歯間ブラシの特徴や使う場所・正しい使い方を解説! デンタルフロスとの違いも紹介
この度の新型コロナウィルスに罹患された方々、並びに感染拡大による影響を受けている方々に、心よりお見舞い申し上げます。当院では患者さまとスタッフの安全確保を実施しています。
<当院の感染拡大防止について>
- 手洗い・アルコール消毒・うがいの徹底
- ドアの開放、空調を強めに設定する 等、定期的に室内換気を行っております
- 次亜塩素酸水を使用し、空間除菌を行っております
- 感染リスクの高い来院者さまへの受診の自粛のご依頼、又はご予約日の変更のお願いをしております
ご理解とご協力賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
薬局でデンタルケア商品を探すと、さまざまな商品が置いてあります。歯磨きの商品だけでも歯ブラシの他に、デンタルフロスや歯間ブラシ、タフトブラシなど。一体どれを使えばいいのか、併用してもいいのかがわからずに悩む人も多いでしょう。
商品は違っても、歯垢を取って口内を清潔に保つという目的は同じ。気になったものは試して使ってみることがおすすめです。
ここでは多くのデンタルケア商品の中でも歯間ブラシに注目。歯間ブラシの特徴や使う場所、正しい使い方、使用時の注意点などを説明します。また、デンタルフロスとの違いもみていきましょう。
口内トラブルから自分を守るため、目的に合ったケア商品を使ってくださいね。
歯間ブラシは優秀な歯垢除去アイテム!
歯間ブラシは歯と歯の間にある隙間を掃除するためのケアアイテム。歯ブラシと併用して使うことが推奨されています。
併用して使った方がいい理由は、それぞれに特徴が違うから。デンタルケア商品はそれ1つで完璧に歯の清掃が完了するものではなく、複数の商品で補い合って清掃レベルを上げていきます。
たとえば歯ブラシだけであれば、汚れが取れるのは全体の約6割。そこにフロスを足すと約8割、歯間ブラシを足すと約9割になると言われています。
その商品が最も得意とする場所に正しく使い、しっかりと歯垢を落としていきましょう。
歯垢を落とせば、虫歯や歯周病といった病気を始め、口臭や歯ぐきの出血など不快な症状の予防にもなります。すべての原因は、食事でついた歯の汚れ。その日の汚れはその日のうちにできるだけ落とす、その意識をもってデンタルケアをしてくださいね。
歯間ブラシの特徴と使うべき場所・種類・使い方
歯間ブラシは細い針金にナイロンの毛がついている小さなブラシのことです。
特徴、使うべき場所、種類、そして使い方を順番に紹介します。
歯間ブラシの特徴と使うべき場所
歯間ブラシはその名の通り、歯と歯の間にある隙間を掃除するアイテムです。
歯ブラシの毛先は届かず、フロスでは細すぎる隙間を一気に掃除するのに最適。歯と歯の間に溜まった食べかすを押し出し、隣あった歯の表面を磨きます。
歯間ブラシを使ってほしい場所は、次の3つ。
- ・歯と歯の間にできた隙間
- ・ブリッジの内側
- ・歯肉が下がって歯根が露出した場所
特に加齢で歯ぐきが下がってきたなと思ったら、歯間ブラシを使い出すタイミングです。歯ぐきが下がれば歯と歯の間に大きな隙間ができるため、そこを歯間ブラシで掃除しましょう。
歯間ブラシの種類とサイズの選び方
歯間ブラシの種類は2つで、針金製かシリコン製などのゴム。金属は清掃能力に秀でていますが初心者には使いづらく感じるかもしれません。一方すべてがシリコン製の歯間ブラシは柔らかく、歯肉を傷つけにくいです。しかし清掃能力は金属に劣ります。
歯間ブラシは4sからLLまでサイズが7つもあるので、自分の歯間の隙間に合うサイズを見つけることが大切。まずは一番小さなサイズから試してみて、余裕があるようなら徐々に大きいサイズを使うというふうにやってくださいね。
ぴったりのサイズは、隙間に無理なく入り圧迫感がないものです。ただし歯間によって隙間の大きさは違います。そのため複数の歯間ブラシを用意して、それぞれの隙間に適当な大きさのものを使ってください。
歯間ブラシの正しい使い方
歯と歯の隙間に斜め上から入れ、前後に出し入れして向かい合った歯の表面を磨きます。
入れようとして入らないときには無理をせず、サイズが小さいものを使いましょう。無理にいれると歯ぐきの下垂を招くこともあります。
歯間ブラシとの違いは? デンタルフロスの特徴と使うべき場所・使い方
歯間ブラシとどちらを買えばいいかと多くの人が悩むのが、デンタルフロス。続いてはデンタルフロスについて説明します。歯間ブラシとの違いをみてみましょう。
