電動歯ブラシはよくない? メリット・デメリットや正しい使い方とは?
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ご理解とご協力賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
歯磨きは毎日の必須項目ですが、歯を磨く道具である歯ブラシには電動もありますよね。手で持って磨く歯ブラシと電動歯ブラシ、どちらがいいのか悩む方はたくさんいます。
電動歯ブラシと手動で使う歯ブラシには、それぞれメリットやデメリットがあります。そのため、一概に「電動がよい」とか「手動がよい」とかは言えないのですね。
ここでは、電動歯ブラシってどうなの? という疑問に答えていきます。電動歯ブラシのメリットやデメリット、正しい使い方、選び方のポイントや注意点などを確認していきましょう。
電動歯ブラシで磨いていたけれど虫歯になってしまった方、購入を迷っている方は参考にしてください。
電動歯ブラシはよくない? 正しい使い方をしていればOK
電動歯ブラシについて調べると、「歯や歯茎を傷つける」とか「歯の表面が削れて知覚過敏になる」とかいったネガティブな説明が散見されます。しかし、電動歯ブラシは決して歯にとってよくない製品ではありません。
人の手では動かせないほどの高速で振動し、歯についた汚れを落としてくれる電動歯ブラシ。大切なのは、正しく使えているかどうかです。
電動歯ブラシのメリットとデメリットを知り、自分で納得したうえで使ってみましょう。手動では得られない爽快感が短時間で得られますよ。
電動歯ブラシとは? 特徴と種類・メリット・デメリット
電動歯ブラシはその名の通り、電気によってヘッド部分が高速で振動し、歯の汚れを取り除く電化製品です。特徴は一定の圧力と速度で歯磨きができること。手は歯ブラシを支えるだけで上下には動かさず、歯に軽く当てるようにして使用します。
電動歯ブラシの種類は大きく分けると次の4つ。
【振動式歯ブラシ】
ヘッド部分が振動して歯垢を落とす。数百円程度で購入できる商品がある。
【高速回転歯ブラシ】
ヘッド部分が高速回転して歯垢を落とす。ヘッド部分が丸形をしている。
【音波歯ブラシ】
音波の高速振動でブラシの毛先が接していない周囲2mmまで汚れを落とす。200~300Hzの音波振動で、毎分2~4万回振動する。
【超音波歯ブラシ】
口の中の水分を利用し振動を発生、超音波で歯垢の一部を破壊して汚れを落とす。毎分約120万回、2万Hz以上の振動数がでている。
電動歯ブラシを使うメリット3つ
電動歯ブラシを使用するメリットを見ていきましょう。
1、清掃効率がよい
手動で磨くことに比べ、圧倒的に掃除の効率が上がります。人間には不可能な速さで動き、歯の表面についた汚れをきれいに除去。よって短時間で歯垢を落とせます。
また、手を使って磨くときには届かなかった場所、たとえば歯の根本にある歯周ポケットの中も掃除可能です(振動のみタイプ以外)。
2、年齢を選ばず簡単に使える
電気で勝手に振動するため、使い方さえ間違わなければどの年齢層の人でも簡単に歯をきれいにできます。力を入れてはいけない製品のため、力がない子供や高齢の方でも大丈夫。疲れずにしっかりと歯磨きができます。
3、歯にかかる圧力を一定にできる
電動歯ブラシは電気の力で動くため、軽く支えるように持つだけで一定の圧力をかけて磨けます。手動であれば力を入れてしまうところと軽く磨くところの差がでてしまいますが、電動歯ブラシではその心配はありません。どの歯でも平等に同じ力で磨けます。
電動歯ブラシを使うデメリット3つ
では続いてデメリットも確認しましょう。
1、お金がかかる
手動の一般的な歯ブラシは100円程度で購入できますが、電動歯ブラシは数千円から数万円かかります。動かすための電気や電池代が必要で、ヘッド部分も定期的に購入して交換しなければなりません。消耗品、そして衛生商品であることを考えると、高級商品の部類に入るでしょう。
ただし家族で使う場合には、それぞれにヘッドを用意すれば本体は1台でOKです。
2、電池や電力が必要
電動製品のため、電池か充電が必要です。充電式の場合は洗面所のコンセントにさしっぱなしにしておけますが、外へ持ち運びたい方は電池式を選ぶ必要があります。
3、歯や歯茎が傷つく場合がある
電動歯ブラシは自分で上下に動かさず、歯に軽く触れる程度で使用します。しかし手動の歯ブラシに慣れている方はついつい手でも動かしてしまったり、力を入れたりしてしまいます。高速で振動しているところに力が加わると、歯の表面が削れたり歯茎に傷を作ったりする場合があります。
電動歯ブラシと手動歯ブラシを比較してみよう
電動歯ブラシと手動歯ブラシをいくつかの点で比較してみましょう。
