差し歯がドブ臭い? その理由5つと対処法・予防法
<当院の感染拡大防止について>
手洗い・アルコール消毒・うがいの徹底
ドアの開放、空調を強めに設定する 等、定期的に室内換気を行っております
次亜塩素酸水を使用し、空間除菌を行っております
感染リスクの高い来院者さまへの受診の自粛のご依頼、又はご予約日の変更のお願いをしております
スタッフ一丸となって、新型コロナウイルスの感染拡大防止に善処致します。
ご理解とご協力賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
歯科で治療をして差し歯をいれたら、そこ辺りからなんだか強烈な匂いがする……。ドブ臭くてつらい! そういう方は多いですよね。
差し歯を入れたときにきちんと治療をしたはずなのに、どうして匂いが出てくるのでしょうか? 口臭は対面での会話に差しさわりがあり、社会生活に大きな影響を与えます。そのため、できるだけ早く改善したいですよね。
ここでは差し歯がドブ臭い理由やその改善方法、予防方法などを紹介します。何だか口が臭いかもと思う方は、ぜひ参考にしてください。
差し歯がドブ臭いのは口内トラブルの印! 早めに歯科を受診しよう
全身のどこであっても、強烈で嫌な臭いがあるというのは、そこで何らかのトラブルが発生している証拠です。痛みなどの自覚症状がなくても嫌だなと感じる臭いがあるのなら、注意しなければなりません。
とはいえ、一般的な口臭にはさまざまな原因があるもの。たとえば口内の清掃状態が悪く、歯が汚れているから臭いがするという場合では、歯磨きをすれば解決します。
しかし差し歯や銀歯といった、治療したあとの場所から嫌な臭いがするのは問題です。多くの場合何らかの病気、異常が起きていると考えられるため、取り急ぎ歯科の受診をおすすめします。
指で差し歯周辺をなぞってみてください。その指が強烈に臭うのであれば、歯の外側もしくは内側のいずれかにトラブルが発生しています。
早めの対処が、後々の治療時間やそれにかかるコスト、痛みのレベルなどを変えますよ。時間を作って担当歯科医に相談してみましょう。
差し歯がドブ臭い? その理由5つ
では差し歯がドブ臭い理由、以下の5つを順番に紹介します。
- ・虫歯
- ・細菌が繁殖して出すガス
- ・歯の神経が死んでいる
- ・進行した歯周病
- ・副鼻腔炎
虫歯
差し歯周辺がドブ臭いとすれば、最も多い原因は虫歯です。
差し歯や銀歯などの詰め物が入っているところに経年劣化などで隙間ができてしまうと、そこから細菌が侵入します。そして繁殖して侵食し、発酵してものが腐ったような臭いを発生させるのです。
以前の虫歯によって既に神経がなくなっている場合には、痛みがないため本人も虫歯に気付けません。その間にどんどん虫歯は進行。臭いに気付いて歯科を受診するときにはかなり虫歯が進行しており、抜歯も必要な状態になっていることがあります。
細菌が繁殖して出すガス
人の口内には、普段から億を超える数の細菌がいます。これら細菌は食べかすを餌として繁殖し、口臭の原因となるガスを排出するのです。
差し歯周辺は天然の歯に比べると凹凸があって掃除がしにくく、やはり食べかすが残りやすくなります。つまりそこに細菌が集まってガスを出すため、差し歯周辺が臭いやすくなるのです。
歯の神経が死んでいる
何らかの原因で歯の神経が死んでしまった場合にも、腐ったような臭いが出てきます。
歯の神経をできるだけ生かすことが、歯にとっては非常に重要です。そのため以前の虫歯の治療で神経をギリギリで残していたり、治療の過程で神経のダメージが大きかったりした場合などは、差し歯をはめてから神経が死んでしまうケースがあります。
神経が死んだことで膿がたまり、それを歯茎から出そうとするため、周辺がとても臭うのです。
進行した歯周病
差し歯や詰め物をした歯周辺が歯周病になった場合にも、強烈な臭いが発生します。
歯周病の怖いところは、被せているものが奇麗な状態であっても影響はせずにどんどん進行すること。歯周病が進行すれば、歯を支えている骨が溶けだしていずれ歯が抜けてしまいます。そして悪化すれば歯と歯茎の境目にある歯周ポケットから膿をだすため、そこが臭うのです。
歯周病は日本人の成人の約8割がかかっているとされている国民病。放置しても自然治癒はせずにどんどん骨を溶かすため、歯科での治療が必要です。
副鼻腔炎
上顎の差し歯や銀歯などが虫歯になり、歯の根のところに細菌がたまると、構造上近いところにある鼻の管へと侵入します。その結果発生するのが副鼻腔炎です。
副鼻腔と呼ばれる細い管が細菌で炎症し、鼻づまりや顔面痛、頭痛、発熱などを引き起こします。アレルギーや風邪など鼻が原因で副鼻腔炎になるケースが一般的ですが、まれに歯が原因で発生することもあるため注意しましょう。
歯が原因で副鼻腔炎になる場合、原因の虫歯を治療しなければ、顔面中に及ぶ痛みの改善はありません。
差し歯のドブ臭さを改善するには?
