子供の口内炎の原因とは? 子供にできやすい口内炎の種類・特徴・治療法を紹介
<当院の感染拡大防止について>
手洗い・アルコール消毒・うがいの徹底
ドアの開放、空調を強めに設定する 等、定期的に室内換気を行っております
次亜塩素酸水を使用し、空間除菌を行っております
感染リスクの高い来院者さまへの受診の自粛のご依頼、又はご予約日の変更のお願いをしております
スタッフ一丸となって、新型コロナウイルスの感染拡大防止に善処致します。
ご理解とご協力賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
いつもは嬉しそうに食べる好物なのに、今日は機嫌が悪くてなかなか食べてくれない……。ミルクを飲まないし、何だかぐったりしている……。そのようなときは、子供に口内炎ができているかもしれません。
子供の様子がいつもと異なるときは、熱を測ったあと、ひとまず口内も確認してみましょう。
この記事では子供の口内炎について紹介します。子供によくできる口内炎の種類、その原因と特徴や、子供に口内炎ができたときに受診する科はどこか、そして自宅でできるケア方法についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
子供の口内炎の種類:原因と特徴
まずは子供に発生しやすい口内炎の種類からみていきましょう。それぞれの原因や特徴なども記載しますね。
- ・アフタ性口内炎
- ・カタル性口内炎
- ・ウィルス性口内炎
- ・カンジダ症口内炎
アフタ性口内炎
アフタ性口内炎は、大人も含めて一番よく見るタイプの口内炎です。原因は精神的ストレスやビタミン不足など。疲れているときによく発生します。
口の中にひとつ、もしくは数個の小さくて白い潰瘍ができます。放置していても1週間程度で治りますが、食事の際に熱さや調味料などがしみて痛みを発します。
【特徴】
- ・白い円形で境目がはっきりしている
- ・1週間程度で自然治癒する
- ・触ると痛みがあり食事にしみる
【発生しやすい場所】
- ・ほおの内側
- ・唇の内側
- ・舌
- ・歯茎
カタル性口内炎
何らかの原因で口内の粘膜が傷つき、そこに口内細菌が入り込むことで炎症を起こしてできる口内炎です。おもちゃを噛んでいたり転んだり、指しゃぶりの際に爪で口内をひっかいたりしたときに発生します。
【特徴】
- ・傷や熱いものを食べて火傷をしたりした場所にできる
- ・白い表面で境目がはっきりしない
- ・1週間程度で自然治癒する
- ・悪化すると腫れたり白くひび割れたりする
- ・初期はあまり痛みがない
【発生しやすい場所】
- ・口内の粘膜
- ・歯が当たりやすい場所
ウィルス性口内炎
ウィルスの感染によって起こる口内炎です。子供は免疫力が低いためかかりやすく、いくつかの種類を交代で繰り返すこともあります。
以下は口内炎ができる代表的なウィルス疾患の種類です。
- ・ヘルペス性口内炎
- ・ヘルパンギーナ
- ・手足口病
【特徴】
- ・高熱を伴う
- ・口内炎が一度に多発する
- ・強い痛みがある
- ・小さな水疱ができる
【発生しやすい場所】
- ・唇
- ・口内の粘膜
- ・のど
- ・のどの奥
カンジダ症口内炎
人の体に常在する真菌(カビ)の一種である、カンジダ菌が原因で発生する口内炎です。原因は免疫力の低下。生後2〜3カ月の赤ちゃんに発症するケースが多く、ミルクの飲みが悪くなることもあります。
【特徴】
- ・口の中や舌に白く小さな斑点ができる
- ・生後数か月の乳児に多い
【発生しやすい場所】
- ・ほおの内側
- ・舌
- ・上顎
子供の口内炎は何かを受診する? 受診する目安とは
子供の口内を確認して口内炎があるときは、小児歯科や小児科を受診しましょう。とは言え、アフタ性口内炎やカタル性口内炎は放置しても自然に治るため、受診目安を知りたい方もいますよね。
以下が、子供に口内炎ができた際の医療機関受診目安です。
- ・口内炎が次々に口の中に広がりだした
