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更年期障害による口内炎の原因とケア方法:口腔ケアで乗り越えよう


更年期障害による口内炎の原因とケア方法:口腔ケアで乗り越えよう

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心身にさまざまな変化が訪れ、不快な症状に襲われることも多いのが更年期です。更年期は男女ともにありますが、特につらい諸症状について注目されるのは女性ですね。

多くの女性が悩む更年期障害のひとつに、口内炎があります。口内炎は一度できると食事のたびに痛みが出るため、できるだけ早く改善したいもの。

では、なぜ更年期障害で口内炎ができるのか、ご存じでしょうか?

その理由を知っているだけでも対応や予防がしやすくなるため、今回は更年期障害と口内炎の関係や、更年期に発生しやすい口内トラブルの種類、口内炎の改善・予防方法などを解説します。

更年期障害と口内炎は切り離せない関係がある

まずは更年期障害と口内炎の関係について紹介しましょう。

女性の場合の更年期障害とは、卵巣機能の衰えによって女性ホルモンが減少していくことによる、ホルモンバランスの乱れが原因で発生する身体的・精神的不調を指します。時期は個人差がありますが、大体45歳頃に始まり、10年ほど続くと言われています。

そして口内炎とは、口内にできるただれや炎症のことです。舌や歯茎といった、口の中のあらゆる場所に発生します。調味料や歯ブラシ、歯が当たるなど刺激に強い痛みを感じるため、日常生活に影響が出ることもたくさんある病気です。

更年期になると、口内炎ができやすくなります。それは更年期障害の症状が重なり、口内にも変化が訪れるためです。

舌ガンではない一般的な口内炎は放置していても10日ほどで自然治癒しますが、痛みがあるためできるだけ早く改善してほしいですよね。自分でできるケアも含め、正しい情報を上手に使っていきましょう。

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更年期に発生しやすい口内トラブル

更年期に発生しやすい口内トラブルは、大きく分けて以下の2つがあります。

  • ・ドライマウス
  • ・舌痛症

 

ドライマウス

更年期には唾液分泌が減ることによる、ドライマウス(口腔乾燥症)が発生しやすくなります。唾液を分泌する唾液腺という器官は性ホルモンの影響を受けやすく、女性ホルモンのエストロゲンが減少することによって唾液の分泌量が減ってしまうのです

今まで通りにしていても口の中に乾きを感じるようになり、その影響で以下のようなトラブルが発生しやすくなります。

  • ・ドライマウスによる口内炎
  • ・ドライマウスによる舌苔
  • ・ドライマウスによる虫歯
  • ・ドライマウスによる歯周病

ドライマウスになると、口内の渇き、ねばつき、ひりひりした痛みなどの症状が出てきます。中には食べ物の味がわからなくなったり口臭が強く出る方もいるでしょう。

【関連記事】更年期とドライマウスについての記事はこちら
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ドライマウスによる口内炎

女性ホルモンが低下すると、脳は異常を感じてホルモンの分泌を指示します。しかしそれがうまくいかず、自律神経が乱れることに。その結果、免疫力の低下や口内の乾燥が発生し、口内炎ができやすくなります。

口内炎ができる原因には睡眠不足やストレスなどもありますが、更年期障害の不快な症状によってこれらが発生するため、同じく口内炎ができやすくなるのですね。

口内炎には以下の種類があります。

・アフタ性口内炎:最も一般的な口内炎。疲労やストレスの蓄積により免疫が低下し、口内の粘膜の抵抗力も下がることで細菌に負けやすくなる。

・カタル性口内炎:何等かの刺激で口内の粘膜が傷つき、そこに細菌が入り込んでできる口内炎。

・ウィルス性口内炎:ウィルスの感染によって発生する口内炎。ヘルペス性口内炎や手足口病などがある。

・カンジダ症口内炎:人体に常在するカビによってできる口内炎。

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ドライマウスによる舌苔

ドライマウスによって口内が乾燥した状態が続くと、汚れを唾液で洗い流せなくなるため、舌も汚れてきます。そこに細菌がたまり、舌苔ができます。

舌苔自体は治療の必要はありませんが、舌が白く見えるうえに口臭が出るため、舌ブラシなどによる清掃がおすすめです。

 

