朝起きた時の口臭にショック! 口臭の原因と対策・治療法は?
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朝起きてあくびをした時に「息が臭い!」とショックを受けたことはありませんか?
口の中には成人で1億個から2億個と言われるさまざまな細菌がおり、睡眠中に増えたり活発に活動したりするため口臭が発生するのですね。
しかし口の匂いが気にならない人もいます。では起床時に口臭がある人とない人の差は、何があるでしょうか?
ここでは朝起きた時の口臭について、原因や対策、治療法などを紹介していきます。
朝起きた時の口臭原因は細菌のガス! できる対策をしよう
起床時に口が臭いのは、睡眠中に口内細菌が吐き出すガスが原因。人は誰でも口内に細菌を持っているので、口臭は基本的に誰でも持っています。
しかし恋人との宿泊や友達との旅行など、朝起きた時に強烈な口臭があると困ったり嫌な思いをしたりする場面がありますよね。大丈夫です。口臭は対策・治療ができるので、少しずつ軽減していきましょう。
起床時の口臭は細菌が吐き出すガスなので、細菌の数を減らせば口臭も少なくできます。歯科のサポートを受けつつ、自分でできることはしていつでも爽やかな朝を迎えましょう。
朝起きた時の口臭がつらい! その原因4つ
朝起きた時の口臭は細菌のガスと述べましたが、細菌がガスを出すのは活動が活発化した時。
そして細菌の活動が活発になるには以下4つの理由があります。
- ・唾液量が減る
- ・水分不足
- ・口呼吸をしている
- ・歯のトラブルがある
順番にみていきましょう。
唾液量が減る
人は寝ている時、口の中の唾液量が減ります。通常口の中にいる細菌は唾液に流されたり殺菌されたりしていますが、寝ている時はその唾液量が約半分まで下がってしまうのですね。
そのため細菌の数が増えて活動が活発になり、多くなった細菌が吐き出すガスによって口臭が発生します。
【関連記事】唾液についての記事はこちら
唾液が持つ7つの効果とは? 分泌量のチェックや唾液を増やす方法を紹介
水分不足
口の中が乾くことでも細菌は活発になります。
たとえば眠る前にお酒を多く飲んだ時など、体は脱水症状を起こして水分が不足。潤いがなくなると口の中も乾きだし、細菌が増えだします。
他にもお酒を飲むことによって筋肉が弛緩し、口が開きやすくなるため口内が乾いてしまうのですね。眠る前の深酒は心身にとってよくありません。
口呼吸をしている
鼻が詰まっている時やいびきがひどい人などは、睡眠中に口呼吸をしています。
口呼吸をすれば口内は乾燥し、寝ていて唾液が少ないためにますます細菌が増え元気になってしまいます。
口呼吸を自力で何とかすることは難しいので、そういう人には睡眠中のマスクがおすすめ。マスクをつけて眠ることで口内の乾燥は軽減できますよ。
歯のトラブルがある
歯にトラブルがある人も口臭はひどくなりがちです。
たとえば国民の成人で約8割がかかっていると言われる歯周病や、歯の病気として有名な虫歯。これらはすでに細菌が繁殖している状態のため、口臭が発生しやすいのです。
歯周病や虫歯の治療が始まっていなければ睡眠中に増える細菌でさらに症状が悪化し、やがて腐敗臭が出てくるようになるでしょう。
【口臭対策】寝る前にすべきこと5つ
起きた時に口臭で不快な気分になりたくない人は、次の5つのケアを寝る前にしてみてください。毎日継続すれば口臭はかなり軽減されるはずです。
- ・念入りな歯磨き
- ・舌苔のケア
- ・水分補給
- ・ストレッチ
- ・食事内容に気を配る
念入りな歯磨き
口内の細菌を減らすためには、何と言っても掃除が基本です。
特に睡眠中は唾液の減少や乾燥によってただでさえ細菌が繁殖します。掃除をして口内の細菌数を減らしておけば、増殖する数も抑えられるでしょう。
眠る前の歯磨きは、1日のうちで最もしっかりと行いたいケアです。
実は歯磨きだけでは歯の汚れの6割程度しか取れません。そのためフロスを使って歯間の汚れもしっかりと落とし、さらにマウスウォッシュなどを使って殺菌しておきましょう。
舌苔のケア
舌の汚れを舌苔(ぜったい)と呼びます。舌を鏡の前で大きく出してみて、表面に黄色や白っぽい苔のようなものがついていたらそれが舌苔です。
