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指吸い(指しゃぶり)と歯並びの関係:始まり・その影響・やめさせ方までの完全ガイド


指吸い(指しゃぶり)と歯並びの関係:始まり・その影響・やめさせ方までの完全ガイド

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赤ちゃんが指吸い(指しゃぶり)をしている姿は可愛らしいですが、歯が生えてくるころになると、歯へ悪影響があるのではないかと心配される親御さんも多いですよね。

指吸いは、ある時期までは子どもに良い影響を与える行為とされています。しかし、そのまま習慣化してしまうと口の機能に問題が出る可能性があります

この記事では子どもの指吸いについて、発達段階に応じた対応や歯並びへどんな影響を与えるか、指吸いが癖になっている子へ大人ができることなどを解説します。

指吸い(指しゃぶり)はやめさせるべき? 子どもの発達段階に応じて対応が必要

子どもが指吸いをしていると「歯並びに影響があるらしいからやめさせたい」と悩む親御さまはたくさんいます。しかし、そもそも指吸いは胎児のときから持っている「吸う」という本能によるものです。実際には母親のお腹の中にいる胎児のときから指吸いは始まっており、発達に応じて少しずつ減り、一般的には3歳くらいまでにしなくなっていきます。

指吸いは眠気を誘ったり精神的に安心したりといった良い影響もあるため、3歳くらいまでの幼児であれば問題ありません。歯や顎への影響もさほどないため、無理に指吸いをやめさせなくても大丈夫です。

ただし、5歳くらいまで続けているとなると、歯並びや顎への影響が考えられます。歯並びが悪くなるとさまざまなデメリットがあるため、できるだけ3歳前後で指吸いを卒業できるように、親御さまはそっと誘導しましょう。

 

指吸い(指しゃぶり)の年齢別対策法

年齢別にどのような指吸いへの対策があるか、紹介します。

【胎児~3歳】

この時期の指吸いは、本能による生理的な現象です。大人は無理にやめさせず、見守るようにしましょう。

【3歳~5歳】

指吸いが自然になくならず、癖になっている子が現れます。眠気がきたとき、寂しい気持ちを抱えているときに指吸いをすることが多いでしょう。大人は「指吸いをやめようね」と言葉をかけたり、寝ている間に指をくわえていたら、口から指を外すなどをしてください。

【5歳以上】

この時点で指吸いをしている場合は、すでに癖になっています。歯並びへの影響が出る可能性があるため、歯科に相談し、道具の力を借りて指吸いをやめさせるように動きましょう。

【関連記事】子どもの歯並びについての記事はこちら
子どもの歯並びが心配! 歯並びが悪くなる原因・デメリット・対策を紹介

 

指吸い(指しゃぶり)が与える歯並びへの影響5つ

指吸いをすることにより、歯や顎に強い力が毎日複数回、数十分ずつ加わることになります。睡眠中の指吸いは特に長く連続するため、口内へ加わる影響は相当なものです。5歳のころは、口や顔に大きな成長変化がみられる大切な時期。このときに持続的に強い負担がかかると、歯並びや顎の変形につながります。

以下の5つは、指吸いを続けることによって出てくる歯並びへの影響です。

  • ・前歯が嚙み合わなくなる
  • ・出っ歯になる
  • ・上下の中心が合わなくなる
  • ・くちゃくちゃ食べになる
  • ・口呼吸になる

 

前歯が嚙み合わなくなる

いわゆる開咬状態です。上下の歯をかみ合わせたときに前歯の上下は噛み合わず、空間が開いて舌が見えてしまう状態ですね。前歯の上下に隙間が空いているため、前歯でものを噛めません。

開咬は口呼吸や発音不明瞭につながるため、矯正が必要です。

 

出っ歯になる

しゃぶっている指が上の前歯を持続的に押していることで、出っ歯になってしまうことがあります。出っ歯になると見た目にコンプレックスを抱いたり、口が開きっぱなしになってしまうこともあるでしょう。

 

上下の中心が合わなくなる

指を吸うことで頬の筋肉が奥歯を内側へ押すため、上の歯列の幅が狭くなります。その結果、下の歯列との大きさのバランスが崩れ、噛んだときに前歯の中心が合わなくなります。

 

