虫歯は自力で治せる? 虫歯のレベル5段階や初期虫歯に自分でできることを紹介
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虫歯になると痛いうえに、時間を取って歯科に通いつらい思いをしなければならないため、好む人はいませんよね。特に歯科が大の苦手という方は、虫歯を自力で治せるのであればぜひ挑戦したい! と考えても不思議ではありません。
では、虫歯は自力で治せるのでしょうか?
ここでは虫歯が自力で治せる段階の説明や虫歯の見分け方、自力でできる対処法、そして虫歯の予防法などを紹介します。できるだけ虫歯の発生や進行を抑えることが歯の寿命を延ばすことにつながるため、参考にしてください。
虫歯の自力治療はごく初期まで! 早めに専門家の力を借りることが大切
実のところ、虫歯はごく初期であれば、自力で治せます。ごく初期とは歯科の検査でいう「CO(シーオー)の状態のこと。ただし、COの状態の場合は通常、まだ自覚症状はありません。
そのため自分で鏡を見て「ここがおかしいかも?」と観察し、判断して治療をするという流れが必要になります。つまり、よほど自分の歯や口内に興味がある人でなければ、初期虫歯の発見は困難です。よって、現実的には虫歯を自力で治すことはできないと言えるでしょう。
虫歯は一度発生すると自然治癒は難しく、放置すると歯を失うだけでなく全身に影響を与えて大きな病気を引き起こすこともあります。歯科が苦手であることは仕方ありませんが、なるべく痛い思いをせずに済むように、口内に違和感があれば早めに歯科を受診するようにしましょう。
虫歯の原因と進行レベル5段階
ではまず、虫歯の発生原因と進行レベルの5段階について紹介します。
虫歯は、脱灰と呼ばれる「歯が溶ける症状」によって発生する病気です。原因は口内にいる虫歯菌(ミュータンス菌)で、食べかすを餌にして繁殖した虫歯菌が出す酸によって歯の表面が溶かされることが虫歯と呼ばれます。
放置するとどんどん進行し、いずれ神経も菌に感染します。さらに歯の根を通って血管から全身に回るため、早めに対処しなければなりません。
虫歯の進行5段階
以下が虫歯のレベルです。
【CO】
極めて初期の虫歯で、歯の表面は白く半透明な状態です。たまに茶色っぽくなっている箇所もありますが、痛みなどの自覚症状はありません。
虫歯が自力で治せるのは、このCOというレベルの間だけです。
【C1】
COよりも進行した初期の虫歯です。歯の表面には小さな穴があったり黒くなっていたりしますが、この時点ではまだ痛みを感じない方も多いでしょう。感染部分のみを削り、歯科用プラスチックで蓋をします。
【C2】
虫歯が象牙質まで到達した状態で、冷たいものなどはしみるようになります。
【C3】
普通にしていてもズキズキした痛みがあるため、日常生活に影響が出ます。虫歯は歯の神経にまで達し、寝られなくなる方もいます。歯科では根管治療を実施します。
【C4】
虫歯が歯根まで到達したレベルで、歯はほとんどなくなっている状態です。すでに神経が死んでおり、すさまじい痛みが出てきます。抜歯して根の先にたまる膿を排出します。
初期虫歯はどうやって見分ける? 自力での治療方法
ごく初期(CO)のときであれば、自力での治療が可能です。しかし自覚症状がないため、以下いずれかの項目に当てはまるかを判断し、虫歯の有無を確かめる必要があります。
- ・歯と歯茎の境目が白い
- ・歯が茶色くなっている
- ・詰め物や被せものの周囲が変色している
- ・デンタルフロスが引っかかる
以上の項目で何かひとつでも当てはまれば、初期虫歯の可能性があります。次で紹介する「自力での虫歯の治し方」を参考に、ケアを始めましょう。
自力での虫歯の治し方
初期虫歯は歯の表面が少し溶けだしている状態です。そのため治す方法としては、「菌を排除し、歯の表面を強化する」こと。以下の対応を行いましょう。
