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永久歯が横向きに生える?! その原因と親が子どもの歯並びを守るためにできること


永久歯が横向きに生える?! その原因と親が子どもの歯並びを守るためにできること

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乳歯から永久歯に生え変わる際に、まだ乳歯があるのに横や後ろから永久歯が生えてくることがあります。乳歯が抜けたら永久歯が生えると思っている場合、変な場所から永久歯が生えてきたら「歯並びに影響するのでは!?」と心配する親御さんもいることでしょう。

そこで今回は、永久歯が横から生えてくる現象の原因やその場合にしてはいけないこと、きれいな歯並びにするために親が子どもにできることなどについて解説します。

永久歯が横から生えてきた? 乳歯の状態によっては歯科を受診しよう

子どもの歯磨きの仕上げをしているときに、乳歯の後ろ側や横から永久歯が顔をのぞかせているとびっくりしますよね。

実は、乳歯がまだあるにもかかわらず永久歯が生えだすことは、普通にあります。ただし、そのときの乳歯の状態によって、すべき対応が変わってくるのです。

乳歯がぐらぐらしていたらもうすぐ抜けるというサインであるため、しばらく様子を見ていて構いません。乳歯が抜ければ、多くの場合は舌の動きなどで本来の場所に永久歯が動きます。しかし乳歯がぐらぐらしておらず、何の変化もないようである場合は、歯科を受診するようにしましょう。なお、本来その永久歯が生えるべき場所から5mm以上離れている場合は、歯科での確認は必須です

保護者は毎日の仕上げ磨きで、しっかり様子をみてあげてくださいね。

 

永久歯が横から生える原因

永久歯が横から生えてくる主な原因は、以下の2つがあります。

  • ・スペースのある場所に生える
  • ・乳歯が虫歯になっている

 

スペースのある場所に生える

本来、永久歯は乳歯の側面に沿うように生えてきます。これは生えるスペースを探して生えてくるためですね。乳歯が永久歯の邪魔をしているわけではなく、重なって生えることは正しい過程と言えます。

永久歯が生えると舌や唇の内側からの圧力で、乳歯がぐらぐらとしてきて、永久歯の成長とともに抜け落ちます。そして乳歯が抜け落ちた場所に舌や唇の圧力によって永久歯が入ると、きれいな歯並びになるのです。

 

乳歯が虫歯になっている

乳歯が虫歯になっている場合は、その影響によって永久歯が形成不全を起こすケースがあります。そうなると通常とは永久歯の形が変わるため、外側や横から生えてきたように見えることがあるのですね。

虫歯に汚染された乳歯が抜けて永久歯全体がでてきた際に、その形がおかしいなと思うことがあれば歯科を受診してください。治療が必要です。

 

永久歯が横から生えてきた場合に発生する問題点としてはいけないこと

では、永久歯が横から生えてきた場合の問題点と、してはならないことについてみていきましょう。

 

永久歯が横から生えてきた場合の問題点

永久歯が横から生えてきた場合は、乳歯と重なる部分があること、乳歯との隙間が狭くて磨きにくくなることなどから、虫歯や歯周病などのトラブルが起こるリスクが高くなります

また、上顎の場合は下顎に比べて発達しにくいため、自然に永久歯が歯列に入る可能性が低く、歯列が乱れることが多くなります。永久歯が乱れたままで固定されてしまうと歯科矯正の必要が高まるため、早めに乳歯を抜歯した方がよいと判断されることが多いでしょう。

 

永久歯が横から生えてきた場合にしてはいけないこと

永久歯が横から生えてきた際に、乳歯を自分で抜いたり手で何度も触ったりといったことをしないようにしましょう

ぐらぐらしている乳歯を舌で触っているうちにポロリと取れたという場合は問題ないことが多いのですが、無理やり力任せに抜いてしまった場合は、歯根だけが残って折れたり、強く痛みが出たりする可能性があります。最悪の場合、神経が傷ついてしまうこともあるでしょう。

乳歯がぐらぐらしているようなら様子見になりますが、どうしても気になる場合は歯科へ行って抜いてもらってくださいね。

 

永久歯が横に生えないための予防策はある?