くちゃくちゃ食べになる

前歯でものを食べられないと口を開けたままになることが多く、食事中にくちゃくちゃと音が出ることが増えます。食事中のマナーとしては問題になることが多いうえに、開咬は歯並びトラブルとして、矯正の対象です。

 

口呼吸になる

出っ歯や前歯が噛み合わない開咬になると、口を閉じづらくなるために口を開けた状態が増えます。いつも口を開けていると、鼻呼吸ではなく口呼吸をするようになってしまうケースも散見されます。口呼吸は風邪を引きやすくなったり口内細菌が活発化したりとデメリットが多いもの。歯科だけでなく耳鼻咽喉科でも、改善が求められます。

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鼻呼吸と口呼吸の違いとは? 口呼吸のデメリット7つを紹介

 

指吸い(指しゃぶり)をやめさせるために大人ができること5選

では、指吸いをやめさせるために大人ができることは何があるでしょうか。子どもの指吸いで悩んでいる方は、次の5つを試してみてください。

  • ・声かけをして指吸いをしなければ褒める
  • ・体をよく動かさせる
  • ・眠りにつくまで一緒にいる
  • ・眠るときに指吸いをしていたらそっと外す
  • ・市販のアイテムを利用する

 

声かけをして指吸いをしなければ褒める

3歳にもなると、大人の言葉は通じます。「もう大きくなったから、指吸いはやめようね」と話しかけてください。そして子どもが指吸いをやめたら、盛大に褒めてあげましょう。

誰でも褒められると嬉しいですよね。子どもであれば、なおさらです。指吸いをしないことで褒められると認識すれば、自分でも指をくわえないように頑張るようになります。

 

体をよく動かさせる

眠る際に指吸いをする子は多いもの。日中は外でたくさん体を動かすようにすると、疲れて指吸いをする暇もなく寝てしまいます。お昼寝の前、お昼寝の後もしっかり体を動かすように、できるだけ誘導するようにしましょう。

 

眠りにつくまで一緒にいる

夜、寝かしつけが必要なく一人で眠る子は、一人でいるために指吸いをしてしまいます。

そのため、子どもが眠りにつくまで一緒にいることで、一人でいる時間を少なくしましょう。本を読んだり手を握りながらお話をしていたりすると、子どもの寂しい気持ちは薄れ、指吸いに精神的な安心を求めなくなります。

親子のコミュニケーションとしても重要な時間になりますので、ぜひやってみてください。

 

眠るときに指吸いをしていたらそっと外す

指吸いが癖になっている場合、眠っている間にも無意識に指を口に入れてしまう子もいます。寝ているときは指吸いは不要なので、気付いたときにそっと指を外しましょう。

 

市販のアイテムを利用する

上記のようなことをしてもなかなか指吸いが改善されないという場合には、市販のアイテムを活用するという方法もあります。

指サックや指人形、手袋などを指にはめると、子どもは指を吸いたくても吸えません。また、歯科では舐めると苦い口にしても問題ないマニキュアのようなものを指に塗り、指を吸うと美味しくないと感じさせるものもあります。子どもは驚いて最初は泣きますが、美味しくないと理解すれば指をくわえなくなります。

興味がある方は、歯科医に相談してみてくださいね。

 

指吸い(指しゃぶり)は3歳以上でやめられるようにアプローチしよう

指吸いは「吸う」という本能に基づいた行為で、子どもの精神を安定させる効果を持っています。3歳くらいまでに自然になくなる子が多いのですが、その場合は歯並びへの影響はないと考えてください。

ただし、5歳前後になっても指吸いを続けているようであれば、改善が必要です。まずは大人が声かけをし、難しい場合にはアイテムなどを使って対応するようにしましょう。

深く悩んでいるという方は歯科医に相談し、サポートを受けてください。さまざまな方法がありますので、きっと改善するはずですよ。


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監修・執筆

ハピネス歯科クリニックの院長、大久保 圭

ハピネス歯科クリニック 院長 大久保 圭

秋田市の歯医者。出身地:北海道。出身大学:岩手医科大学歯学部。 ハピネス歯科クリニックでは、歯の悩みが何もない健康を保っていただくために、予防歯科を特に大切に考えています。 本ブログを通して、あなたの健康づくりに役立つ質の高い情報発信を心がけています。

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