無料の歯科健診とは? メリット・デメリットと歯医者で行う健診の違い
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歯の健康を維持するためには、定期的に検診を受けて口内のトラブルを早期に発見・治療する必要があります。
その歯科検診には有料と無料の2つがありますが、どう違うのでしょうか。
ここでは無調の歯科検診について、どこで実施されているのか、そのメリットやデメリットにはどのようなものがあるのかなどを紹介します。
早期発見、早期治療が最も時間やお金をかけずに済みます。口内トラブルが進行しないように、定期的に歯科検診を受けてくださいね。
無料の歯科検診は当てはまるなら受けておこう
多くの方は、子供のころに学校で歯科検診を受けたことがあるでしょう。あれが無料歯科検診の1つです。
自治体や会社で受けられる歯科検診では年齢や対象が決まっているため、いつでも誰でも受診できるわけではありませんが、もし当てはまるのであれば積極的に受けておきましょう。現在の自分の大まかな口内状態がわかるようになりますよ。
ただし、無料の歯科検診は通常の場合、集団で行います。そのため一人につき5分程度の時間となるうえ、検査機器は使わない目視のみの確認です。
虫歯は目では見にくい場所に隠れていることもあるため、無料の歯科検診で異常が見つからなくても安心とは言えません。検診を受けたことで安心せず、何等かの口内トラブルや違和感があれば、すぐに歯科を受診するようにしてくださいね。
無料の歯科検診にはどんなものがある?
無料で受けられる歯科検診には、以下のようなものがあります。
- ・市町村の歯科検診
- ・職場の制度での歯科検診
- ・子供や妊婦の歯科検診
子供が学校で受ける歯科検診ですね。その結果、歯科を受診してくださいという手紙を学校からもらったことがある方も多いでしょう。子供の虫歯などは、多くの場合このような歯科検診で発見されます。
市町村の歯科検診は、40歳、45歳、50歳などのように年齢ごとに区切っての検診です。
たとえば秋田市では30歳から10歳の区切りで歯科検診の受診が可能です。通常800円で受診可能ですが、70歳以上の方や世帯全員の市民税が非課税の方、生活保護世帯、支援給付を受けている方などは無料で受けられます。
多くの場合でスタートが40歳なのは、40歳以降に歯周病が増えてくるからです。しかし、秋田市ではもっと早い30歳から検診を受けられますよ。歯周病は日本人が歯を失う原因の1位となっているため、検診で歯周病にかかっているかどうかを調べてもらいましょう。
また、職場で健康保険に加入していれば、年に1回無料で歯科検診を受けられるケースも。ただし加入している保険組合のルールに従っての手続きが必要です。
制度を上手に利用すれば、初期費用を抑えながら口内環境を確認できます。自分に当てはまるものがないか、市の広報などでチェックしてみましょう。
無料歯科検診でわかることやメリット・デメリット
では、無料歯科検診でわかることや、メリットとデメリットをそれぞれ紹介します。
無料の歯科検診で行うことは、前述した通り「目視でわかる口内の変化の確認」です。虫歯の有無や歯の数、歯茎の腫れ、歯並びなどをチェックし、治療が必要と判明すれば歯科の受診をすすめられます。
治療行為はできないため、通常、歯石を取ったり歯の表面を磨いたりといったことはしません。ただし有料オプションで歯面清掃やフッ素塗布などを受けられる場合があります。会社で歯科検診を受ける場合などは、保険組合にオプションの有無を聞いてみてください。
無料歯科検診のメリット
無料歯科検診のメリットは以下の4つです。
- ・無料で受けられる
- ・短時間で済む
- ・大きな虫歯や歯石が発見できる
- ・歯茎や舌など口内の変化がわかる
一人につき5分から10分ほどで次々に検診していくため、検診そのものはとても早く終わります。横に寝ることもなく、椅子に座ったまま小さな鏡を使って口内を確認するので、受ける側は手間もかかりません。
無料歯科検診のデメリット
そして、デメリットは以下の4つです。
- ・歯間などは見えないため虫歯があってもわからない
- ・歯周病の進行は判断できない
