親知らずが原因? 頭痛と親知らずの関係と対処法
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頭痛に襲われると、勉強や仕事がスムーズに進まず、レジャーでさえもつらい時間に代わってしまいますよね。頭痛の原因にはさまざまなものがありますが、実は、頭痛発生の原因には親知らずがかかわっていることもあるのです。
口は頭に近いため、トラブルが起こることによって悪影響を及ぼすのですね。
今回は、親知らずが頭痛の原因となることについて解説します。親知らずが頭痛を引き起こす代表的な理由や痛いときの対処法、歯科での治療法などについて説明しますので、長い間頭痛に悩まされているという方は、親知らずが影響していないか確かめてみてくださいね。
親知らずが頭痛の原因に? 代表的な3つの理由
親知らずが頭痛の原因になる代表的な理由をみていきましょう。以下の3つが代表的です。
- ・筋肉の緊張
- ・噛み合わせ
- ・虫歯や歯肉炎などのトラブル
筋肉の緊張
頭痛の主な原因は、血行不良があります。実は、頭部は全身を流れる血液の6分の1が流れるといわれる場所で、それほど脳は血液を必要としているのです。
頭への血液が少なくなるのは、筋肉の緊張が関係しています。そして顔周辺の筋肉が緊張する理由に、親知らずが真っ直ぐに生えず、頬やこめかみなどが常に過度の緊張にさらされることが挙げられます。
親知らずは血行不良の直接的原因ではありませんが、緊張性頭痛を引き起こすのです。
噛み合わせ
近年、柔らかいものを食べる習慣が多くなってしまったことにより、日本人の顎は小さくなっているといわれています。その結果発生するのは、嚙み合わせ異常です。
そこに親知らずが生えようとすることで余計にスペースがなくなり、さらに歯並びが崩れだします。
嚙み合わせが崩れると、口内のみならず全身のバランスが崩れます。そして体のバランスを保つため、肩や首が緊張し、血のめぐりが悪くなってしまうことで頭痛が起こります。
虫歯や歯肉炎などのトラブル
親知らずは多くの場合、真っ直ぐに生えません。横向きに生えたり冠を少しだすだけといった状態になりやすいため、きちんと磨けず、食べかすが溜まりやすくなってしまいます。食べかすが残ると歯垢になり、やがて歯石へと変わります。
その結果、虫歯や歯周病といったトラブルが発生しやすくなり、歯茎が炎症を起こします。
炎症によって歯茎が腫れたり膿が出たりするうえに、痛みが発生。そして炎症は歯茎だけでなく、顎から頭へと広がって痛みを感じるようになってしまうのです。
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親知らずが原因の頭痛の応急処置
頭痛が発生すると、日常生活をスムーズに送り難くなってしまいますよね。まずは痛みに対しての応急処置を行ってください。
- ・患部を冷やすしたり温めたりする
- ・口内を清潔に保つ
- ・鎮痛剤を使用する
- ・肩・首・顎周辺のコリをほぐす
患部を冷やしたり温めたりする
親知らず周辺の歯茎が腫れている場合は、まず頬の上から冷たいタオルなどを押し当てて、患部を冷やしましょう。このとき、氷などを口に含むような直接的刺激は強すぎるため、避けてください。
歯茎の炎症が見当たらないという場合は、逆に温めたタオルでこめかみや耳の下辺りを30分ほど温めましょう。じんわり温めることで血行を促進できるため、頭痛が緩和されます。
口内を清潔に保つ
歯茎の腫れが神経を圧迫し、痛みが出ている場合には、口内を清潔に保ち悪化しないようにしなければなりません。
歯ブラシの毛先でなでるように歯の表面や周辺をきれいに磨きましょう。デンタルフロスや歯間ブラシを使い、歯間の汚れを取ることで腫れを改善できます。
鎮痛剤を使用する
歯茎の腫れや頭痛がある場合は、あまり我慢せずに鎮痛剤を使用してください。市販の鎮痛剤で構いません。
