永久歯がぐらぐらするなら放置は厳禁! 原因と対処法を解説
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舌や指で触ると歯がぐらぐらしている! 食事のときに怖くてそちらの歯では噛めない! そんな状態の方は、できるだけ早く歯科を受診しましょう。それは、歯周病が進行した結果である可能性が高いからです。
この記事では、永久歯がぐらぐらする原因やその際にしてはならないこと、歯周病が進行しているときの治療方法などについて解説します。永久歯が大きく揺れるのは、間違いなく口内のトラブルです。原因にはどのようなものがあるかを知り、早めに対処するようにしてくださいね。
永久歯は基本的にぐらぐらとは揺れない
乳歯から永久歯へ生え変わるときに歯がぐらぐらして抜けるのは自然なことですが、基本的に、永久歯がぐらぐらと大きく揺れることはありません。
もちろん、健康な歯がかかった力を逃すために小さく揺れることはあります。しかし、顔に強い衝撃を受けた・明らかに歯が抜けそう・歯茎が大きく腫れている・口臭がきつい、などの症状がある場合は、すぐに歯科の受診が必要です。何が原因で揺れているのであれ、そのようなケースは自然治癒しないため、放置は厳禁と知っておいてください。
後述しますが、歯が大きく揺れる一番多い原因は歯周病です。歯周病は痛みや違和感などの自覚症状がほとんどないまま進行するお口の病気ですので、気づいたときになるべく早く対処するようにしましょう。
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永久歯がぐらぐらする原因
永久歯がぐらぐらする原因は、以下の3つが考えられます。
- ・重度の歯周病
- ・重度の虫歯
- ・食いしばりや歯ぎしり
重度の歯周病
歯周病は歯を支える骨を溶かし、最終的には歯が抜けてしまううえに、血管から全身へ菌がまわる恐ろしい病気です。虫歯と異なり「歯の病気」ではなく「歯の周辺組織の病気」であり、初期には自覚症状があまりありません。
歯周病と診断されたら、歯科で歯石や歯垢を取り除くクリーニングを行います。ただし、歯を残すと歯周病が進行する可能性が高い場合は抜歯になることもあるでしょう。
歯がぐらぐらするときの最も多い原因はこの歯周病です。歯周病の治療内容については後述します。
重度の虫歯
重度の虫歯の場合は、虫歯菌によって歯が溶かされるため、次第に歯がなくなっていくことでぐらぐらすることがあります。
歯科では虫歯を削り取って被せものをする治療をします。もしも神経まで細菌に感染している場合は根管治療で神経を取り、被せものという順番です。
ただし、虫歯が進行していて歯がほとんど残っていない場合は抜歯になります。
食いしばりや歯ぎしり
集中しているときや緊張しているときなどに、人は歯を強く食いしばります。それが寝ている間にも発生すると、長時間顎や歯に強い負担がかかることで、歯がぐらぐらしてしまう原因になるのです。
また、歯ぎしりも同様です。食いしばりながら歯をこすり合わせるため、歯がボロボロになりやすく、負担がかかって揺れることがあります。
食いしばりや歯ぎしりは、夜間用のマウスピースを作って歯や顎の負担を軽減する方法があります。歯科で自分の歯形に合わせて作成してもらいましょう。
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歯がぐらぐらしているときに絶対してはいけないこと
歯がぐらぐらしているときは、次の2つのことはしないようにしてください。
- ・舌や指で触る
- ・自分で抜く
舌や指で触る
どうしても気になる気持ちはわかりますが、極力舌や指でぐらぐらしている歯を触らないようにしましょう。動かすことで症状が悪化し、その下の骨にも影響が及ぶ場合があります。
また、固いものやベタベタした食べ物なども、その歯で噛むのは避けてください。
自分で抜く
ぐらぐらすることが気になるからと、自分で歯を抜いてしまうこともやめましょう。手や口内の細菌が傷口に感染し、炎症を起こす可能性があります。自力で抜歯すると出血や痛みが強くでることもあるため、必ず歯科を受診してください。
重度の歯周病だった場合の治療内容
歯科を受診して歯がぐらぐらしている理由が重度の歯周病であったとわかった場合、歯科でしばらく治療を受けることになります。
その際の治療内容は、口内の徹底した清掃による細菌の減少・活動抑制です。具体的には、歯の周辺の歯垢や歯石除去をします。
【歯肉縁上スケーリング】
歯茎の上の部分に出ている歯垢や歯石を取り除きます。スケーラーと呼ばれる専用の器具を使ったり、超音波を出すスケーラーを用いたりして、歯石をすべて除去します。
歯茎から上にあるものは目視で確認できるため、比較的、除去は簡単です。
【歯肉縁下スケーリング】
歯茎の下に隠れている歯石を除去します。縁下歯石は縁上歯石と比べて硬く、簡単には取れません。専用の器具を使い、手作業で除去していきます。
健康保険を使う際には適応ルールで4回〜6回に分けて施術する必要があるため、歯科への通院が必要です。
【外科処置】
スケーリングをしても状態が改善されない場合は、歯茎の表面を引き開いてその下に隠れている歯石を除去したり、歯周組織を再生させるエムドゲイン法やGTRといった方法を取ることもあります。
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永久歯がぐらぐらする際に受ける歯科での固定処置
歯がぐらぐらしているときに、歯科で固定することがあります。それは重度の歯周病の治療初期段階や、治療後のこと。ゆっくりと骨の吸収が進んで60%から90%近くの吸収になってしまっている場合は、治療が終了しても歯が動くことがあるため、その際に固定するのですね。
方法は以下の2つがあります。
- ・暫間固定
- ・永久固定
暫間固定(ざんかんていこてい)
揺れている歯を中心にして、隣合った2つの歯から8本程度の歯までを連結する方法です。
一般的なやり方では、歯と歯の間を透明か白っぽい樹脂の接着剤のようなものでくっつけます。耐久性は噛み合わせに左右され、人によっては連結が数週間で取れてしまう方もいれば、数年間保持できる人もいます。
永久固定
揺れている歯をブリッジのように数本まとめて被せものをし、動きを制限する方法です。
歯を削る必要があるため、一般的にはこの方法を取ると歯の寿命が短くなってしまうと考えられるのですが、固定しなければいずれ抜歯となるため、削ることによって歯の寿命を伸ばせます。
永久歯をぐらぐらさせないために気を付けたい毎日のこと
歯がぐらぐらしないようにするため、できることをみていきましょう。
- ・毎日の口内清掃を徹底する
- ・食生活を見直し改善する
- ・禁煙する
歯周病も虫歯も、トラブルの原因となるのは歯垢や歯石です。そのため、毎日の口内清掃を徹底することが非常に大切。歯垢も歯石もなければ、虫歯や歯周病にはなりません。
そして、ダラダラと食事をしたり間食が多かったり、甘いものやジュースをよく摂るといった方は、食生活の見直しもすすめましょう。1日3食、できるだけ決まった時間にバランスよく食べ、食後は歯磨きを徹底してください。
また、喫煙は口内環境にとってメリットはひとつもありません。タバコは歯茎の血流を悪化させるうえに、細菌に対する免疫も下げてしまいます。早めに禁煙することがおすすめです。
永久歯がぐらぐらするのは重度のトラブルサイン! 歯科を受診しよう
永久歯がぐらぐらするなら、重度のトラブルが口内で発生しているサインと考えましょう。基本的には自然治癒しないため、できるだけ早く歯科を受診することが大切です。
自分の歯で食べることは、全身の健康に大きな影響を与えます。将来の自分のためにも、早めに行動・対応するようにしてくださいね。