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奥歯の抜歯後そのままにしておく9つのリスクと対処法とは?


奥歯の抜歯後そのままにしておく9つのリスクと対処法とは?

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さまざまな事情から奥歯を抜歯したけれど、その後どうすればいいのかと悩んだ結果、そのままにしているという方が残念ながら多いようです。

抜歯で痛みの原因がなくなったため楽になる他、奥歯は人から見えにくい場所ということもあり、そのままずるずると時間が経過してしまうのでしょう。

しかし、本来あるべき歯が欠損していると、やがて全身に悪影響を及ぼします。

これから奥歯の抜歯予定がある方、昔に奥歯を抜いたけれどそのままにしているという方に向けて、この記事では奥歯の抜歯後に放置すると起こる問題や治療法などを解説します。

奥歯を抜いたあとにそのまま放置はNG! 全身に悪影響を及ぼすことに

結論から言うと、奥歯を抜いたあとに放置することはやめましょうものを噛む機能や見た目だけでなく、最終的には全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります

痛みがないから、腫れていないから、日常に不自由がないからと放置している方は、できるだけ早く歯科の予約を取り、欠損を埋めるように動いてくださいね。歯は親知らずを抜いて上下に14本ずつ、28本揃っていることが理想的です(矯正のための抜歯は除く)。

治療法は複数あり、高い費用がかかるケースもあるためまずは担当歯科医と相談することになりますが、歯の欠損は必ず埋めるようにしましょう。

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奥歯の抜歯後にそのまま放置すると起こる9の問題点

では、奥歯を抜歯したあとに放置するとどのような問題点が起きるのかについて、順番にみていきましょう。次の9個の問題が考えられます。

いずれも短期的に発生するものではなく、長い時間をかけて徐々に出てくる問題です。そのためできるだけ早く対処する方が、治療にかける時間や費用も抑えられますよ。

  • ・対合歯が伸びてくる
  • ・隣の歯が倒れてくる
  • ・出っ歯になりやすくなる
  • ・滑舌が悪くなる
  • ・咀嚼しにくくなる
  • ・顔の形が変わり老化が早まる
  • ・全身のバランスが崩れる
  • ・認知症リスクが上がる
  • ・瞬発力が失われる

 

対合歯が伸びてくる

上下の歯は、お互いに噛み合い続けることでそこに留まれます。そのため抜歯によって歯がなくなると、噛み合うはずの歯が伸びてくるのです。

この場合の「伸びる」は歯が長くなるわけではなく、通常歯茎の中に隠れている歯根ごと出てくることを意味するため、エナメル質に覆われていないむき出しの歯が登場します。

エナメル質に覆われていないために虫歯や知覚過敏などのトラブルになりやすく、良いことは何もありません。

 

隣の歯が倒れてくる

奥歯がなくなるとスペースが開くため、それを埋めようと隣の歯が倒れるように傾き始めます。斜めになった歯は磨きにくく、虫歯や歯周病などでトラブルが起こりやすくなります。また、一度倒れてしまった歯を直すためには全体矯正が必要です。

 

出っ歯になりやすくなる

大きな奥歯は、顎や噛み合わせを支える重要な柱です。その奥歯がなくなると噛み合わせが深くなるため前歯が強く噛み合うようになり、徐々に出っ歯になっていきます。

 

滑舌が悪くなる

歯が欠損しているとそこの部分から空気が漏れ、滑舌が悪くなって不明瞭な発音になることがあります。特にサ行やラ行の音が聞き取りにくくなるでしょう。

 

咀嚼しにくくなる

奥歯は噛む力の多くを担っています。そのため奥歯が1本欠けることで、何と噛む力が30%〜40%ほど低下してしまうのです。しっかりとものを噛めないままで飲み込むことになり、胃腸に多くの負担をかけます。

 

顔の形が変わり老化が早まる

奥歯がなくなることで噛まなくなるため、顔の形が変わってきます。奥歯がある方ばかりで噛む癖がつき、筋肉のつき方も変わるため頬がこけ、シワも増えだすでしょう。

 

全身のバランスが崩れる

奥歯は顎や関節の位置を決めるためにも必要なものです。奥歯がなくなると噛み合わせが変化し、噛み合わせが変化することで顎もズレ、その結果、頭蓋骨の位置にまで影響を及ぼすこともあります