では、差し歯から出るドブ臭さを改善するための方法を4つ紹介しましょう。
- ・口内ケアの見直し
- ・差し歯の交換
- ・歯のトラブルの治療
- ・耳鼻咽喉科の受診
口内ケアの見直し
口内の細菌が歯の食べかすにとりついて繁殖し、ガスを出している場合、磨き残しをなくせば臭いは改善されます。
一般的な歯ブラシを使った歯磨きで落ちる汚れは、何と汚れ全体の6割程度。つまり自分では磨けているつもりでも、あと4割の汚れが残ったままなのです。
そのため、歯磨きでは歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシなど補助アイテムも使ってください。
歯間の汚れを掻き出すアイテムを使えば、口内清掃率は約8割にまでアップ。歯磨きの後に洗口液で殺菌もしておけば、虫歯や歯周病といったトラブルも起きにくくなりますよ。
差し歯の交換
差し歯が劣化して虫歯になってしまったケースでは、虫歯の治療ののち、劣化しにくい差し歯へ交換することも必要です。
おすすめなのはセラミック素材。健康保険は使えないためコストはかかりますが、保険診療で使う素材に比べて頑丈で劣化しにくく、天然の歯のような自然な艶と白さが出せます。
歯のトラブルの治療
当然、トラブルが起きていれば治療しなくてはなりません。虫歯や歯周病は自然治癒しないため、早めの対処が必要です。
歯の神経が死んでしまっている場合には根管治療を、歯の根の先に膿の袋が出来てしまっている場合には膿の排出治療を行います。歯科では最初の検査で何が原因かを探り、治療方法を説明してくれますよ。
耳鼻咽喉科の受診
副鼻腔炎の原因が歯にあり、鼻の炎症が歯痛などを引き起こしている場合もあります。まずは歯科を受診しますが、歯に悪いところがなければ耳鼻咽喉科を受診して治療をしてくださいね。
差し歯がにおわないようにするための方法は?
すでに差し歯を入れていれば、あとはそれを継続していかなければなりません。将来にわたって差し歯周辺が臭くならないようにできることは、以下の2つです。
- ・歯科の定期健診を受ける
- ・被せ物を劣化しにくいものへ交換する
順番に見ていきましょう。
歯科の定期健診を受ける
普段、正しい歯磨きを実践して口内ケアを行うことは前提で、さらに口内トラブルをいち早く発見するために、歯科の定期健診を受診しましょう。
歯茎の腫れや出血はないか、口臭はないか、歯の揺れはないかなど、プロがしっかり確認してくれます。病気や異常が見つかれば早期治療ができるため、定期健診は3カ月に1度、最低でも半年に1度は受けましょう。
【関連記事】歯科の定期健診についての記事はこちら
歯の検診の頻度は3カ月に1回が推奨! その理由と検診内容や費用など
差し歯・被せ物を劣化しにくいものへ交換する
前述した通り、差し歯や被せ物を劣化しにくい素材、残った歯とピッタリくっつきやすい素材と交換することはとても有効です。
おすすめはオールセラミック。ただし処置できる場所など条件があるうえ、素材は他にもあります。健康保険を使えないため費用は通常よりかかりますが、見た目も自然なので治療後がコンプレックスになりにくいですよ。
コスト面での心配もある人は、まず担当の歯科医に相談してみてください。
【関連記事】差し歯治療のセラミックについての記事はこちら
差し歯治療におすすめなのは? 保険治療のプラスチックと自費治療のセラミック
差し歯のドブ臭さをなくしたいなら歯科を受診! トラブルを解決しよう
差し歯あたりが何だか臭い……それも強烈な臭いがすると悩んでいる方は、とにかく歯科を受診しましょう。差し歯を入れている歯が虫歯や歯周病にかかっている可能性があります。
口内は細菌に溢れており、対応が遅れるとその細菌は歯の下にある血管から入り込んで全身に影響を及ぼしだすのです。心臓病などの、他の大きな病気を誘発する可能性があります。
面倒くさいからと放置せず必ず時間を作って歯科を受診し、早期に治療するようにしましょう。