ドライマウスによる虫歯

人の口内には数億もの細菌がいると言われていますが、普段は唾液がそれらを洗い流し、細菌が過剰に繁殖しないように抑えられています。しかし、ドライマウスになると唾液分泌量が減り、口内細菌は繁殖して活発化。その結果、虫歯になりやすい状態になります。

 

ドライマウスによる歯周病

歯周病は歯の周辺組織に発生する病気で、日本人の国民病ともいわれています。原因は食べかすを餌にする歯周病原菌ですが、これも唾液が少なくなることで繁殖・活発化します。

 

舌痛症

舌痛症は、舌の先や縁がヒリヒリしたり、ピリピリしたりする症状のこと。はっきりした発生原因はまだ解明されていませんが、若い女性や男性には少なく閉経後の女性に多く出ることから、性ホルモンの分泌量が関係していると考えられています。

 

更年期障害による口内炎の改善・予防方法

では、更年期障害による口内炎の改善方法や予防方法についてみていきましょう。

  • ・唾液分泌を促す
  • ・口内を清潔に保つ
  • ・適度にストレス発散をする
  • ・食事内容に気を付ける

 

唾液分泌を促す

そのままで過ごしていると、唾液量はどんどん減ってしまいます。唾液は口内の清潔や健康の維持、そして食物を分解するためにも必要不可欠なものです。そのため、意識的に唾液量を増やすようにしていきましょう。

たとえばガムを噛む方法があります。噛むという行為で顎を動かし唾液腺を刺激できるため、食事中もしっかり噛んで唾液分泌を促しましょう

また、その際は歯科などでも販売されているキシリトールガムがおすすめです。キシリトールガムは糖質がないうえに虫歯菌の活動を抑制する作用も期待できます。

【関連記事】唾液が持つ効果についての記事はこちら
唾液が持つ7つの効果とは? 分泌量のチェックや唾液を増やす方法を紹介

 

口内を清潔に保つ

当然のことながら、口内を清潔に保つことで多くの口内トラブルは回避できます

食事をしたら歯磨きをしましょう。力を入れず、優しく丁寧に磨くことで歯はきれいになり、歯茎の血行が促進できます。

また、就寝中は唾液量が減るため口内細菌が繁殖しやすくなります。寝る前の歯磨きは特に丁寧に行い、歯間ブラシやデンタルフロスを使って歯間の掃除も行いましょう。洗口液で口内を殺菌してから寝ることも、忘れないようにしてください。

 

適度にストレス発散をする

ストレスを溜めることで免疫力の低下やドライマウスを誘発してしまいます。自分に合った気分転換の方法を見つけ、適度にストレスを発散するようにしましょう。

 

食事内容に気を付ける

栄養バランスの整った食事を、腹八分目を目指して食べるようにしましょう。暴飲暴食は胃腸の不調につながり、胃腸の不調は口内炎の発生原因になります。

粘膜の健康を維持するため、ビタミンA・B・Cとタンパク質、亜鉛などを意識的に摂ることが大切です。

また、辛いものやアルコール、たばこなどの刺激物はできるだけ摂取しないようにしてください。

 

更年期には口内炎ができやすい! 上手に対処していこう

更年期に入るとさまざまな不調が心身に現れるようになります。複数の原因が重なって、口内は乾燥しがちに。口内はもともと唾液によって水分が多い環境であるため、乾燥することによってトラブルが発生しやすくなります。

更年期には口内炎ができやすい、そう考えて、早めに口内環境を整えるようにしていきましょう。睡眠不足をなくし、栄養のある食事を適量食べ、ストレスを発散してくださいね。

また、口内炎を含め、口内トラブルは早期発見が大切です。歯科検診を定期的に受け、トラブルが小さい内に解決できるようにしていきましょう。


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監修・執筆

ハピネス歯科クリニックの院長、大久保 圭

ハピネス歯科クリニック 院長 大久保 圭

秋田市の歯医者。出身地:北海道。出身大学:岩手医科大学歯学部。 ハピネス歯科クリニックでは、歯の悩みが何もない健康を保っていただくために、予防歯科を特に大切に考えています。 本ブログを通して、あなたの健康づくりに役立つ質の高い情報発信を心がけています。

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