スポーツ用マウスピースで口内を守ろう! 驚きの効果5つ
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スポーツをする選手が、試合前などに口の中に何かを入れているのをみたことはありませんか? 彼らは試合中に自分の口の中を守るため、スポーツマウスピースをしているのですね。
- ・スポーツマウスピースって何?
- ・どんなスポーツで使用するの?
- ・どこで作ることができて費用はどのくらい?
そんな疑問を持つ方のために、ここではスポーツマウスピースについて紹介します。その効果や他のマウスピースとの違い、使用時の注意点などを順番にみていきましょう。
歯をあらゆる怪我から守ってくれるのはスポーツ用マウスピース!
スポーツ用マウスピースは、激しいスポーツをする選手の口の中、そしてぶつかることもある相手選手のことをも守るためにあります。
歯は人体の中でも硬い物質。何かの拍子に自分の口の中を噛み切ったり歯の先が人に当たったりすれば、簡単に怪我をしていまいます。また人にぶつかるスポーツでは、人の肘など体の一部が顔に当たって歯が破損することも日常茶飯事。そんなときにマウスピースを付けていれば、口の中を守ってくれるのですね。
以前はマウスピースを装着しているスポーツの種類は少なかったのですが、最近では装着を義務付けるスポーツが増えてきました。
激しいスポーツをするさいにはマウスピースを作り、大切な歯を衝撃から守るようにしましょう。
スポーツ用マウスピースとは? 歯ぎしり用マウスピースとどう違う?
スポーツ用マウスピースの別名はマウスガードやガムシールド。樹脂で作られたものが多く、ガムのように柔らかいという特徴があります。
マウスピースといえば、よく知られているものは歯ぎしりや食いしばりがひどい人のためのもの。口の中に入れて歯などを保護するという目的は同じですが、スポーツ用と歯ぎしり(食いしばり)用のマウスピースには以下のような違いがあります。
- ・素材の柔らかさ
- ・使うタイミング
- ・素材の厚み
歯ぎしり(食いしばり)用のマウスピースは、ぐっと噛みしめたときの強い力に負けないように硬く作られます。さらに睡眠時に装着するため、睡眠の邪魔にならないように厚みは1~2ミリ程度。
それに対し、スポーツ用マウスピースは柔らかい素材で作られます。スポーツのときに歯をクッションのように包んで保護する目的があるからですね。しっかりと歯を保護するため厚みは3~5ミリと太めです。
両者は目的がまったく違うものなので、歯ぎしり(食いしばり)用のマウスピースを持っているからといってスポーツ時には使えませんし、その逆も困難です。
スポーツ用マウスピースでは厚さが気になって眠れませんし、硬い歯ぎしり用マウスピースではスポーツのときの衝撃で歯と一緒に破損してしまうでしょう。
【関連記事】睡眠時のマウスピースについての記事はこちら
寝る時のマウスピースって? 効果・メリットとデメリット・作り方などを紹介
スポーツ用マウスピースの効果5点
スポーツ用マウスピースの効果をみていきましょう。代表的なメリットは次の5項目です。
- ・前歯の破折などの防止
- ・歯で口内を噛み切る怪我の防止
- ・奥歯の欠け防止
- ・歯や歯茎へのダメージ軽減
- ・脳しんとうの予防
前歯の破折などの防止
選手同士が激しく体をぶつけ合う競技はもちろんのこと、器具やボールなどが口元へ当たると前歯などは簡単に割れたり折れたりしてしまいます。
最悪の場合、歯が抜けてしまうこともあるのですね。
衝撃によって破損を受けた歯は、神経が死んだり抜歯が必要になったりするケースもあります。歯を失うとインプラント手術など高額な費用がかかってくるうえに、顔の歪みの原因などになってしまうことも。スポーツ用マウスピースはそういった事態から歯を守ってくれます。
歯で口内を噛み切る怪我の防止
食事中に思わず歯で口の中を噛み切ってしまうことはありますが、スポーツのときの激しい衝撃はその比ではありません。舌を噛み切ったり頬に穴が開いたりするようなケースも多発しています。
スポーツ用マウスピースは、人間の体の中でも最も硬い物質である歯が凶器にならないようにしてくれるのです。
奥歯の欠け防止
スポーツ選手は歯を食いしばることが多く、特に奥歯の表面はザラザラになりがち。さらに相手とぶつかり合うスポーツでは下から顎を突き上げられることがあり、奥歯同士が強烈な力で当たって欠けてしまいます。
前歯のようにはっきりと欠けたり折れたりはしないものの、表面が小さく何度も欠けてしまって歯が尖り危険な状態に。マウスピースはその予防をします。
