蓄膿症が引き起こす口臭の悩みを解消! 原因と対策のすべて
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「歯磨きはしっかりしているのに、何故か口臭が強い」と悩む方で、同時に鼻詰まりや頭痛などがある場合は、蓄膿症が考えられます。
蓄膿症は風邪や花粉、ハウスダストなどが原因で引き起こされる身近な鼻の病気ですが、実は強い口臭の原因でもあるのです。
この記事では、蓄膿症とは何か、その原因や症状、蓄膿症で口臭が発生する理由、自分でできる対処法や病院での治療などについて解説します。対人関係にも大きく影響する口臭を改善するため、ぜひ参考にしてください。
蓄膿症とは? 原因と5つの代表的な症状
画像出典:小林製薬「チクナイン:ちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎とは?」
蓄膿症は鼻の細い管の中(副鼻腔)に膿が溜まる慢性の病気を指します。
多くの場合、最初は風邪が原因です。風邪によって鼻の粘膜が腫れ、鼻水が溜まることで鼻の横や上にある副鼻腔と呼ばれる空洞に膿が溜まりだします。その結果、副鼻腔に炎症が発生してなるのが副鼻腔炎です。急性の炎症である副鼻腔炎が慢性化すると、蓄膿症と名前を変えます。
原因は風邪の他にも花粉、ストレス、カビなどの菌が挙げられます。副鼻腔炎と蓄膿症は、性別や年齢による違いはほとんどありません。
以下が、蓄膿症の代表的な症状です。
- ・鼻詰まりが起こる
- ・ドロっとした黄色い鼻水が出る
- ・頭痛や頭重が起こる
- ・顔面痛や歯痛が起こる
- ・食べ物の匂いや味がわかりにくい
症状①鼻詰まりが起こる
鼻腔に膿が溜まってくると、鼻の粘膜が腫れあがって膨らみ、小さな穴がふさがりだします。その結果、完全に鼻呼吸が止まるような強い鼻詰まりが発生します。
症状②ドロっとした黄色い鼻水が出る
副鼻腔炎や蓄膿症では、鼻水は黄色くドロっとしています。風邪やアレルギーによる鼻水は透明でサラサラしているため、黄色く粘着質な鼻水が出たら炎症を疑いましょう。
また、さらに症状が悪化すると緑色の鼻水が出てくることもあります。
症状③頭痛や頭重が起こる
額にある空洞にも膿が溜まるため、頭痛や頭重が出てくることもあります。
頭がもやもやしたり集中力を欠いたり、ぼーっとして疲れやすくなったりするため、勉強や仕事など、日常生活に支障が出ることもあるようです。
症状④顔面痛や歯痛が起こる
頬の下や目元にも鼻腔があり、そこにも膿が溜まることによって、顔面痛が発生します。顔全体が熱いように感じたり、人によっては歯痛を感じたりもします。
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症状⑤食べ物の匂いや味がわかりにくい
鼻詰まりは、嗅覚と味覚に影響する場合があります。特に鼻炎が慢性化している蓄膿症である方は、食べ物の匂いだけでなく、子どものオムツの匂いなどの強烈な異臭もわからないほどの状態になるケースもあるでしょう。
蓄膿症と口臭の関係
蓄膿症は、強い口臭の原因にもなります。副鼻腔に溜まった膿がやがて悪臭を放つようになると、それが吐息に混じって呼吸時に放出されるためですね。
魚や生ごみが腐ったような臭いと表現されるほどきつい臭さがあるため、自分でも口臭に気付くほどです。なお、鼻の中に溜まった膿が放つ悪臭のため、鼻での呼吸でも悪臭が放たれてしまいます。したがって、口を閉じておけばOKとはなりません。
そして、鼻詰まりによる口呼吸で口内が乾燥し(ドライマウス)、雑菌が繁殖することも口臭に繋がります。
口内が乾燥すると口内菌が活動を活発にするため、虫歯や歯周病などのトラブルも発生しやすく、どんどん悪循環にはまってしまうのです。
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自分でできる蓄膿症による口臭のケア
