歯石を取ったら口臭がなくなった! 口臭の原因と歯石除去のメリットを紹介
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人と話しているときに、もしかして自分は口が臭い? そう思ったら、とても不安になりますよね。口臭は人間関係を壊してしまうこともあるため、できるだけ早く改善したいもの。口臭があるかもと思ったら、まずは鏡で歯の汚れをチェックしてみましょう。
歯の根元あたりに黄色っぽい石のようなものがあれば、それが口臭の原因かもしれません。
歯についた硬いものは歯石と呼ばれます。ここでは歯石があるとなぜ口臭が発生するのか、歯石がたまりやすい人の習慣や口臭のセルフチェック方法、歯石除去で得られるメリットなどを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
口臭があるなら歯石を確認しよう!
自分から出るニオイは中々気づきにくいものですが、マスクをする機会が増えたことによって、自分の口臭に気付きやすくなりました。もしも自分が吐く息が臭いなと感じたら、口内に歯垢がたまっているのかもしれません。
歯垢は口内細菌の固まりです。歯垢(プラーク)が唾液の中のカルシウムやリンなどミネラル成分と結びついたもので、石のようにカチカチに固まるため歯ブラシでこすったくらいでは落ちません。歯と歯茎の境目につきやすく、特に下の前歯の裏側にはよくついています。
自力では対応しにくいものであるため、歯石を発見したら歯科に予約を取りましょう。クリーニングを受け、すっきりときれいな口内にして口臭を改善してくださいね。
歯石が口臭の原因になる3つの理由
歯石が口臭の原因になるのは、以下3つの理由があります。
- ・歯石内の細菌が発生させるガス
- ・歯石による歯茎の出血
- ・歯茎が腫れて出る膿
歯石内の細菌が発生させるガス
歯石は、細菌や細菌が出した老廃物の固まりに唾液中のミネラル成分が結合したもの。そこにさらに細菌が住み着き、どんどん繁殖します。
口内の細菌は活動によって硫化水素やメチルメルカプタンというガスを排出しますが、このガスは「玉ねぎやたまごが腐ったような臭い」と表現されるような悪臭です。細菌の塊である歯石が多ければガスも大量に発生するため、口臭となります。
歯石による歯茎の出血
歯に歯石がたまると歯茎から出血しやすくなります。それは、歯石を作っている細菌が歯茎を刺激するため。人の血は元々生臭く、それが唾液や食べたものの臭いと混ざり合って口臭になります。
歯茎が腫れて出る膿
歯茎の中に歯石がたまると歯茎は腫れて炎症を起こし、やがて膿がでてきます。膿は口臭の一番の原因になるもの。膿が出ている状態を放置すると、やがて歯を支える骨が溶けて歯が抜けてしまうこともあります。
歯石がたまりやすい習慣をチェックしよう
歯石は誰の口の中にもできるものですが、毎日の習慣によってできやすい人とできにくい人に分かれます。以下は、歯石ができやすい人の習慣です。
- ・歯磨きが1日1回以下
- ・歯磨きをせずにうがいだけで済ませる
- ・間食が多い
- ・甘いものをよく食べる
- ・食べ物をダラダラと食べる
複数当てはまる方は注意が必要です。
また、前述したように、人は自分が出す臭いには気づきにくいものです。口臭が出ているかが気になるときは、コップやビニール袋に息を吐き、それを嗅いでみてください。
歯石が原因の臭いは「どぶのような臭い」「卵が腐ったような臭い」と表現されます。自分の息がそのようになっていないかを確認しましょう。
歯石除去で得られる口臭軽減以外のメリット3つ
歯石除去をして歯と歯の周辺をきれいにすることは、口臭を軽減するほかにも以下のようなメリットが3つあります。
- ・歯周病予防になる
- ・歯茎が引き締まる
- ・歯茎からの出血予防ができる
歯周病予防になる
歯周病は日本人の成人の約8割が罹患していると言われる国民病です。歯周病菌がもたらす毒素によって、歯茎が炎症を起こしたり骨が溶けたりする病気で、最悪の場合には歯が抜けてしまいます。
歯周病菌は歯垢や歯石の中にも大量に存在しているため、歯垢や歯石を除去することが、歯周病の原因菌を減らすことにつながるのです。