歯や歯茎へのダメージ軽減
前述したとおり、スポーツ選手は普段から食いしばることが多くなります。そのため歯や歯茎にダメージが蓄積、歯が揺れたり欠けたりといった原因になります。
スポーツ用マウスピースを付けることで歯や歯茎をスポーツ中の食いしばりから守り、影響を軽減します。
脳しんとうの予防
スポーツ選手は脳しんとうを起こすことが多いですが、それは顎を下から突き上げられることがあるため。
下から衝撃を受けると、その力はダイレクトに顎関節へ伝わり頭へと揺れが響きます。結果、脳しんとうを起こしてしまうのですね。
マウスピースをはめることでその振動を軽減します。
ただし、スポーツ用マウスピースをすることで脳しんとうを抑えられるかについてはまだ立証はされておらず、軽減が期待されるという段階です。
スポーツ用マウスピースの種類・費用
スポーツ用マウスピースはどのような種類があり、費用はどのくらいでしょうか。順番に紹介します
スポーツ用マウスピースの種類は次の3つです。
- ・オーダーメイド
- ・準オーダーメイド
- ・既製品
オーダーメイドスポーツ用マウスピース
マウスピースを取り扱っている歯科で作ってもらう方法です。歯科で検査をしたうえで自分の歯型にぴったり合ったマウスピースを作るため、スポーツ中に歯や歯茎にかかる負担を大きく軽減できます。また、はめたときに違和感も少ないでしょう。
治療ではないので保険は使えません。クリニックによって値段は違いますが、相場は1~5万円程度です。
準オーダーメイドスポーツ用マウスピース
準オーダーメイドとは、自分の歯型は取るけれども歯科医師による調節などはない商品のこと。出来上がったものを試して窮屈だったり痛みがあったりしても、やりなおしてもらうことはできません。しかし自分の歯型を取っているため、ずれやすさや違和感などはあまりないでしょう。
流れとしては、まず通信販売サイトでスポーツ用マウスピースの型取りキットを購入します。それを使って自分で歯型を取り、製作所へ送ると出来上がったものが届きます。
費用は約1万円。商品によっては3万円程度かかるマウスピースもあります。
既製品スポーツ用マウスピース
最も簡単な方法が、市販の既製品マウスピースを使うこと。大まかに形が作られているものを熱で温めて柔らかくし、自分の口へ入れて噛みフィットさせます。
ただし、基本的にはスポーツ用のマウスピースとしての使用はおすすめしません。元々歯並びが奇麗で口は大きくも小さくもないという方であれば大丈夫かもしれませんが、既製品がしっかりフィットする方は珍しいでしょう。
費用相場は500円ほどのものから数千円のものまで。自分の歯に合っていないとスポーツ中に息苦しさを感じたり頻繁にずれたりするため、たまにしかスポーツはしないという方向きの製品です。
スポーツ用マウスピースを使うときに気を付けるべきこと5点
スポーツ用マウスピースを使用するうえで気を付けたい次の4点について、みていきましょう。
- ・虫歯になりやすい
- ・毎回の手入れが必要
- ・お湯を使った手入れはNG
虫歯になりやすい
マウスピースを使っていると、口が少し開いた状態になります。口の中が乾けば細菌の活動は活発になるため、頻繁にマウスピースをはめていると虫歯になりやすい状態に。マウスピースを使ったあとは、歯磨きや口内洗浄液などでケアをしましょう。
毎回の手入れが必要
口の中には健康な成人で300~700種類、少なくても1000億個以上の細菌がいます。そのため、使用後のマウスピースは常に手入れを行い、清潔にしておかなければなりません。手入れを怠るとカンジダ菌などのカビが生えることがあり、口の中にもカビが広がってしまいます。
マウスピースは水とブラシで汚れを取り、入れ歯洗浄剤などを使って殺菌しましょう。
お湯を使った手入れはNG
熱湯消毒をしようとする方がいますが、マウスピースはお湯にひたさないようにしてください。マウスピースは樹脂でできているため、熱湯をかけると変形してしまいます。
ケアをするときには水かぬるま湯を使い、優しく扱いましょう。
スポーツ用マウスピースで歯を守って安全にスポーツ!
人間の歯は全身の健康に大きな影響を及ぼします。きちんとケアされた健康な歯で、しっかりと食材を噛むことが健康には大切。そのため、スポーツ中の食いしばりや衝撃などから歯や歯茎を守るために、スポーツ用マウスピースをはめることが推奨されています。
既製品では安いものも販売されていますが、しっかり歯を守るならオーダーメイドのマウスピースがおすすめ。普段通う歯科医に相談してみてください。