歯のクリーニングが大切! その理由や歯医者で行う内容を紹介
この度の新型コロナウィルスに罹患された方々、並びに感染拡大による影響を受けている方々に、心よりお見舞い申し上げます。当院では患者さまとスタッフの安全確保を実施しています。
<当院の感染拡大防止について>
- 手洗い・アルコール消毒・うがいの徹底
- ドアの開放、空調を強めに設定する 等、定期的に室内換気を行っております
- 次亜塩素酸水を使用し、空間除菌を行っております
- 感染リスクの高い来院者さまへの受診の自粛のご依頼、又はご予約日の変更のお願いをしております
ご理解とご協力賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
最近は日本でも「予防歯科」という考え方が浸透しつつあり、不具合がなくても歯医者に通って口内のメンテナンスをする方が増えています。
口内メンテナンスで行われるのは、歯のクリーニング、清掃ですね。しかし自分では見えないため、あれって何をどうしているの?と疑問に思っている方もいるでしょう。
- ・歯のクリーニングって必要?
- ・歯のクリーニングでは一体何をしているの?
- ・どんな種類がある?
- ・痛みはある?
- ・費用は高い?
歯のクリーニングは必要? とても大事なことです!
結論から言うと、歯のクリーニングはとても大事。治療の最後に「次はクリーニングをしましょう」と歯医者さんに言われ、面倒くさいからと通わなくなってしまう方がいますが、それは大変もったいないです。
私たちは自分の口の中を覗き込んで隅々までしっかり掃除をすることはできませんよね。それが出来るのは、国家資格を持ったプロ、歯科医や歯科衛生士たちです。自分では見えない口の中を専用の道具を使って奇麗にしてもらうことで、歯や歯茎の健康を守り、歯だけでなくアゴや舌などの不具合・異常に早めに気付くことができます。
歯の健康は全身の健康に大きく影響します。ぜひ歯のクリーニングは定期的に受けるようにしてください。
歯のクリーニングが大事な理由4つ
では、なぜ歯のクリーニングが大事なのか、以下4つの理由を順番に説明していきましょう。
- ・虫歯や歯周病予防に効果的
- ・本来の歯の美しさに戻る
- ・見落としていた不具合や異常を発見できる
- ・口臭予防ができる
虫歯や歯周病予防に効果的
歯のクリーニングでは、徹底的に歯垢や歯石を取っていきます。つまり、虫歯や歯周病の原因となる細菌やその繁殖場所を壊すということ。定期的にクリーニングを行えば、虫歯や歯周病が酷く悪化することはありませんし、セルフケアでもその状況を保ちやすくなります。
本来の歯の美しさに戻る
歯のクリーニングでは、コーヒーや茶渋といった軽い着色を奇麗にします。歯が本来もっている健康的で清潔な白さがよみがえるのですね。歯が白く美しいと、笑顔になったときの印象がとても良くなり、イメージアップものぞめますよ。
見落としていた不具合や異常を発見できる
歯をクリーニングするときには隅々までチェックするため、まだ痛みなどの自覚症状がない虫歯や歯周病、歯の欠けなどを発見できます。どんな病気でも、早期治療が最も痛みもなくお金もかかりません。実際にクリーニングによって、隠れていた小さな虫歯などを発見するケースは多いですよ。
口臭予防ができる
クリーニングで取る歯垢は細菌のかたまりで、これが口臭の原因の1つです。加齢にともなって体臭と共に口臭にも悩まされる方は多いですが、歯垢を除去すれば口臭が軽減することはよくあること。口臭に悩む方は、歯のクリーニングを行ってみましょう。
歯のクリーニングが大事な根拠
歯のクリーニングが大事なのはわかった、「だけどセルフケアでどうにかできるのでは?」と考える方もいるでしょう。しかし実のところ、自分ではどれだけ頑張っても歯垢を100%取る掃除はできませんし、歯石であれば間違いなく取れません。
歯垢とは、食べかすに細菌が増殖したもの。これが取られずに時間が経つと、石のように硬い歯石に変わります。歯石の組成は7割から8割がリン酸とカルシウムであり、人体の歯や骨と同じようなものです。つまり、歯についてしまった歯石は歯そのものや骨と同じ程度の硬さがあるということ。歯ブラシでは到底取れませんよね。
また、普段から飲むお茶やコーヒーなどによる軽度の着色も、うがいや歯磨きでは綺麗にとることはできません。歯医者でのクリーニングでは専用の道具を使って歯面研磨をし、取ることができます。
自力ではケアできないことを、歯医者でのクリーニングでは行っています。さまざまなメリットがあること、そして自力では不可能なことができると覚えておいてくださいね。
歯医者で行う歯のクリーニングとは? 種類や内容、痛みの有無
では、歯医者で行うクリーニングにはどんな種類や内容があるでしょうか?そして、気になる痛みの有無はどうでしょうか。
歯のクリーニングによる痛みは、基本的にはありません。しかし、たとえば歯石が多い方や何らかの原因で歯茎が腫れている方などは、痛みを感じるケースもあるでしょう。さらに年配の方や、歯周病がすすんで歯茎が下がってしまっている方などは、風を当てられたときに沁みたりします。
ただし、クリーニングを行う歯科医や歯科衛生士は口や歯、歯茎の状態をみて作業を行ってくれます。極力沁みたり痛みがでたりしないようにしてくれますので、安心してください。
次で、種類や具体的に行うクリーニング内容を紹介します。
歯のクリーニングはどんな種類がある?