ただし、あまり長期間のむことはおすすめできませんので、頭痛が長い間続いているという方は病院を受診しましょう。
口内を鏡で見て、異変があるようなら歯科を。口内に異変がないと感じたら、頭痛外来や内科に行くようにしましょう。
肩・首・顎周辺のコリをほぐす
コリをほぐすことで血流が改善され、頭痛が和らぐ場合があります。
首や肩を優しくもんだり丁寧に動かしたりして、コリをほぐしましょう。肩甲骨を動かすようにして首をゆっくり回してみてください。
また、顎が緊張で固くなっていることも問題です。両手の指をまげてこぶしを作り、耳の下、頬骨と三角形を描く位置に当ててぐりぐりと回してみましょう。
耳の下の手前、口を大きく開ける際にカクンとなる場所を、やさしくもみほぐしてくださいね。
親知らずが原因の頭痛の治療法
親知らずが原因の頭痛を治す場合、歯科では以下のような治療を行います。
- ・虫歯など口内トラブルの治療
- ・親知らずの抜歯
虫歯など口内トラブルの治療
口内を確認して何かトラブルがあった場合は、その治療が必要です。
虫歯は削って薬を詰め消毒し、歯周病は歯石を除去して徹底したクリーニングをします。
口内環境を整えることで細菌の量を減らし、腫れや出血、痛みなどをなくす治療です。
親知らずの抜歯
斜めに顔を出していたり、埋没して隣の歯や神経を圧迫している親知らずを抜歯します。
斜めに生えている親知らずは汚れが溜まりやすく、これからもトラブルを発生させる可能性があるからです。現代の歯科治療ではできるだけ歯を抜かないことがよしとされていますが、親知らずは別。トラブルが発生する前に抜歯する歯科もたくさんあります。
親知らずを抜歯したあとは、以下のポイントを守りましょう。
- ・傷口を指や舌で触らない
- ・飲酒をしない
- ・許可が出るまで湯舟につからない
- ・許可が出るまで激しい運動をしない
- ・強くうがいしない
抜歯後は安静にして、基本的に体を温める行為はしないようにしましょう。たとえば湯舟につかったり、アルコールを飲んだり、激しい運動をしたりするようなことです。いずれも血行を促進するため出血したり、痛みが出たりする可能性があります。
また、うがいや傷口を触るという行為は、傷口に穴を作って治りを遅くします。傷口が気になるかもしれませんが、できるだけ刺激しないようにしてくださいね。
親知らずが原因の頭痛を起こさないために日ごろできること
親知らずが生えてきても、きちんと清掃ができていれば、基本的には問題ありません。しかし、斜めに生えていたり虫歯になったりしてしまえば大きな口内トラブルの原因になります。
そのため、親知らずが生えてきたなと思ったら、奥歯の清掃を意識的にすることが大切です。
普段の歯ブラシから奥歯をしっかり磨き、デンタルフロスや歯間ブラシを使って汚れを掻き出しましょう。磨きにくい場合やブラシが気持ち悪いといった場合には、タフトブラシなどヘッドが小さなブラシの使用がおすすめです。
また、鏡で確認した際に真横に生えてきたとわかったら、歯科を受診して早めの抜歯も検討してください。トラブルを起こす前の親知らずは、多くの場合、抜歯での痛みはありません。
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親知らずも頭痛の原因になる! 日ごろから口内管理を徹底しよう
親知らずは15歳以降、最奥に出てくる最後の歯です。奥歯であるため大きいのですが、顎が小さいと生える隙間がありません。そのため、歯並びや嚙み合わせを乱してしまううえに、最後まで生えないと汚れが残りトラブルを起こしやすくなります。
親知らずによる頭痛を予防するには、日ごろからのしっかりした口内清掃が必要です。鏡で確認しながらきれいな状態を保ち、親知らずに異変があれば早めに歯科を受診して医師に相談するようにしてくださいね。