歯の徹底クリーニング! 歯科医がPMTCを勧める理由・手順・料金目安
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定期的に歯科に通っていても、普段の生活で鏡をみたり舌で触れたりして気になるのが歯石や着色。歯についているザラザラした石のようなものを取り、白く輝く清潔な歯にしたいですよね。
そんなときに検討してもらいたいのがPMTC。歯科で受けてみませんかとおすすめされたことがある人もいるでしょう。
ここではPMTCとは何か、保険診療のクリーニングとの違いやメリット・デメリット、手順と料金について紹介します。
PMTCを受けて歯石を徹底的に除去しよう!
PMTCは歯科で受けるクリーニングを指します。通常、人が毎日する歯磨きで取れる汚れは、全体の8割程度。しかもこれは、歯ブラシだけでなくフロスなども使ってしっかり磨いた結果です。
取られなかった汚れは細菌がくっついて歯垢となり、やがて歯石という硬い細菌の住処へと変わってしまいます。歯石になったら自力での除去は困難。歯科による処置が必要です。
歯石を完全に除去して歯と歯ぐきを清潔に保ち、しみついた着色を取って元の歯の白さに戻すにはPMTCがおすすめ。
PMTCを定期的に受ければ歯の白さだけでなく虫歯や歯周病を強力に予防でき、口臭などに悩まされることもありません。
ただしメリットだけでなくデメリットもあるので、まずは詳細を確認して検討しましょう。わからないことは担当の歯科医に相談することが一番。納得するまで相談してください。
PMTCは歯科による専門的な歯のクリーニング
PMTCはProfessional Mechanical Tooth Cleaningの略。日本語では「プロによる専用の機械を使った歯のクリーニング」です。
虫歯や歯周病の治療でも「保険内でのクリーニング」をしますが、保険診療にはさまざまな制約があり、できるのは歯石の除去や軽いホワイトニングのみ。
対してPMTCは、訓練を受けた有資格者が制約なしでじっくりと歯のクリーニングをします。ただし治療ではなく現在の状態を維持するための掃除ということなので、PMTCは自費治療です。
PMTCを特に受けてほしい人
保険内でのクリーニングではダメなの? という疑問を持ちますよね。もちろん保険内のクリーニングでも自力での歯磨きに比べると歯石や着色は除去できますが、あくまでも「治療目的の範囲内による、必要最低限の施術」です。
保険内クリーニングと自費のPMTCでは掃除内容のレベルが違うのですね。
そのため、自費治療にはなってもPMTCを特に受けてほしい人は次の3つに当てはまる人。
- ・歯科矯正をしている人
- ・被せ物やブリッジが入っている人
- ・ミュータンス菌の感染を受けている人
上にあてはまるのは、虫歯や歯周病などで今すぐの治療が必要ではなくとも、リスクが高い口内を持つ人々です。
歯科矯正をしていたり過去に虫歯の治療で被せ物をしたりしている人、そしてブリッジが入っている人などは、汚れがつきやすいうえに自力で隅々まで奇麗にすることが難しいのですね。
PMTCを定期的に受ければ細菌の数を減らせ、現状維持がたやすくなります。
また虫歯の原因であるミュータンス菌の感染を受けている人は、悪化しないようにPMTCで徹底的に掃除することがおすすめ。菌の活動を抑えて虫歯の進行を防ぎます。
PMTCのメリット3つ
ではPMTCのメリット3つをみていきましょう。徹底的な歯の掃除によって得られるのは、次の3つです。
- ・虫歯や歯周病の予防
- ・口臭予防
- ・歯のホワイトニング
虫歯や歯周病の予防
自分では磨けない部位までしっかりと掃除ができるため、虫歯や歯周病の予防ができます。
プロが目でみて自分では気づかない部分の汚れまでも除去してくれるので、クリーニング後には爽快感も得られるでしょう。
口臭予防
口臭の原因は食べ物やその他の病気など多くありますが、口内に住み着く細菌によっても口臭が引き起こされます。PMCTをすれば細菌の住処である歯石などを根こそぎ除去するため、細菌によるガスも発生しません。
結果的に口臭も激減、予防が可能です。
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朝起きた時の口臭にショック! 口臭の原因と対策・治療法は?