歯のクリーニングは、次の2種類です。
・保険が使える一般的なクリーニング・・・費用相場は3,000円~3,500円
・保険が使えない特別なクリーニング・・・費用相場は5,000円~30,000円
健康保険が使えて3割負担でできるクリーニングは、歯周病や虫歯などの治療に関連して行われます。定期健診や各種治療のあとに行うものですね。
そして健康保険が使えない特別なクリーニングは、「ホワイトニング」などが主な内容です。クリーニングで軽度の着色は落とせると前に述べましたが、長年の喫煙などでついてしまった頑固な着色などは落とせません。そういったものは、自費診療のホワイトニングで消していきます。つまり、治療目的ではなく歯の見た目を奇麗にするための作業なので、保険は適用されないのですね。行う内容やクリニックによって料金が変わるため、費用相場も大きな幅があります。
歯科で行うクリーニングの内容
以下が、歯科で行うクリーニングの順番と内容です。
- ・歯石や汚れの除去
- ・スケーリング
- ・ステイン除去
- ・研磨
1、歯石や汚れの除去
歯石は細菌のかたまりで、そのまま放置すれば虫歯や歯周病の原因になってしまいます。歯の表面や歯間についている白いものは食べかすではなく、細菌や代謝物のかたまり。これが歯石になる前に、フロスを使ってしっかり落としていきます。
2、スケーリング
専用の器具を使って歯石を除去することがスケーリング。スケーラーと呼ばれる器具で、歯の表面にこびりついた頑固な歯石を取っていきます。スケーラーでも取れない場合、超音波で除去する方法もあります。
3、ステイン除去
ステインとは着色汚れのこと。お茶やコーヒーなどを毎日飲んでいると、茶色く歯の表面が染まってしまいます。軽いステインは、ここで奇麗に取り去ります。
4、研磨
歯の表面を専用の器具を使って研磨していきます。歯石が奇麗に取れ、ツヤがある美しい歯にできますよ。また、研磨をすることで歯の表面の小さなざらつきをなくすため、新しい汚れをつきにくくできます。
こんな人に歯のクリーニングがおすすめ
歯のクリーニングは、すべての方に行って欲しいです。しかし、中でも特におすすめしたい方は次の2つに当てはまる方。
・歯磨きが苦手な人
・歯並びが悪い人
歯磨き指導は歯科で行ってくれますが、やはり人によって得意不得意がでてしまいます。どうしても歯磨きが苦手、もしくは口に歯ブラシをいれるとそれだけで吐き気がすることもあるという方は、プロによるクリーニングを受けましょう。また、歯並びが悪い方はどうしても自分で磨くことの難易度が高くなります。歯が重なっている部分やデコボコに生えている部分は掃除がしにくいため、ぜひ歯科で歯のクリーニングを受けてください。
定期的にしっかりと口内清掃をするだけで、歯と全身の健康を守りやすくなりますよ。
歯科で定期健診&クリーニングを受けよう!
世界的に、「80歳のときに自分の歯が20本残っているようにしよう」と言われています。自分の歯で食べることはとても大切です。そのために必要なのが歯を奇麗に保つこと。
歯医者では歯のクリーニングをしてくれます。今は口の中に異常を感じていなくても、定期健診を受けて自分では取ることができない歯石を取り、ステインを除去してもらいましょう。
ただし、やはり基本としては普段行うセルフケアが一番大切。歯を残すためにはプロによるクリーニングに頼り切るのではなく、本人が口の中を奇麗に保とうとする意識を持つ必要があります。毎日きちんと歯磨きやフロスで歯垢を取り除き、そのうえでサポートとして歯科でのクリーニングを受けるようにしてくださいね。理想でいうと3ヶ月に1回、少なくとも半年に1回は通っていただきたいです。