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歯茎が引き締まる
歯茎付近に歯石があると、常に白血球と細菌が戦っていることになります。そのため炎症が起き、歯茎が腫れて出血しやすい状態になるのですね。
歯石を取り除けば炎症が起きにくくなるため、腫れや出血も収まって歯茎が健康的に引き締まってきます。
歯茎からの出血予防ができる
同様に、歯周病菌を抑えられると炎症が起きないため、歯茎からの出血を抑えられます。
歯石除去の方法は? セルフと歯科での治療内容
では、歯石除去は自力でできるのでしょうか。
ここでは自分でできることと歯科での治療内容を紹介します。
セルフで歯石除去をしたい場合
歯科で歯石を除去するときには、先がするどく尖った「スケーラー」と呼ばれる金属の道具を使いますが、これは一般的なドラッグストアなどでも購入できます。
ただし、前述したように歯石は下の前歯の裏側や奥歯周辺につきやすいもの。鏡をみて自力でスケーラーを使用することはとても困難です。
また、先が尖った器具を使うと歯茎や歯の表面を傷つけてしまうこともあるでしょう。その傷口から細菌が侵入すると口内炎などのトラブルに発展する恐れがあるため、自力での歯石除去はおすすめしません。
さらに、歯石を作る細菌は酸素を嫌うため、実際には目に見える表面に出ていない歯石もたくさんあります。歯茎の中に潜んだ歯石は自分では見えませんし、自力で取ることは不可能です。
歯石ができる前に正しい歯磨きをして汚れを徹底的に落とすことは大事ですが、一度歯石になってしまったら自力での除去はできないと考えてください。できるだけ早めに歯科を受診して、プロに対応してもらいましょう。
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歯科で歯石除去をする場合
以下の3つは、歯科で歯石除去をする場合の治療方法です。
- ・スケーリング
- ・ルートプレーニング
- ・フラップ手術
スケーリング
先ほど紹介した「スケーラー」を使ったり、超音波振動する特殊な機械を使ったりして歯石をそぎ落としたり砕き落としたりします。
目で見てわかる歯石は比較的簡単に除去可能ですが、その際に出血したり知覚過敏になったりすることもあるでしょう。しかし多くの場合、それは機械によるものではなく腫れた炎症部分が刺激されての出血です。
治療が進んで歯茎が健康状態を取り戻すと出血は収まりますので、安心してくださいね。
また、歯と歯茎の間にある深い歯周ポケットの中に作られた歯石も、同じく超音波振動や器具などを使って取り除きます。歯周ポケット内の歯石は硬いうえに出血を伴うことも多いため、まずは炎症を抑えて出血を改善してから麻酔をし、治療することになります。
ルートプレーニング
歯石を除去した部分の表面を滑らかにして、歯石が再度付着することを予防するのが「ルートプレーニング」です。通常はスケーリングの後に行われます。
歯茎の中に機械を入れるため痛みを感じることもありますが、歯周ポケットの中に歯石がつきにくくなるため、歯周病予防には有効です。
フラップ手術
歯周ポケットの中、さらに深いところにある歯石を除去するには、「フラップ手術」と呼ばれる外科的手術が必要なこともあります。
これは歯茎を切開して歯石を発見し、除去して歯茎を戻す治療です。重度の歯周病にかかっていて骨が下がっている場合などに行われます。
歯茎をはがして歯石を除去したら、さらにそこから骨の移植や再生を行うことも。健康保険が使えますが、1本の歯で2,000円程度が必要です。
歯石除去で口臭軽減! 歯科でクリーニングを受けよう
歯石は口内細菌の塊で、住処です。歯石があると細菌は繁殖しやすくなるため、大量にガスを発生して口臭をつくりだします。口臭があるなと感じたら、ひとまず歯科を予約して歯石除去をしてもらいましょう。
歯石除去は口臭予防以外にもさまざまなメリットがあり、口内環境の改善には必要不可欠です。歯石も歯周病も自然治癒はしないため、いずれにせよいつかは歯科を受診しなければなりません。
酷く悪化してきつい口臭になる前に、歯科を受診して治療してもらいましょう。