- ・高熱がある
- ・全身倦怠感がありぐったりしている
- ・飲食をまったくしなくなった
口内炎の他に高熱などの症状があるときは、感染症の疑いがあるため早めに病院を受診しましょう。
口内炎にはさまざまな種類があります。自然に治るだろうと放置すると悪化したり長引いたりする恐れがあるため、上記のような場合は病院へ行くようにしてくださいね。
小児歯科での治療法
小児歯科では、薬を処方したり歯の調整をしたりします。
すでにできている口内炎に塗る軟膏や、これ以上口内炎が悪化しないためのうがい薬などが処方されます。
また、歯の尖った部分が口内の粘膜を傷つけていたり、治療後の詰め物が患部を刺激していたりする場合は、歯を削って形を整えることもあります。
小児科での治療法
患部に直接塗る軟膏や、進行・悪化を防ぐためのうがい薬が処方されます。
ヘルパンギーナや手足口病などのウィルス性口内炎には、特効薬はありません。しかし対症療法で熱を下げるための薬を処方したり、水分補給のための点滴をしたりします。
子供に口内炎ができた際の自宅でのケア方法
子供に口内炎ができてしまったら、できるだけ早く治るように食事などで配慮が求められます。以下は、自宅で親ができることです。少しずつ取り組んでいきましょう。
- ・食事
- ・口内の清掃
- ・生活習慣の見直し
食事
口内炎ができている間は、消化しやすく栄養価が高いものを数回に分けて与えるようにしましょう。痛みがあるため飲み物も嫌がる子がいますが、お水や麦茶などで水分補給はたっぷりさせてください。このとき、冷たすぎるものや熱すぎるものは避け、人間の体温と同程度にすることが大切です。
患部にハチミツや梅干しを塗ると傷の治りが早くなります。ただし、1歳以下の子供にはボツリヌス菌による中毒を起こす可能性があるため、ハチミツは厳禁です。また、梅干しは殺菌効果が高いクエン酸が多く含まれていますが、しみる可能性があります。
粘膜の状態をよくするビタミンB2が豊富に含まれているもの、牛乳・卵・ブロッコリー・キノコ類・豆・さばなどがおすすめです。揚げ物やおせんべい、グレープフルーツなど刺激が強い食品はできるだけ避けましょう。
口内の清掃
子供の仕上げ磨きは親がしますが、普段よりも清掃をきっちりするように心がけてください。ただし、患部はできるだけ触らないようにしましょう。
もし子供が痛がって歯磨きを嫌がる場合は、うがいをして口内を殺菌します。
あまりに痛がる場合は、市販の口内炎の薬を活用してください。患部にシールを貼るもの、塗り薬を付けるもの、スプレータイプのものなどたくさん販売されています。歯磨き時、患部にシールを貼って保護するというのもおすすめの方法です。
生活習慣の見直し
子供は免疫力が低いため、生活習慣が少しでも乱れると割とすぐに口内炎ができてしまいます。基本的に、子供は親が促さなくても全身で運動はするため、食事での栄養補給と睡眠の確保は必ず親が確保するようにしましょう。
子供の年齢によって必要とされる睡眠時間は異なりますが、乳児では1日10時間から14時間の睡眠が必要とされています。
画像出典:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
ストレスも免疫力の低下の原因になりますが、いずれもしっかりと睡眠を取ることによって解消できます。子供の睡眠時間を十分に確保し、毎日心身を回復させましょう。
子供の口内炎は作らせないことが大切! 気づいたら早めに対処しよう
口内炎は大人でもつらいものですが、子供にとっては一大事の口内トラブルです。一度できてしまうと元気がなくなり食事もとらなくなってしまうため、作らせないようにすることがとても大切なのですね。
まずは熱を測り、ウィルス性の口内炎の恐れはないかを確認してください。食事時以外は元気そうであれば、ビタミンを積極的に摂らせて休息させることですぐに治ることが多いでしょう。
もしも高熱が出るようなら感染症が疑われるため、小児科へ連れていきましょう。早めの対処が回復を早めますよ。