噛み合わせが悪いとどうなる? 嚙み合わせが悪くなる原因や治療法も紹介
<当院の感染拡大防止について>
手洗い・アルコール消毒・うがいの徹底
ドアの開放、空調を強めに設定する 等、定期的に室内換気を行っております
次亜塩素酸水を使用し、空間除菌を行っております
感染リスクの高い来院者さまへの受診の自粛のご依頼、又はご予約日の変更のお願いをしております
スタッフ一丸となって、新型コロナウイルスの感染拡大防止に善処致します。
ご理解とご協力賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
パッと見ればわかる歯並びの悪さとは違い、噛み合わせが悪くても他の人からは気付かれにくいもの。本人も大したことがないと考え、放置している人がいます。
しかしもしも慢性的な頭痛や顎の痛み、口内トラブルが多いという自覚があるなら、それは噛み合わせの悪さが原因かもしれません。
ここでは噛み合わせが悪いとどうなるのか、その疑問に答えていきます。噛み合わせが悪いことによる体への悪影響、悪くなる原因、そして治療法について説明するので、参考にしてください。
噛み合わせは重大な問題! 全身にさまざまな悪影響がある
噛み合わせとは、上下の歯が正しい位置で噛み合い、すり合わせられる状態を指します。良い噛み合わせであれば上下左右の歯が均等に力を使い、噛むときに筋肉や顎の関節に負担がかかりません。
ところが出っ歯、受け口、歯並びが悪いような場合、正しい位置に歯がないことから噛み合わせが変わるのですね。まったく噛めていない歯があったり、過剰な負担を強いられたりする歯が出てきます。
その結果、口の中だけでなく全身にさまざまな悪影響がでてきてしまうのです。
もしも噛み合わせが悪い場合、できるだけ早く対処しなければなりません。歯の状態や正しく噛めているかは、人の健康に大きな影響力を持っています。心配がある方は、歯科の定期健診を受け、担当歯科医に相談してみましょう。
噛み合わせが悪いとどうなる? 悪影響7つ
では、噛み合わせが悪いと出てくる全身の症状、次の7つについてみていきましょう。
- ・発音不明瞭
- ・虫歯や歯周病
- ・顎関節症
- ・頭痛や肩凝り
- ・耳鳴り・眩暈・鼻詰まり
- ・胃腸への負担
- ・精神的ストレス
発音不明瞭
歯と歯の間があいていたり前歯がうまく噛み合っていなかったりする場合、空気が漏れて発音しづらくなる場合があります。
たとえば舌が正しい位置にないケース。前歯を舌が押すことによって歯並びが崩れてしまうことがあり、それが原因で噛み合わせも変化します。子供の場合は舌が正しい位置にないことも多いため、発音が不明瞭だなと感じたら歯科医に相談しましょう。
虫歯や歯周病
噛み合わせが悪いと、歯垢が残りやすく虫歯や歯周病などの口内トラブルを発生しやすくなります。正しい位置でものを噛めないため、歯と歯、歯と舌の自然な触れあいが通常よりも少ないことも理由の1つです。唾液もうまく循環せず、歯に汚れがつきやすくなります。
さらに歯並びが悪いと歯磨きの難易度が上がるのですね。汚れを落としにくいため、本人は磨いているつもりでも磨けていないことが多くなります。
顎関節症
顎関節症は噛み合わせが良い方もなりますが、悪い方の方が悪化しやすい傾向にあります。噛み合わせのズレに合わせてアゴもズレて成長してしまい、アゴが歪むことで顎関節症となるのです。
顎関節症になると口が大きく開けにくくなったり、開けたときにバキッと大きな音が立ったりします。
頭痛や肩凝り
ものを噛むときに使う筋肉は、側頭筋(そくとうきん)と言います。この筋肉はアゴの関節から頭の横まで伸びているもので、噛み合わせが悪いとここが緊張、頭痛の原因となります。
また噛む筋肉は首や肩につながる広頚筋(こうけいきん)も使っています。そのため、噛み合わせが悪くて偏った筋肉の発達になると、肩こりや首こりも酷くなるのです。
噛み合わせを調節したら慢性的な頭痛や肩凝りがマシになったという人は、たくさんいます。偏頭痛を持っている方も、一度噛み合わせのチェックをしてみましょう。
耳鳴り・めまい・鼻詰まり
噛み合わせの悪さによってアゴが変形すると、顔の形だけでなく神経にも関わってきます。呼吸に影響して鼻で息がしにくくなったり、耳や目の神経が異常に刺激され、耳鳴りやめまいが出たりするケースもあるのです。
顔にあるさまざまな器官に影響し、バランスを崩してそれぞれで不快な症状を発生させます。