- ・フッ素を塗布する
- ・デンタルフロスや歯間ブラシで掃除する
- ・キシリトールガムを噛む
フッ素を塗布する
歯の表面にフッ素を塗布することで、唾液に含まれるカルシウムがより歯に付着します。その結果、歯の表面を守るエナメル質を強化してくれるうえに、虫歯菌の活動抑制まで可能です。
フッ素入り歯磨き粉を使うなどして、歯を強化しましょう。
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歯磨きにフッ素をプラス! 虫歯予防のための効果と正しい活用法
デンタルフロスや歯間ブラシで掃除する
清掃をきちんとすることが、虫歯の進行予防と発生防止には最も大切なことです。初期虫歯があるということは、現段階できちんと磨けていないということ。気を引き締めて、しっかり歯磨きをしましょう。
歯間の掃除には、デンタルフロスや歯間ブラシが必要です。歯ブラシで磨いただけでは約6割の汚れしか落とせないため、歯ブラシの後にはフロスや歯間ブラシを使いましょう。
口内にいる細菌は、唾液の分泌が少なくなる就寝中に特に活動が活発化します。就寝前の歯磨きでは必ず歯ブラシのあとはフロスと歯間ブラシを使い、マウスウォッシュで殺菌するようにしてくださいね。
キシリトールガムを噛む
キシリトールガムを噛むことで、殺菌効果を持つ唾液の分泌を促せます。唾液の中に含まれるカルシウムが歯の表面につくことで「再石灰化」が可能であるため、歯の健康を守るために唾液はとても大切です。
また、キシリトールにはそのものに虫歯菌の増殖を防ぐ働きがあるため、ガムを噛むならキシリトールガムにすることをおすすめします。
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キシリトールガムで虫歯が治る? キシリトールの効果とその範囲
日常生活でできる虫歯の進行防止と発生予防方法
虫歯の進行防止と発生予防方法としてできることは、以下の3つです。
- ・徹底した口内清掃
- ・間食やダラダラ食べをやめる
- ・歯科の定期健診を受ける
徹底した口内清掃
前述したように、まず徹底すべきは口内清掃です。そもそも虫歯菌の餌となる食べかすがなければ、虫歯菌は繁殖できません。3分程度の歯磨きで歯の表面をしっかり磨いた後、フロスや歯間ブラシで歯間の汚れをかきだしましょう。
間食やダラダラ食べをやめる
人は食事をするたびに口内が酸性になるため歯の表面を溶かし、そのあと唾液によって中性に戻され、歯の溶けた表面が修復されます。
そのため、食事は時間を決め、ダラダラと長く食べ続けないことが肝心です。間食も同じで、口内にものを入れる度に歯の表面が溶かされるリスクが増えるため、できるだけ避ける方が良いでしょう。
歯科の定期健診を受ける
歯科に苦手意識を持つ方こそ、歯科検診は必ず受けるようにしましょう。その理由は、虫歯や歯周病といった「歯科での治療」を回避するためには、歯科での「痛くない検診」が必要であるからです。
人がどれだけ丁寧に歯を磨いたとしても、すべての汚れを取れません。さらに歯についた汚れは48時間経つと歯石に変化し、歯ブラシでは落とせなくなります。
この歯石は細菌の住処となり、虫歯や歯周病の進行が早まる原因になるため、歯科で除去してもらなくてはなりません。年に2回、歯科の定期健診を受けることで、歯石除去、口内の粘膜や歯茎の異常確認、虫歯や歯周病の有無などを調べてもらいましょう。
虫歯を自力で治せるのは初期虫歯まで! 自覚症状があるなら早めに歯科へ行こう
虫歯はごく初期であれば、自分の努力によって自然治癒も可能です。しかしそもそもごく初期の虫歯を発見することが困難であるため、やはりおすすめなのは歯科検診を受けること。歯科で初期虫歯を発見してもらえると、すぐに対処できますよ。
そしてもし、虫歯の自覚症状がすでにあるという方は、できるだけ早めに歯科を受診するようにしましょう。