歯科で無痛治療が受けられる! その方法と無痛治療をおすすめしたい方とは
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歯科での治療は大きな音が出るうえに、歯を削る痛みや恐怖があってなかなか通院できないと、多くの方が悩まれています。
そんな方におすすめしたいのが「無痛治療」または「痛みを抑えた治療」と呼ばれるもの。文字通り、通常の治療に比べて痛みを抑えた治療のことです。
この記事では、歯科での無痛治療について解説します。無痛治療とはどのようなものか、歯科で行う「痛みを取る」方法や、無痛治療を試していただきたい方についてなどを説明しますので、ぜひ参考にしてください。
歯科での無痛治療とは?
歯科における無痛治療とは、治療の前後や最中に、なるべく痛みが出ないようにすることを指します。具体的には治療前に麻酔薬を使用し、一部のみを麻痺させたり全身の間隔を麻痺させたりして、刺激を感じにくくします。
残念ながら完全に痛みを取り去ることは難しいのですが、通常に比べ、大きく痛みを緩和しながら治療を受けられます。さらに不安症を持つ方でも大丈夫な、静脈内鎮静法というやり方もあるため、緊張やストレスも緩和可能です。
痛いのは誰でも嫌なもの。痛みを回避しようとするのは、動物の自然な姿です。大人なのに恥ずかしいなどと思う必要はありません。痛みに弱い方、どうしても恐怖心があるという方は、ぜひ担当の歯科医に無痛治療について相談してみましょう。
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治療中に痛みを感じるのは3つの部位
歯の治療中、痛みを感じる部位は以下の3つです。
- ・歯
- ・顎
- ・歯肉
これらのどこかに刺激が加わると、脳が痛みとして認識します。
神経がある歯の治療中に痛みを感じるのは、歯の神経の反応です。虫歯に感染した部位をドリルで削り取ることによって神経と外界が近づき、神経に振動や熱などの刺激が伝わることで強い痛みを感じます。
神経がない歯の治療中に感じる痛みは、顎の骨です。歯を支えている顎の骨に振動が加わり、骨の中で発生している炎症部分が痛みを感じます。
また、歯肉自体に神経はありませんが、歯肉の下に神経が走っている神経の束があります。これらは歯の間隔を司る役割をもっており、歯肉に何等かの異常があれば、痛みを感じます。
つまり、歯の神経、顎の神経、歯肉の下を通る神経の束が痛みを感じる場所です。ここを麻酔で麻痺させることにより、治療中の痛みを和らげられるのですね。
歯科治療の痛みを取る方法
歯科治療で痛みを取るには、以下のような方法があります。
- ・浸潤麻酔
- ・表面麻酔
- ・笑気麻酔
- ・静脈内鎮静法
- ・全身麻酔
浸潤麻酔
浸潤麻酔とは、通常の歯科治療で使われる麻酔です。治療する歯の歯茎に麻酔を注射し、歯の神経や歯肉の下など広範囲を麻痺させます。
なお、浸潤麻酔は高血圧や動脈硬化、糖尿病などの疾患を持つ方には使用できないケースがあります。まずは歯科医と相談するようにしましょう。
健康保険が適用できるため、費用は数百円程度です。
表面麻酔
麻酔の注射針を刺す際に出る痛みが怖い、という方もたくさんいらっしゃいます。そのため、まずは表面麻酔をしてから注射することで痛みを抑えるのが表面麻酔です。
妊婦または妊娠している可能性がある場合は、使用できません。ただし、治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合は、使われることがあります。
浸潤麻酔の費用に含まれることが多いため、特に費用は増えません。
笑気麻酔
鼻から笑気ガスを吸入する方法です。リラックス効果があり、意識がふわふわと遠のくような状態にすることで、不安や痛みを感じにくくさせます。
笑気麻酔は治療に強い不安を抱える方に効果的ですが、呼吸器の疾患を持っている方や鼻づまりの方、腸閉塞の方など使用できない方がいます。
費用は健康保険適用で800円程度です。
静脈内鎮静法
腕の静脈から点滴で麻酔を入れ、リラックスした状態で治療を行う方法です。全身麻酔と異なり、完全に眠ってしまうわけではありません。うとうと、ぼんやりとした状態で、治療に対する恐怖心や不安、ストレスによる血圧の変動や嘔吐反射などの症状を抑えます。
また、インプラント治療や上下の親知らずを同時に抜歯するときなど、長時間の治療が必要な方にも有効です。
静脈麻酔でリラックスさせ、浸潤麻酔で感覚を麻痺させるため、治療中の痛みはほとんどの場合感じません。
重症筋無力症を患う方など使用が困難な方がいるため、利用したい方は既往歴などを調べ、歯科医と相談してください。
保険適用で2,500円程度ですが、多くのクリニックでは静脈内鎮静法を自由診療で行います。健康保険が適用されない場合は数万円かかりますので、費用面でも心配な方はまず相談するようにしましょう。
全身麻酔
腕の静脈に点滴で麻酔を入れる方法で、全身の感覚を麻痺させるため意識をなくし、痛みを感じなくさせます。
外科手術が必要は矯正治療のとき、大がかりなインプラント手術のとき、障がいを持つ方への治療のときなどに利用される方法です。
健康保険を適用して、4万円〜が費用目安です。
無痛治療を試していただきたい方
誰でも痛いよりは痛くない方がよいことは間違いありませんが、特に以下のような方は、無痛治療を検討してみてください。
- ・歯がボロボロの方
- ・歯科に恐怖やトラウマを持つ方
- ・嘔吐反射がある方
- ・パニック障害など精神疾患を持つ方
歯がボロボロの方
長期間口腔ケアをせずに、歯や歯茎にトラブルが多発している方は、無痛治療がおすすめです。
虫歯や歯周病、歯の破損などを放置している場合、すべてを治療するには時間もかかるため、時間が取れないからと歯科に行かない方もいるでしょう。
しかし、歯の病気は自然には治りません。
麻酔で感覚を麻痺させることで長時間の治療に耐えられるようになるため、複数の治療を受けられます。
歯科に恐怖やトラウマを持つ方
歯科や歯の治療に対し、強いトラウマを持つ方は、ウトウトしながら痛みがない状態での治療がおすすめです。強いストレスを最初に除去し、口内の健康を手に入れましょう。
嘔吐反射がある方
口にものが入ると反射的に吐きそうになってしまう方は、基本的に歯科が苦手です。症状によって治療も進まず、ますます苦痛に思うこともあるでしょう。
静脈内鎮静麻酔法を使うと、眠ったような状態になるため反応せずに済みます。治療をしたいけれどえづいてしまうのがつらい、という方は、担当医に相談してください。
パニック障がいなど精神疾患を持つ方
歯科の治療自体は平気でも、パニック障がいや不安障がいなどによって広場恐怖症を患っており、体を拘束されたり同じ姿勢を維持したりすることが困難な方もいます。
そのような場合にも無痛治療がおすすめです。眠ったようなぼんやりした状態になることで、不安や恐怖、過緊張を防げるため、歯科治療をスムーズに受けられるようになるでしょう。
歯科の無痛治療は痛みや恐怖心、不安感を防止する!
歯科にも、治療で出る痛みを緩和する方法はあります。
麻酔を使って感覚を鈍くすることで、痛みや強い恐怖、長時間の治療による苦痛などを防ぎやすくなるのです。
多くの歯科では痛みを緩和する治療を行っていますが、麻酔を使うため、条件の確認は必要です。既往歴や治療前の状況など、安全に麻酔が使えるかどうかの判断が必要であるため、まずは担当歯科医に相談するようにしましょう。