- ・座って行うため光が届かず、奥までは確認できないことがある
- ・虫歯など口内トラブルの原因まではわからない
歯科で寝転び、ライトを当てた状態で検診をするのとは大きく違い、無料歯科検診では座った状態で、光が足りないままで確認します。そのため、小さな虫歯は見逃してしまうこともあります。また、歯石やプラークが多い歯の場合、その下に虫歯が隠れていることもありますが、それも確認はできません。
本当に大きな虫歯や口内の変化しか判断できないため、これをもって「大丈夫だった」とは言えないのがネックです。
無料歯科検診だけでは足りない! 歯科での有料検診も受けるべき理由
無料で歯科検診を受けられる機会があれば、ぜひ参加してください。しかしそのうえで、やはり歯科での有料の検診も受けていただきたいと思います。
その理由は次の3つ。順番にみていきましょう。
- ・見ただけではわからない虫歯やトラブルの発見
- ・口内トラブルの処置、予防ができる
- ・定期的に受けることで将来に至るまでの変化を追える
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見ただけではわからない虫歯やトラブルの発見
歯科での有料検診では、写真やレントゲンなどを使います。その結果、人の目では見落としてしまう小さな虫歯や口内の変化がはっきりとわかるのですね。歯茎の中にある骨の状態までわかるため、その人の口内が現在どんな状態であるかが一目瞭然になります。
たとえば、日本人が一番歯を失う原因である歯周病。歯周病にかかっていることは無料検診でもわかりますが、どの程度進行しているかは骨の状態を見なければわかりません。
歯周病は最終的に歯を根本から失ってしまう怖い病気です。どの程度まで進行しているかを調べることで、今後どのように治療をすれば歯を失わずに済むかがわかるようになります。
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口内トラブルの処置、予防ができる
検診で発見した口内トラブルの処置がそのままできるうえ、これからトラブルが起こらないための処置も可能です。
日本は皆保険制度があるため、基本的に病気の治療費は負担が少なくなっています。しかしそのせいもあって、何かトラブルが発生してから病院へ行こうと考える人が増えたのですね。
特に歯科は、虫歯ができても眠れないくらいに痛くなるまで放置する人がたくさんいます。しかし、歯は一度削ると二度と元には戻りません。その影響で噛み合わせも狂い、結果的には全身の健康にも悪影響を及ぼします。眠れないほど痛みが出るまでの放置はやめ、できるだけ早く歯科を受診してください。
歯科においては「予防」が最重要です。虫歯や歯周病にならないように歯科で口内環境を整えていくという考え方が、現在は主流になりつつあります。
虫歯は小さいうちに治し、歯周病は口内環境を整えて進行を止めることが大切。お金も時間もさほどかけずに済みますし、早期治療なら痛みもないでしょう。
それができるのは、定期的に歯科での検診を受けた方だけです。
定期的に受けることで将来に至るまでの変化を追える
歯科では3カ月から4カ月ごとに検診を受けることを推奨しています。そのくらいの頻度で歯を徹底的に奇麗にすれば、虫歯や歯周病の進行が防げるからですね。
また、噛み合わせは大人になっても日々少しずつ変わるもの。大人の歯が生えそろったときくらいから定期的に検診を受けていると、歯の動きもわかります。変化があったときに迅速に対応できるようになりますよ。
歯科検診には無料のものもある! ただし歯科の定期健診もあわせて受けることがおすすめ
自治体や職場などで行われる無料の歯科検診があれば、積極的に受けることがおすすめです。しばらく歯科を受診していない方であれば、現在口内にある大きなトラブルを把握できます。
しかし、もしそこで歯科の受診を促されたら、それをきっかけにして歯科の有料検診も定期的に受けるようにしてください。現代では病気になってから対処するのではなく、そもそも病気にならないようにする「予防歯科」が主流です。
一度大きな虫歯や進行した歯周病が見つかると、時間もお金もかかります。そうならないように定期的にチェックしてもらう、その習慣をつけてくださいね。