永久歯が横や後ろ側から生えてくることはよくあることで、正しい過程のひとつでもあると前述しました。

しかし、3歳ころから顎の発達を促す、顎を大きく育てるための歯列矯正をしている場合は、顎が発達することで歯列にスペースができます。その場合は永久歯が変なところから生えてくることは少なくなるでしょう。

つまり、永久歯が横から生えてこないようにする予防策としては、歯が生え始めのころから定期的に歯科検診を受け、顎の発達について小児歯科医と相談することです。

 

歯列を整えるための歯科矯正は前歯が生え揃ってから

子どもが歯列矯正できるのは、永久歯に生え変わる3歳から12歳までと、それ以降は全ての歯が永久歯になってからです。歯科矯正は基本的に健康保険を使えないため、大人になってから行うと100万円単位でお金がかかります。

最近の子どもは昔に比べ、顎が小さめだと言われています。食生活が変わり、あまり硬いものを食べなくなったからですね。そのため、歯列が乱れやすくなると考え、小さなころから歯科にて歯をケアすることをおすすめします。

 

子どもの歯並びを守るためにできること

では、子どもの歯並びを守るために親ができることは何があるでしょうか。以下の3つを意識するようにしましょう。

  • ・毎日の清掃
  • ・歯科の定期健診
  • ・食事

 

毎日の清掃

小さな子どもは歯ブラシを口へ入れることを嫌がる子も多いですよね。しかし、何とかして毎日の歯の清掃を続けるようにしてください。

親が目の前で一緒に歯ブラシをしてみる、歯ブラシの前に抱きしめたり頭をなでたりといったスキンシップをする、幼児用教育動画などでキャラクターが歯磨きをしている姿を見せるなど、できることは利用して、しっかり歯磨きをさせるようにしましょう。

【関連記事】子供の虫歯予防についての記事はこちら
子供の虫歯予防は親子で取り組もう! 予防方法や歯磨きを嫌がらせないコツ

 

歯科の定期健診

虫歯のような口内トラブルが起きてから歯科に初めていくと、痛いとか怖いといった感情でいっぱいになり、歯科そのものが恐怖の対象となってしまいがちです。

何の問題もないときから歯科検診で歯科を受診していると、そういった恐怖心を育てずに済みます。今の口内の健康を維持し、永久歯に生え変わる時期に発生しやすい口内トラブルを初期の内に防げるよう、乳歯が生えてきたら歯科検診に行くようにしましょう

【関連記事】子供の予防歯科についての記事はこちら
予防歯科は子供にとって非常に大切! その理由4つと具体的にすべきこと

 

食事

現代の子どもは柔らかい食事が多く、顎の発達が未熟で歯列が乱れがちです。顎がしっかり発達するよう、食事やおやつでは硬いもの、噛み応えのあるものを食べさせるようにしましょう。

噛んで顎を動かすことで、大きな永久歯が生えても入るスペースを作り出せますよ。

 

永久歯が横から生えたら歯科医に相談しよう

乳歯がまだ取れていないのに永久歯が横から出てきていたら、びっくりしますよね。しかし、それはよくある現象です。まずは落ち着いて、乳歯がぐらぐらしていないかどうかを確認してみましょう。

乳歯が近々取れそうだなと感じた場合は、子ども本人に歯をなるべく触らないようにと話し、しばらく様子をみてください。乳歯が取れると永久歯は自然にスペースが開いている方へ動きます。

しかしもしも乳歯がまったく動かない場合は、早めに歯科医に相談しましょう

子どもの歯並びは、顎の発達状況が大きく影響します。そのため、普段から食事や歯の掃除に意識を持ち、幼いころから歯科検診を受けさせるようにしてくださいね。


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監修・執筆

ハピネス歯科クリニックの院長、大久保 圭

ハピネス歯科クリニック 院長 大久保 圭

秋田市の歯医者。出身地:北海道。出身大学:岩手医科大学歯学部。 ハピネス歯科クリニックでは、歯の悩みが何もない健康を保っていただくために、予防歯科を特に大切に考えています。 本ブログを通して、あなたの健康づくりに役立つ質の高い情報発信を心がけています。

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