銀歯を目立たなくするには? おすすめの素材や費用目安などを紹介
この度の新型コロナウィルスに罹患された方々、並びに感染拡大による影響を受けている方々に、心よりお見舞い申し上げます。当院では患者さまとスタッフの安全確保を実施しています。
<当院の感染拡大防止について>
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- 感染リスクの高い来院者さまへの受診の自粛のご依頼、又はご予約日の変更のお願いをしております
ご理解とご協力賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
虫歯になれば歯医者で治療し、銀歯を入れてもらいますよね。銀歯は安くて手軽な素材ですが、歯の色と違うためどうしても目立ってしまいます。銀歯が周囲の人から見えないように、笑うときに口元を隠してしまうという方も多いでしょう。
- ・銀歯を目立たなくすることはできる?
- ・するとしたらどんな方法がある?
- ・費用はどのくらい?
そんな疑問を持つ方のために、ここでは銀歯を目立たなくする方法はあるのか、またその詳細について紹介していきます。
銀歯を目立たなくすることは困難! 解決方法は銀歯の交換
結論から言うと、銀歯そのものを目立たなくする方法はありません。
正確にはまったくないわけではなく、ほんの短時間であれば歯のマニキュアで白く塗ることはできますが、これはもって1日とか半日だけといった処置。そうでなくてこれからずっと銀歯を目立たなくしたいということであれば、銀歯を外して別の素材に替えるしかありません。
一度外して別の素材でやり直すということですので、時間とお金がかかります。ただし銀歯は長年使っていれば必ず劣化しますし、中に菌が入り込んで再び虫歯になる可能性も高い素材です。どうせやり直すのなら次は銀歯ではなく目立たないものが良いと思う方は、どんな素材があるかを知っておきましょう。
銀歯は目立つ! それ以外のデメリット3つ
自然な歯は白くてツヤツヤしています。そのため、銀歯が入っていればそこだけが不自然でどうしても目立ってしまうもの。いかにも「治療しました」という感じがあり、特に女性は嫌がる方が多いです。実は銀歯には、目立つこと以外にもデメリットがあります。次の3つを順番に説明していきますね。
- ・歯茎も変色する
- ・歯への接着が弱い
- ・金属アレルギーが出る
銀歯は「12%金銀パラジウム合金」です。セメントを使って歯に接着させるのですが、長年使っていると金属の成分が流れ、歯や歯茎が黒っぽく変色してしまいます。そうなると銀歯だけでなく、接している歯や銀をかぶせている歯、歯茎も目立ちます。
銀歯はセメントで歯にくっつけますが、実はただ単に「隙間を埋めている」だけ。さらに経年劣化でセメントが溶け、隙間から菌が入り込んでしまうことがあり、銀歯の下で虫歯が発生することも珍しくありません。
そしてアレルギーの問題です。口の中に金属を入れるため、徐々に溶けだした金属は唾液と一緒に飲み込まれて体内に蓄積します。ある日限界を超えると、金属アレルギー反応を起こしてしまうことがあります。
虫歯治療に銀歯を使う理由とは?
ではなぜ虫歯治療で銀歯が使われてきたのでしょうか? その理由は2つ「保険が使える」ことと「耐久性がある」ことです。
保険診療の目的は「最低限の機能回復」ですから、元通りに噛めるようになればよいとされています。そのため見た目は二の次で、機能的であるかどうかが重視されるのですね。銀歯は安いうえに金属なので耐久性に優れ、めったに欠けもありません。現代は当たり前になりつつある予防歯科が浸透していなかった日本では、歯科は虫歯になってから行くところでした。手っ取り早く確実に、さらにあまり費用をかけずに口の中の機能を回復させるため、銀歯が多用されてきたのです。
保険診療で主に使われている素材は2つ
現在、歯科で保険診療に使われている主な素材は、「銀歯」の他に「レジン」があります。
レジン・・・歯科用のプラスチック。白く目立ちにくく、アレルギーの心配もない。しかし強度が低いため、摩耗しやすく変色もしやすいというデメリットがある
子どもの乳歯が虫歯になってしまったときなどは、いずれ永久歯に生え変わるまでもてばよいという考えで、最初からレジンをかぶせることが多いです。見た目が白いので他の歯とも馴染みますし、銀歯と違って型取りが不要なので治療期間が短くて済むというメリットがあります。ただし耐久性はさほど高くなく、割れや欠けの心配があるというデメリットも。費用は保険適用で2,000円ほどです。
