大きく関係しています。ここではどのような生活習慣が歯茎のかゆさにつながるのかについて確認し、その対処法を紹介しましょう。
- ・口内環境がよくない
- ・刺激物を摂りすぎる
口内環境がよくない
歯ぎしりや食いしばりといったトラブルの原因はストレスが多く当てはまりますが、一般的な口内トラブルの原因は、口内環境の悪さに起因します。
毎日歯をしっかり磨いている場合、歯周病や虫歯、口内炎、歯茎の出血やかゆさといった症状は起こりません。多くのトラブルを予防できるため、歯の清掃はできるだけしっかり行うことが大切なのですね。
【対処法】
正しく歯磨きをしましょう。
歯ブラシはペンを持つように力を抜いて軽く持ち、歯の表面にブラシの毛先が直角に当たるようにして撫でるようにこすります。決してゴシゴシと音が立つほど強くこすってはいけません。
歯茎と歯の境目は45度程度にブラシを寝かせ、歯周ポケットの中も磨くイメージで1本ずつ磨きます。歯磨き粉は使わなくても構いませんが、フッ素の配合分が多い歯磨き粉を使うとより虫歯帽子になりますよ。
また、歯ブラシで磨いたあとは、歯間ブラシやデンタルフロスを使って歯間の掃除をしてください。最後にマウスウォッシュで口内を殺菌し、終了です。
刺激物を摂りすぎる
人の口内は繊細な粘膜で出来ています。辛いものやすっぱいものが好きな方は粘膜に炎症を生じやすくなるため、歯茎にかゆみを引き起こすことがあります。
【対処法】
香辛料やアルコールを完全に諦める必要はありませんが、摂取したあとには刺激成分が残らないよう、水をのんだりうがいをしたりしましょう。食後の歯磨きも効果的です。
歯茎のかゆみはトラブルのサイン! 放置せずに歯科へいこう
何の問題もないときには、歯茎がかゆくなることはありません。痛みもないしと放置しがちになりますが、ぜひ歯科を受診して歯科医に相談してみてください。進行中の歯周病など、大きなトラブルが隠れている可能性があります。
NGなのは、自分でかゆい箇所をこすったりしないことです。歯茎が傷つくと、口内に数億いると言われている細菌に感染しやすくなってしまいます。
毎日の歯磨きを丁寧に行い、口内トラブルを予防してくださいね。