頭は体の中で最も重い箇所。頭蓋骨の位置にズレが生じると体のバランスが崩れるだけでなく重い頭を支えるために筋肉が緊張し、肩こりや背中痛などのトラブルも発生します。また、徐々に姿勢も悪くなっていくでしょう。

 

認知症リスクが上がる

顎の筋肉や神経は脳に直接つながっています。奥歯でものを噛むことで脳を刺激し、脳に十分な血液を送っているのです。

つまり、奥歯がなくなることでしっかり噛めなくなると、脳への刺激や血液が滞るようになるため、認知症のリスクが上がります。

 

瞬発力が失われる

人間は瞬間的に力を入れる際に、奥歯を食いしばることで体幹を固定します。そのため、奥歯がなくて食いしばれないと体のバランスが崩れ、瞬発力を失ったりうまく力を出せなくなったりします。

 

奥歯の抜歯後はどのような治療がある?

奥歯の抜歯後は、以下のような補綴治療をする必要があります。代表的な治療法を3つ紹介しましょう。

  • ・インプラント
  • ・ブリッジ
  • ・部分入れ歯

 

インプラント

インプラントは人工で歯根を作って顎の骨に埋め込み、自然な感覚の状態まで回復させる治療法です。自分の歯と同じようにはいきませんが、それでも90%の力で噛めるまで回復します。

見た目も自然で自然の歯と同じように使えます。しかし、費用が高額になりがちであるうえに、外科的手術が必要です。

 

ブリッジ

ブリッジは欠損した歯の両隣の歯を支えとし、人工の歯を橋のようにかける治療法です。違和感も少なく、自分の歯のようにものを噛めます。

ただし土台になった歯への負担が大きいため、両隣の歯の寿命を短くしてしまうというデメリットがあります。

【関連記事】ブリッジ治療についての記事はこちら
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部分入れ歯

残っている歯に針金をかけ、部分的な入れ歯を入れる治療法です。噛む力は自分の歯の20〜30%程度と低くはなるうえに、硬いものやくっつきやすいものは噛めません。ただし、治療時間が短く、比較的費用も高くはないでしょう。

【関連記事】入れ歯についての記事はこちら
インプラントよりも入れ歯の方が良い? その判断基準とは

 

奥歯の抜歯後長期間放置した場合の治療法

奥歯の抜歯をしたあと、しばらく放置してしまっていたという方の治療法は、次の2つがあります。

  • ・部分矯正
  • ・歯を大きく削る

奥歯を抜いて1年以上が経過すると、周囲の歯が動いてしまいます。その後で欠損した歯の治療をしようとしても、まずは動いてしまった歯を部分矯正で元の位置に戻すことが先決です。倒れた歯を起こしたり、出てきた歯を埋め込んだりも必要です。

部分矯正をしない場合は、動いた歯の大部分を削ることによって調整し、抜いた奥歯の治療をするケースもあります。場合によっては被せものをしたり詰めたりしたりで、細かな調整を行います。

また、あまり大きく動いてしまった歯に対しては神経を抜かなければならないこともあると知っておいてください。

いずれにせよ、周囲の歯の位置を整えてから、抜けた奥歯の治療(インプラントその他)をスタートさせます。

 

奥歯を抜歯したら必ず補綴を! 歯の数を守って健康を維持しよう

奥歯を抜歯したら、噛む機能を復活させるための治療を必ず受けるようにしてください。たとえ部分入れ歯など「噛む力が弱いケース」であっても、歯がなくまったく噛めないことに比べると、はるかに良い結果になります。

歯の健康は全身の健康につながります。今は奥歯が1本なくても影響がない状態であったとしても、やがて必ず悪影響が出て、さまざまなトラブルに対処しなくてはならなくなるでしょう。

トラブルがない内に欠けた歯の埋め合わせをし、噛む機能を取り戻してください。できるだけ早く、歯科の予約を取ることがおすすめです。


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監修・執筆

ハピネス歯科クリニックの院長、大久保 圭

ハピネス歯科クリニック 院長 大久保 圭

秋田市の歯医者。出身地:北海道。出身大学:岩手医科大学歯学部。 ハピネス歯科クリニックでは、歯の悩みが何もない健康を保っていただくために、予防歯科を特に大切に考えています。 本ブログを通して、あなたの健康づくりに役立つ質の高い情報発信を心がけています。

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