銀歯の代わりにはセラミックがおすすめ! セラミックのメリット・デメリットと種類
近頃は虫歯治療などで、銀歯を使う割合は減ってきています。デメリットが多い銀歯に代わり、見た目と機能の両方を持ったレジンやセラミックを使うのですね。先ほど述べたように、レジンは保険診療で費用を抑えられるうえに見た目も白くて自然ですが、強度が低く変色もしやすい素材。そのため最近多く使われているのは、自由診療の素材「セラミック」です。
虫歯の治療に最初からセラミックを使うこと、現在銀歯の方がセラミックに交換すること、どちらも可能ですよ。
セラミックのメリット・デメリット
ではセラミックのメリットとデメリットを見ていきましょう。ここでは100%のセラミックである「オールセラミック」を例に説明します。
メリットは以下の4つです。
- ・色や質感が自然の歯に近い
- ・長期間使用しても変色しない
- ・表面がつるつるしており汚れがつきにくい
- ・金属アレルギーの恐れがない
そしてデメリットは以下の3つです。
- ・歯の健康な部分を削ることがある
- ・歯ぎしりや食いしばりがあると割れやすくなる
- ・費用が高い
自然の歯に近い外見をしているうえ、長期間使用しても変色せず汚れが付きにくい、さらにアレルギーの恐れがないことは、銀歯のデメリットをすべて解決しています。
しかし金属である銀歯よりは頑丈さが不足するため、強烈な力が顎全体にかかる歯ぎしりや食いしばりを持つ方では割れてしまうリスクがあります。また噛み合わせの調整がうまくいかない場合も、変に力が加わり割れるケースが出てくるでしょう。
費用は、インレー(詰め物)であれば3万円から5万円程度、クラウン(被せ物)であれば7万円から12万円程度です。これは施術内容やクリニックによって違いますので、目安として考えてくださいね。
セラミックの種類
セラミック治療には4つの種類があります。
オールセラミック
セラミック100%で、歯科の世界では「白い詰め物」や「白い被せ物」として長い間使われている素材です。セラミックの中で最も審美性が高く、経年劣化による変色もありません。
ハイブリッドセラミック
セラミックとレジンを混ぜたタイプ。レジン(プラスチック)が混ざっているためオールセラミックに比べると費用が安いです。しかしそれがため、経年劣化で変色や削れが起こりやすくなります。費用目安はインレーで3万円程度、クラウンで6万円程度です。
ジルコニア
人工ダイヤモンドとも呼ばれる非常に硬い頑丈な素材。歯科の世界では「白い金属」と呼ばれることもありますが、金属ではありません。見た目が奇麗なうえ金属以上の強度があるので、インレーよりもクラウンとして使われます。費用目安はクラウンであれば10万円から20万円程度が目安となっており、最も高い素材です。
メタルボンド
内側が金属で表面がセラミック素材であるのがメタルボンド。土台が金属なため、オールセラミックよりも強度が高く見た目にも奇麗です。ただし金属を使用しているので、経年劣化で歯や歯茎が黒く変色することや金属アレルギーを引き起こす可能性があります。費用目安は8万円から15万円程度です。
銀歯を交換したいなら? 歯科選びのチェック方法
銀歯を目立たなくするためにはレジンやセラミックへの交換がおすすめです。しかし、セラミック治療を受けるなら費用が掛かる分、信用できるクリニックにお願いしたいですよね。次の3つはクリニックを選ぶ基準です。
- ・説明をちゃんとしてくれるか
- ・ホームページに詳細があるか
- ・クレジット払いが可能かどうか
カウンセリングがあるか、相談にしっかりとのってくれるかは大事なことです。医師に悩みを相談し、治療内容や治療期間、費用などを最初に説明してもらいましょう。カウンセリングなしで治療を始めようとする歯科はおすすめしません。
また、ホームページもチェックしてください。治療内容や大体の費用目安が書いてあるところであれば、安心できますよ。
自由診療になった場合、多額のお金がかかります。クレジットカードが使用可能かどうかも確認しておいてくださいね。
目立つ銀歯に悩むなら歯科医に相談をしよう
銀歯が目立つために大きな笑顔で笑えない、つい口元を隠してしまうという方は、ぜひ歯科に相談してみましょう。古い銀歯は経年劣化で銀歯の下が虫歯になっていることもあります。定期健診などで相談し、費用やデメリットもしっかりと理解・納得したうえで、レジンやセラミックの利用を検討してください。