歯のホワイトニング
PMCTでは機械を使って強力に歯表面の汚れも取っていきます。クリーニング後は歯の表面がつるつるになり、新しい汚れや色がつきにくくなるのですね。歯が持つ本来の白さを取り戻せるため、清潔感ある口元に。
ただし毎日コーヒーや紅茶を大量に飲むとかタバコを吸うとかといった人は、PMCTだけでは着色を完全に取れず、エアフローとよばれる着色用クリーニングが必要になるケースもあります。
PMTCのデメリット3つ
続いてPMCTのデメリット3つもみていきましょう。デメリットはコスト・時間・場所によるものです。
- ・自由診療で費用が高め
- ・汚れによっては時間がかかる
- ・どの歯科でも受けられるわけではない
自由診療で費用が高め
前述したようにPMTCは自費治療。治療でなく予防歯科になるため健康保険は使えず、費用が高くなります。
治療の一環としてクリーニングをするのではなく審美的・予防的な清掃です。施術後の請求金額にびっくりしないように、費用がどのくらいかかり、どのような内容なのかを先に確認するようにしましょう。
汚れによっては時間がかかる
PMTCでは1本ずつ歯を奇麗にしていきます。歯ブラシでは届かないところや自分ではみられないため汚れに気付かないところなど、徹底的に掃除していくために時間がかかります。
上下の歯すべてを慣れた歯科医や歯科衛生士が掃除したとして、約1時間程度はみておかなければなりません。しかし1時間も口を開けているのは難しく、人によってはとても苦痛です。
あまりに汚れがひどい場合には清掃に時間がかかるので、PMCTを受ける前にできるだけ奇麗にしておきましょう。
どの歯科でも受けられるわけではない
PMTCを担当するのは主に、訓練された歯科衛生士です。そのためどこの歯科でもPMTCを受けられるわけではありませんし、受けられる歯科でも細かい内容は違います。
PMTCを受けたいと思ったら、まずは自分が通っている歯科医院で相談してみてくださいね。
PMTCの手順と料金
PMTCの手順と料金です。
ただしクリニックによってやることの内容は違い、それに応じて料金も変化します。ここでは最低限どこの歯科でもやっているPMTCの手順について紹介しますね。
PMTCの手順
多くの歯科では最初にカウンセリングがあります。普段通っている歯科ではなくPMTCのために別のクリニックへ行く場合には、クリーニングのみで治療はしないことなど先に相談するようにしましょう。
PMTCは一般的に、次の順番で進みます。
- 1、口内状態をチェック
- 2、スケーラーや超音波の器具を使って歯石除去
- 3、ペーストを塗って歯の清掃
- 4、フッ素塗布
- 5、最終確認とアドバイス
基本的には以上の5点ですが、クリニックによっては更なる施術を追加することもあります。所要時間は30分〜1時間程度が目安です。
PMTCの料金相場
費用は施術内容によって違うのですが、範囲としては大体5,000〜20,000円以内でしょう。
費用が心配な人はあらかじめどのくらいお金が必要かを、クリニックに聞いてみてください。現在はクレジットカードの支払いができるクリニックもたくさんあります。
健康な白い歯の維持にはPMTCがおすすめ!
ここ数年、日本でも見聞きするようになってきたのが「予防歯科」。歯や口内に何らかのトラブルが発生してから歯科へ駆け込むのではなく、健康で異常がないときにしっかりと歯科へ通い、健康状態を維持するという考え方です。
PMTCも予防歯科の一種。プロが機械を使って徹底的に歯を掃除してくれるので、虫歯や歯周病のもととなる歯石や汚れ、見た目を悪くする着色などを奇麗に取り除いてくれます。
今の健康を維持するために口内トラブルをできるだけなくす、そのためのPMTCです。興味が湧いた人は、まずは担当の歯科医と話をしてみましょう。