【値段】
・電動歯ブラシ・・・数千円~数万円
・手動歯ブラシ・・・数百円
【清掃必要時間】
・電動歯ブラシ・・・短い(2分まで)
・手動歯ブラシ・・・長い(3分~)
【清掃力】
・電動歯ブラシ・・・高い・歯周ポケットなどもOK
・手動歯ブラシ・・・普通・部位によって細かく動かしていく必要あり
【維持費】
・電動歯ブラシ・・・かかる・電池や電気代、交換ヘッド代
・手動歯ブラシ・・・かからない
【歯への圧力】
・電動歯ブラシ・・・一定
・手動歯ブラシ・・・不安定
電動歯ブラシは正しく使いさえすれば、お金はかかっても歯の清掃において優秀です。手動では落としきれない汚れも落とせるため、短時間でしっかり汚れを落としたいという方にはおすすめですよ。
電動歯ブラシの選び方やポイント
電動歯ブラシを使ってみよう! と思ったら、自分にぴったりのものを選ぶことからスタート。
まずは前述した4つの種類から、使ってみたいものを選びます。比較的安価で使いやすいのは振動だけのタイプ。しっかりきれいに掃除をしたいという方は、機能性が高い超音波や音波のタイプを選びましょう。
電池式か充電式かを考えます。電池式であれば持ち運びも簡単ですが、充電式の方がランニングコストは優秀です。
さらに気をつけたいのが、次の2点。
- ・自分の口のサイズにあっているか
- ・付属ブラシがついているか
自分の口のサイズにあっているか
電動歯ブラシは作るメーカーによってヘッドの大きさが違います。ヘッドが大きいと広い面積を一気に磨けますが、奥歯には届きにくいといったデメリットも。一方小さなヘッドは奥歯などには届きやすいですが、磨く時間は少々かかります。
電気屋の売り場に日頃自分が使っている歯ブラシと同じサイズのものを持っていき、比べてみるのが最も簡単で確実なサイズ合わせの方法。顎が小さい人は特にヘッドの大きさには注意してください。あまり大きすぎると口の中に違和感があり、使いづらくなります。
付属ブラシがついているか
電動歯ブラシでは、ヘッドの種類を選べる商品があります。たとえばコーヒー汚れなどのステイン用、歯垢除去用や歯茎ケア用など種類は多彩です。それら付属のブラシがついているかどうかを基準にするのもよいですね。
正しく使ってこそのメリット! 電動歯ブラシの使用方法と注意点
電動歯ブラシの正しい使い方を、部位別にここで確認しておきましょう。
【歯の表面】
歯の表面にはブラシを垂直に当て、振動が均等に伝わるようにします。このとき、ブラシを歯へ力を込めて押し付けないようにしましょう。
【歯と歯茎の境目】
歯の根本、歯茎との境目のところには歯周ポケットと呼ばれる溝があります。ここは歯垢が溜まりやすいところ。ブラシは45度の角度で斜めに当てて磨くようにしましょう。ブラシが歯周ポケットに入り込み、汚れをかきだします。
【噛み合わせ部分】
上下の歯が噛み合わさるところは、ヘッドをその度に上下へ向けて垂直に当ててください。歯の頭部分は凹凸があるため、まっすぐ当てることで凹凸にブラシの毛先が当たります。
電動歯ブラシを使うときの注意点
では、電動歯ブラシの注意点3つを順番に説明します。
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- ・ブラシヘッドは3ヶ月おきに交換
- ・歯磨き粉は使用しない方がいい
- ・都度メンテナンスが必要
1、ブラシヘッドは3ヶ月おきに交換
作っているメーカーによって違いますが、多くのメーカーがヘッドの交換目安を3ヶ月としています。普通の歯ブラシのように毛先が開いて来なくても、3ヶ月程度使っていたらヘッドを取り替えましょう。
2、歯磨き粉は使用しない方がいい
電動歯ブラシは高速で振動するため、一般的な歯磨き粉を使うと泡だらけになってしまいます。実際には磨けていないのに、泡が多いと磨いたような気になってしまうケースも。また、研磨剤が含まれた歯磨き粉の使用で歯の表面が削られ知覚過敏になってしまうこともあります。
歯磨き粉は使わないか、研磨剤不使用で泡立ちにくいジェルタイプなどを選びましょう。
3、都度メンテナンスが必要
使用する度にブラシを洗い、風通しのよいところで保管します。このとき、ブラシと本体のつなぎ目部分の汚れも落として洗ってください。つなぎ目部分に汚れが溜まれば接触不良を起こし、故障に繋がります。
電動歯ブラシは便利な製品! 自分との相性を考えよう
正しく使いさえすれば、電動歯ブラシは効率的・効果的に歯の汚れを落とせる製品。お金はかかりますが、人力ではなかなか落とせない歯垢もすっきりと除去できます。
ただし、歯がつるつるになる分しっかり磨けていると考えて丁寧さがなくなると、磨き残しがでて虫歯になることも。機械を過信せず、丁寧に隅々まで磨こうとする姿勢は必要ですよ。