デンタルフロスは細い糸のようになった商品で、糸巻タイプとホルダータイプの2種類があります。初心者は持ち手(ホルダー)がついたタイプが使いやすいかもしれません。
歯ブラシが入らない歯間をすっきりと掃除してくれる、お役立ちアイテムですよ。
【関連記事】デンタルフロスについてさらに詳しい記事はこちら
歯医者から見たフロスとは? 実はフロスが超主役級である5つの理由
デンタルフロスの特徴と使うべき場所
デンタルフロスの特徴は、細い糸状になっていること。歯と歯の隙間に上からフロスをのせ、ノコギリのように前後に動かして歯間の歯垢をそぎ落とします。
すべての歯間に使えるうえ、歯周ポケットの中まで掃除ができるため、歯ブラシのあとは必ず使いましょう。
フロスを使ってほしい場所は、次の3つ。
- ・歯と歯の接触点
- ・歯周ポケットの中
- ・ブリッジの内側
いずれも歯ブラシの毛先は届かず、歯垢が残りやすい場所です。
歯間ブラシを使うさいの注意点5つ
では続いて、デンタルフロスと歯間ブラシの使用時の注意点をみていきましょう。
口内は細菌が多い環境であるうえ、粘膜は傷つきやすく繊細です。次の5つの注意点を守り、慎重に使ってください。
- ・使うタイミングは歯磨き後
- ・正しい時期に交換する
- ・使うときは鏡で確認しながらする
- ・優しく動かす
- ・出血時などは歯科に相談する
使うタイミングは歯磨き後
一般的に、歯間ブラシを使うのは、歯ブラシでいつもの通りに磨いたあと。まずは歯磨きで全体を奇麗にしたあと、デンタルフロスやブラシを使って細部を奇麗にしていくというイメージです。
ただし、デンタルフロスや歯間ブラシを歯磨きの前に使ったほうがよいという意見もあります。
その理由は、先に細かい箇所の汚れを落とせば、歯ブラシをするときの歯磨き粉が歯間にも行き届くから。歯磨き粉にはさまざまな効果があるため、あらかじめ歯間をキレイにしておけば効果を得やすくなるのです。
実際にアメリカの歯周病学会が行った研究結果では、「フロスを歯磨きの前に行うことが最も効果的に歯垢を除去できた」と報告されています。
参考:News USA 2018/9/5By Dental Tribune USA
とはいえ、今まで歯磨きしかしてこなかったという人にとっては、先に歯磨きをしなければ気持悪いと感じるかもしれません。そのため、基本的には歯ブラシのあとにデンタルフロスや歯間ブラシを使うと覚えておき、毎日継続するようにしましょう。
正しい時期に交換する
デンタルフロスは使い捨て。そして歯間ブラシは数回使ったら交換です。商品によって使える回数は違いますが、大体1週間から10日で交換するようにしましょう。
使い捨てのデンタルフロスや交換時期を超えた歯間ブラシを使うと、返って菌の増殖を促すリスクが考えられます。
口内の細菌は、少ない人でも1億以上。洗えばキレイに見えても実際には菌がたくさんついているので、かならず破棄・交換をしてください。
使うときは鏡で確認しながらする
歯間ブラシの角度が間違っていないか、鏡で見ながら使いましょう。どちらも角度が違えば歯間にうまく入り込めず、歯ぐきや口内を傷付けてしまうことがあります。
優しく動かす
歯ぐきや粘膜など、口の中はとても繊細なもの。優しく丁寧に動かすようにしてくださいね。
特に歯間ブラシはついごしごしとこすりたくなってしまいますが、歯垢除去に力は不要です。「こする」というより「なでる」ようにブラシを出し入れしましょう。
出血時などは歯科に相談する
丁寧に使っていても、歯間ブラシを使うと出血することがあります。その場合、歯肉炎などのトラブルが発生している場合も。
なかなか出血が止まらない、毎回どこからか血が出てくるといった場合には、歯科に相談しましょう。
ただし多くの場合、出血の原因はサイズ違いのブラシを入れたり、力を入れすぎてフロスで歯肉を傷付けたりなどです。できるだけ優しくケアするようにしてくださいね。
歯間ブラシを使って歯磨きレベルを上げよう!
歯間ブラシは、歯と歯の間にある大きな隙間から食べかすを取るときに便利なケア商品。そしてデンタルフロスは、歯間の狭いところや歯ブラシの毛先が届かない歯周ポケットと呼ばれる場所の清掃に最適です。
どちらも歯磨き前後に使えば大きな効果を発揮して、高い確率で食べかすや歯垢を除去、口内トラブルを予防してくれます。
まずは普段通りに歯磨きを行い、それから歯間ブラシを使ってみてください。その日の汚れをその日のうちに取る、それを続ければ口内トラブルとは無縁になりますよ。