蓄膿症を根本的に治すためには耳鼻咽喉科での治療が必要です。しかし、日常生活で少しでも蓄膿症の症状を緩和するために、こまめにはなをかむ、飲酒は控える、睡眠時間を確保するなどを守るようにしましょう。
その他の自分でできる対処法は、以下の通りです。
- ・鼻洗浄をする
- ・口内殺菌をする
- ・唾液を出す
- ・加湿する
鼻洗浄をする
専用の薬剤を片方の鼻から鼻腔に入れ、もう片方の鼻腔や口から薬剤と一緒に鼻水を流す方法です。耳鼻咽喉科でも受けられますが、市販の鼻洗浄キットを購入すると自宅でもできます。
最初は少々難しいかもしれませんが、徐々に慣れてきますので諦めずにトライしてください。簡単に鼻の中を洗浄できるようになり、蓄膿症の症状も改善できますよ。
鼻洗浄は、花粉症の方には特におすすめです。
口内殺菌をする
口臭は口内に棲む細菌が出すガスも関係しています。そして、口内細菌は数億もいると言われているため、口内菌の数を少しでも減らすことは非常に大切です。
歯磨きのあとはデンタルフロスや歯間ブラシを使って清掃してください。寝ている間は唾液の分泌量が減るため、就寝前にはマウスウォッシュも使うことをおすすめします。毎日の口内清掃を徹底し、口内菌を減らしていきましょう。
唾液を出す
唾液は口内菌を洗い流し、口内を清潔に保つために大切なものです。しかし口呼吸によるドライマウスでは口内が乾燥し、唾液分泌も減ってしまいます。
唾液を出すためにキシリトールガムを噛んだり、口内マッサージや唾液マッサージをしたりしましょう。
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加湿する
口臭発生の原因であるドライマウスを軽減するために、加湿も効果的です。たとえばマスクをして口元と口内を乾燥から守ったり、加湿器を出して湿度を十分にしたりしてみましょう。
蓄膿症による口臭は根本的解決が必須:耳鼻咽喉科と歯科を受診
蓄膿症は日常生活に影響を与える病気のひとつです。口臭を解消するためには、やはり病院を受診して根本的に解決していかなくてはなりません。
副鼻腔炎や蓄膿症の専門は耳鼻咽喉科ですが、口臭が気になるという方は歯科も受診しましょう。蓄膿症以外の口臭原因があるかを調べ、それを治療する必要があります。
- ・耳鼻咽喉科で鼻の洗浄や投薬を受ける
- ・歯科で口臭治療をする
耳鼻咽喉科で鼻の洗浄や投薬を受ける
蓄膿症は症状が軽いうちに病院を受診することで、良くなることがほとんどです。早めに治療を開始すると抗菌薬だけで対応できるケースも多いため、鼻詰まりが気になりだしたらすぐに耳鼻咽喉科へ行くようにしましょう。
また、耳鼻咽喉科では溜まった膿を洗い流す鼻洗浄も行います。ただし稀にカビが原因で蓄膿症を発症する方もおり、その場合は外科的手術が必要になることも。いずれにせよ、正しい原因を知ることが大切です。
早めに耳鼻咽喉科へ行くようにしてくださいね。
歯科で口臭治療をする
蓄膿症だけでなく、他にも口臭の原因はあります。前述したように、口呼吸によるドライマウスもありますが、他にも重度の虫歯や歯周病なども口臭が発生します。
重度の虫歯の場合、歯の神経が死んでいると一度痛みがなくなることから、中には自然に虫歯が治ったと勘違いしてしまう方もいるのですね。そのため、もしも口臭がある場合は面倒くさがらず、歯科も受診しましょう。
鼻詰まりに口臭? 蓄膿症を疑って早めに病院を受診しよう!
自分の口からとても臭いにおいがする! そんなときは歯科の受診がおすすめですが、鼻の病気である蓄膿症が原因のケースも多々あります。蓄膿症になると重度の鼻詰まりだけでなく、頭痛や顔面痛などの痛み、集中力の欠如や食事の匂いや味がわからないなど、日常生活にも大きな影響を与えます。
もしも鼻詰まりがあるときに口臭が出るなら、まずは蓄膿症を疑ってください。そしてできるだけ早めに耳鼻咽喉科と歯科を受診しましょう。