舌苔には細菌がびっしりとついているので、ここを奇麗に取るだけでもかなり口臭は軽減できるはず。なお、舌苔は専用のブラシがあるので、歯ブラシなどでゴシゴシこすってはいけません。
口臭が気になる場合には舌の表面をチェックしてみましょう。
【関連記事】舌苔についての記事はこちら
口臭の原因! 舌苔の正しい取り方と日ごろの対策方法
水分補給
特にお酒を飲んだ夜には、眠る前に水分補給が必要です。アルコールは利尿作用があるものが多く、適度に水分を取らないと脱水状態になります。
睡眠中は長い時間水分を取らないので、脱水状態が進んで口内も渇きがち。細菌の活動が活発になるため、眠る前にコップ一杯の水を飲んで口内を潤しておきましょう。
水を飲むと夜中にトイレに行きたくなるという人は、口の中に水を含んで30秒ほど馴染ませ、吐き出してもOKです。
ストレッチ
ストレスが溜まっていたり疲れが蓄積していたりすると、通常より唾液の分泌量が減ってしまいます。
眠る前におすすめなのはストレッチ。ストレス発散の効果があり、体を伸ばすことで血流促進も期待できます。
明かりを落とした部屋でゆっくりと体を伸ばし、深い呼吸を繰り返しましょう。
体に酸素が行き渡り、筋肉もほぐれて心身が安定、唾液量も増えだします。睡眠の質も上がるので翌朝の体の調子もよくなりますよ。
食事内容に気を配る
この朝だけは口臭を避けたいという前の晩は、食べ物にも注意しましょう。
たとえば口臭の原因となる食べ物、キムチやにんにくといった食品は胃で消化される時にも匂いを発し、強烈な口臭になります。
それ自体に匂いがある食品は食べないようにしてくださいね。
【関連記事】口臭の原因となる食べ物についての記事はこちら
口臭改善に効果のある食べ物・口臭の原因となる食べ物は? 食後の口臭対策も!
【口臭対策】起きた後にすべきこと2つ
起きたあとの口臭対策には、次の2つがあります。
- ・歯磨き
- ・唾液腺マッサージ
起きてすぐに歯磨きをすれば、細菌が洗い流せるうえに口臭も消せます。人と寝泊まりするので口臭が気になるという場合、誰よりも早く起きて先に歯磨きをしてしまいましょう。
また唾液腺のマッサージが有効。唾液分泌を促進して細菌を洗い流し、殺菌しましょう。
唾液腺は耳の下や顎の下がポイント。一番大きな唾液腺は耳の前下方にあり、すべての唾液量の約30%をしめています。奥歯と耳の間に位置しているので、指で軽く圧迫しながらくるくると円を描きましょう。目安は10回を3セットです。
歯科で行う口臭治療とは?
口臭治療は歯科で行います。ではその治療内容はどんなものがあるでしょうか?
- ・歯周病治療
- ・虫歯治療
- ・歯磨き指導
歯周病治療
歯周病があればその治療をします。
歯周病は歯と歯茎の境目にある食べかすなどに歯周病菌がくっついて塊となり(歯石)、徐々に歯を支える骨を溶かしていく病気。最終的には歯が取れてしまうため、できるだけ初期で治療を始めなければなりません。
歯周病があれば細菌の数も多く、吐き出されるガスの量も多いのですね。歯周病を治療し、改善することで口臭を減らします。
虫歯治療
虫歯菌は歯に穴を空けて中へと侵食し、いずれ神経にも到達してすさまじい痛みをもたらします。神経まで細菌に汚染されてしまうと腐るので、口から強烈な腐敗臭がでてくるでしょう。
虫歯は自然治癒せず、菌が血管に入り込むと全身にまわってさまざまな病気を起こすこともある怖い病気。こちらもできるだけ早い治療が必要です。
歯磨き指導
歯磨きの仕方が悪かったりケアがおろそかになっていたりすると、口の中の細菌はどんどん増えていきます。
そのためしっかりと磨けるように、歯科では歯磨き指導をしています。歯磨きはゴシゴシと力を入れて磨けばよいものではありません。むしろ力を入れすぎると歯の表面にあるコーティングがはげて知覚過敏を引き起こしたり、歯茎を傷めたりしてしまうことも。
正しい歯磨きのやり方を教わり、自分で口内を奇麗に保てるようになりましょう。
口内ケアを習慣化して朝の口臭をなくそう
口の中には1億個以上の常在菌がいます。それらが普段悪さをできないのは、歯磨きをして清潔を守ったり、唾液が洗い流しや殺菌をしたりしているから。
細菌の数が少なくなれば、朝起きた時の口臭もかなり軽減されるはずです。
睡眠前にできることを習慣化させ、朝の口臭をなくしていきましょう。もしも歯や口内にトラブルがあれば、歯科で治療を進めることも大切ですよ。