虫歯による口臭はどんなニオイがする? 原因や改善方法とは
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虫歯になると口臭が出ることをご存じでしょうか?
人の口臭は「生理的」と「病的」の2種類ありますが、虫歯が原因であれば病的口臭になります。
口臭は会話で気付かれることが多く、人間関係にも悪影響があります。なるべく早めに対処したいですよね。
ここでは、そもそも虫歯による口臭ってどんななのか、そしてニオイが出る原因や改善方法などを紹介します。
歯に痛みがなくても口臭がきついなと感じたときは、虫歯を疑って歯科を予約しましょう。
虫歯は「モノが腐ったニオイ」! 解消には根本的な治療が必要
虫歯になると、痛みだけでなくきついニオイも発生します。
口臭が出始めるのは「C2」の状態。象牙質にまで虫歯が達したあたりです。
C2のレベルになると、歯の表面には目で見てわかるような穴が開いています。この穴に食べかすなどが入り込み、歯ブラシでは取れないため腐り出すのですね。
そのため、虫歯が原因の口臭は「モノが腐ったニオイ」と言われます。
口の中は温かく湿っていますよね。つまり、口内に放置された食べかすは、36度くらいの夏場に生ごみを放置しているのと同じ状態です。
穴に入り込んだ食べかすは自力で取ることが難しいうえ、細菌はどんどん奥へと進行していきます。そのため、自力のケアでは改善できません。
根本的に口臭や痛みを解消するためには、早めに歯科を受診することが大切ですよ。
虫歯による口臭がきつい理由とその原因4つ
先ほど虫歯による口臭は「モノが腐ったニオイ」だと説明しました。
しかし食べかすが腐敗すること以外にも、ニオイがきつい原因はあります。それは、繁殖した口内細菌が吐き出すガス。
口内細菌は繁殖中に代謝の過程で、メチルメルカプタンや硫化水素などのニオイが強いガスを出します。これが「卵の腐ったようなニオイ」や「ドブのニオイ」などと表現される、強烈なものなのですね。
ではさらに詳しく、以下4つの虫歯による口臭の原因を説明します。
- ・穴に食べ物が詰まる
- ・神経が腐る
- ・溢れた膿
- ・詰め物や差し歯
虫歯口臭の原因①穴に食べ物が詰まる
虫歯はミュータンス菌の活動が活発になって発生します。ミュータンス菌が餌にするのは口内の糖分。餌として摂取し、代わりに酸を作り出して歯の表面を溶かしていきます。
溶かされてできた穴は形がいびつなため、ここに食べかすが入ると歯ブラシでは除去できません。そこで食べかすが腐り、腐敗臭が発生します。
虫歯口臭の原因②神経が腐る
虫歯が進行して神経まで達してしまった場合、神経や血管などを腐らせます。この状態を歯髄炎と呼び、強烈な痛みや歯茎の腫れなどを伴います。
完全に神経が死んでしまえば痛みは感じなくなりますが、口臭は強烈になるでしょう。
虫歯口臭の原因③溢れた膿
歯の神経が死んでしまうと、歯の根の先に膿がどんどんたまっていきます。この膿は細菌の死骸や細菌が吐き出すガスも含まれているため、かなりきついニオイです。
膿が根の先に溜まりきってしまった場合、歯茎に穴が開いたり歯肉を遡ったりして流れだし、口臭が発生します。
虫歯口臭の原因④詰め物や差し歯
虫歯の治療後にまだ痛みや口臭があるという場合は、治療で使った詰め物や差し歯が合っていない可能性があります。
詰め物や差し歯がぴったりくっついていないと、隙間から食べかすが入り込み腐敗するのですね。また同じように細菌も侵入するため、詰め物の下で再び虫歯になっていることもあります(二次カリエス)。
【関連記事】二次カリエスの発生原因や予防方法についての記事はこちら
二次カリエスは虫歯の再発! 発生の原因や予防方法とは?