胃腸への負担
噛み合わせが悪ければ食べ物をしっかりと噛めず、そのまま飲み込むので胃腸などの消化器官に負担がかかります。
精神的ストレス
また噛み合わせが悪くてアゴが変形し、顔が左右で大きさが違うなどの歪みが出てしまうと、見た目が変わるため精神的ストレスも出るでしょう。
歯並びが悪くなり口を開けて笑えなくなるなど、影響は大きいものがあります。
噛み合わせが悪くなる原因5つ
噛み合わせが悪くなる原因は、以下の5つが代表的です。
- ・生まれつき
- ・食事中によく噛まない
- ・姿勢が悪い
- ・歯が抜けたあと放置する
- ・詰め物や被せ物が合っていない
生まれつき
生まれつきアゴが変形していたり、アゴに対して歯が大きすぎたり小さすぎたりした場合、歯が正しく並びません。
若いときは筋肉や関節が柔らかいため、それでも柔軟に対応してあまり影響が出ないことが多いでしょう。しかし歳を重ねると柔軟さが失われ、噛み合わせの悪さが歯や歯ぐき、アゴ、関節、筋肉に影響して症状がでてきてしまいます。
食事中によく噛まない
食事中に片側だけで噛むとか、そもそもあまりよく噛まないとかの人は、徐々に噛み合わせが変化して悪くなってしまいます。
一度癖がつくと噛みやすい方だけで噛むようになり、ますます筋肉の付き方が変わって顔の変形が見られるようになるでしょう。
姿勢が悪い
頬杖をよくつく人、猫背の人など、姿勢が悪いと一部の歯に余計な力がかかって噛み合わせや歯並びが悪くなります。
ついつい頬杖をつくという人は、注意しなければなりません。
歯が抜けたあと放置する
永久歯が何等かの原因で抜けてしまったあと、その状態で放置していれば歯が動いて穴を埋めようとし、歯並びが悪くなります。歯並びの悪さは噛み合わせに直結。正しい位置で噛めません。
【関連記事】ボロボロの歯の放置、抜けた歯の放置についての記事はこちら
歯がボロボロで歯医者に行けない:放置がダメな理由と診察の流れ・治療内容
詰め物や被せ物が合っていない
虫歯の治療で使う詰め物や被せ物が合わない場合にも、噛み合わせは狂います。特に奥歯の治療後は、噛み合わせが合っているかを確かめることはとても大切です。もしも合わないとアゴの関節にも負担がかかります。
噛み合わせが悪いときの治療法は?
噛み合わせが悪いときに受ける治療法で、代表的なものは次の4つです。
- ・外科的手術
- ・スプリント療法
- ・認知行動療法
- ・歯列矯正や詰め物の変更
外科的手術
アゴのズレが少しである場合にはマウスピースを用いた治療をしますが、ズレが大きい場合には外科的手術が必要となるケースもあります。
アゴの骨を削って整えるため、治療には時間もお金もかかります。
スプリント療法
マウスピースを使った治療法です。柔らかいゴム製のマウスピースを装着し、少しずつ正しい噛み合わせへと導いていきます。
マウスピースは歯ぎしりや食いしばりの緩和の他、矯正もできるためさまざまな治療で使われています。
【関連記事】マウスピースを使った矯正についての記事はこちら
インビザライン矯正とは? おすすめしたい方や治療の流れなどを紹介
認知行動療法
専門医によるカウンセリングで、頬杖や片側噛み、うつぶせ寝、食いしばり、歯ぎしりなどの無意識の悪い癖を見つけ出します。それを本人が自覚することで、改善を目指す根本治療です。
歯列矯正や詰め物の変更
噛み合わせのズレが大きく、マウスピースでも行動療法でも難しい場合には歯列矯正です。矯正にも複数の方法があるため、担当医と相談のうえ矯正方法を決定します。
詰め物や被せ物が原因で噛み合わせが変わってしまった場合には、一度被せ物などを取ってから治療のやり直しです。
天然の歯と人工の歯は同じ力で噛んでいてもすり減り方が違うのが自然なこと。そのため、すり減ってしまった歯の部分に被せ物をしたり、既存の被せ物を削って高さを合わせたりします。
噛み合わせの正しさはとても大切! もしかしてと思ったら歯科を受診
噛み合わせが正しいかどうかは、私たちが思っているよりも全身へ影響を与えています。歯は毎日の食事で使い、その度に噛み合わせの影響が積もっていくのです。
もしも慢性的に頭痛を持っていたり肩凝りが酷かったりする方は、噛み合わせを治せば悩みから解放されるかもしれません。
噛み合わせが悪いとアゴの発達にも関わるため、顔がどんどん歪んでしまうこともあるなど、外見への影響も大きいですよ。少しでも変だなと思うことがあれば、歯科医に相談してみましょう。