虫歯による口臭改善方法3つ
では、口臭の改善方法をみていきましょう。
虫歯が原因の口臭を解決するには、当然のことながら虫歯の治療が必須です。
しかし多忙でなかなかタイミングが合わず、歯科へ行けないということもあるでしょう。そんなときに試してほしいのは、次の3つです。
- ・こまめな水分補給
- ・キシリトールガムを噛む
- ・重曹を使ってうがいする
ただし、これらはあくまでも応急処置。できるだけ早く歯科を受診してくださいね。
こまめな水分補給
口内が潤っているのは唾液のお陰です。しかしストレスを受けたり口呼吸をしたりといったことで、人の唾液量は減少してしまいます。
唾液が減り口の中が乾いてくると、細菌の活動が活発化。細菌を叩くためには、口の中を湿らせなければなりません。
簡単なのはこまめな水分補給です。特に口呼吸をしている自覚がある方は、頻繁に口内を水で湿らせましょう。
このとき口に含むのは水か白湯がおすすめ。ウーロン茶や緑茶に含まれるポリフェノールには唾液を抑制する働きがあるうえ、利尿作用もあります。結果的に全身の水分不足を招く恐れがあるため、頻繁に飲むには適しません。
ごくごくと飲む必要はないので、少々口の中を湿らせるイメージで水を含みましょう。
キシリトールガムを噛む
唾液を出すためには「何かを噛んでアゴを動かす」ことが近道。おすすめなのは、キシリトールガムです。
キシリトールは甘味料ですが、砂糖は含まれていません。さらに研究によって世界保健機構(WHO)にも虫歯予防効果が認められています。
効果が期待できるのは次の4つ。
- ・唾液分泌を促し口内環境を整える
- ・細菌が出す酸を中和する
- ・再石灰化を促す
- ・虫歯菌の活動を抑制する
キシリトールガムは美味しくさらに歯にも良いうえ、口臭予防にもなるのです。
重曹を使ってうがいする
虫歯菌が活動しやすいのは口内が酸性に傾いているとき。酸性に傾くのは、たとえば食後などです。
通常、人は唾液を分泌して食後に酸性となった口内を中和します。しかしアルカリ性の重曹でうがいをすれば、簡単に口内をアルカリ性にできますよ。
【重曹水の作り方】
- ・重曹は食用のものを使う
- ・500mlのペットボトルに水と小さじ1の重曹を入れ、よく振る
- ・口に含んで20~30秒程度くちゅくちゅとゆすぐ
歯磨き前にすると歯垢が取れやすくなります。そして歯磨き後にすれば、より細菌の繁殖を抑えてくれますよ。
歯科での虫歯治療で根本的解決を! 治療内容は?
虫歯をしっかりと治してしまえば、当然口臭に悩むこともありません。
歯科では以下の流れで治療を行います。
- 問診
- レントゲン撮影
- 口腔写真撮影
- 治療方針の決定
- 治療
- 定期的なメンテナンス
通常、虫歯治療でクリニックへ通う回数は2回程度です。しかし進行した虫歯であれば治療過程が多くなるため、通院回数や治療費がよりかかってきます。
口臭がでているとなれば、それなりに進行した虫歯のはず。そのため通院回数は3回以上になると考えておいてください。
C1・C2の虫歯治療
初期虫歯であるC1なら、状態によっては少しだけ歯を削って終わりになります。痛みもありませんし、銀歯で大きな詰め物をすることもありません。
ただしC2になればエナメル質や象牙質まで虫歯が達している状態。ドリルで虫歯部分を削り、そこに詰め物や被せ物をします。
C3の虫歯治療
C3は、歯の命でもある歯髄に虫歯が達した状態です。汚染された部分を除去し、歯の神経を取る必要があります。
歯の神経を取るのは「根管治療」です。
神経を取って隅々まで除菌をし、薬を詰めて被せ物や詰め物をします。
C4の虫歯治療
歯がすでにほとんどない状態のレベルは「C4」。ここまでくると、多くの場合は抜歯が必要です。
抜歯をしたあとは、失った歯の代わりを入れて機能を回復しなければなりません。ブリッジや入れ歯・差し歯、インプラントを担当医と相談して行います。
虫歯による口臭は強烈! 早めに歯科を受診しよう
虫歯になると痛みに襲われるだけでなく、口臭まで発生してしまいます。とはいえ、それは目で見て歯に穴が開いていると確認できるレベルまで虫歯が進行している場合。それまでにも違和感や痛みがあるはずなので、ちょっと変だなと思ったら早めに歯科を予約しましょう。
虫歯が原因の口臭は強烈なものです。ニオイに対する応急処置はできますが、やはり根本から治すことが大切。
口臭に気付いたら決して放置はせず、すぐに対応してくださいね。