奥歯のにおいが気になる! 臭くなる理由6つと対処法
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口の中がくさい……。そう思ったとき、どこからにおうかを探ってみたら奥歯の方からだったという人はたくさんいます。
歯磨きは毎日しているのに、どうして奥歯がにおうの? そんな疑問に答えるため、ここでは奥歯から漂うにおいの原因や対処法について紹介します。
きちんと対処すればにおいはなくなります。現在口のにおいに困っているかたは、参考にしてください。
奥歯の強烈なにおいにはすぐに対処! 口内の健康を維持しよう
口を大きく開けて笑ったとき、夜のデンタルケアでフロスを使ったときなどに、何とも言えない強烈なにおいを感じることがあります。
人が自分の体から出るにおいを臭いと感じるときは、通常、何らかのトラブルが起きているはず。口の中の健康状態は心身に大きく栄養を及ぼすため、早急になんとかしなければなりません。
また口からきついにおいが発生してしまうと、会話をしている周囲の人に迷惑をかけるほか、口を開けて笑えなくなるなど不都合なことが増えてしまいます。
できるだけ早く対処して、奥歯から出る強烈な口臭を軽減しましょう。
奥歯のにおいがきつい? その原因6つ
前歯やその他の歯からはさほどひどいにおいは出ていないのに、奥歯からはきついにおいが出てくる。そんなとき、考えられる原因は次の6つです。
- ・清掃不足
- ・虫歯
- ・歯周病
- ・根の先の膿
- ・副鼻腔炎
- ・臭い玉
歯が原因のものは虫歯、歯周病と根の先の膿は歯ぐき、そして副鼻腔炎や臭い玉は鼻や喉のトラブルです。
清掃不足
奥歯からでなくとも口臭があるときは、まず清掃不足を疑いましょう。
虫歯や歯周病が発生する理由は、食べかすをきちんと取り切れていないことが原因です。毎日の食事のあとにする口内掃除をしっかりとやれていれば、口内にいる細菌が増えたり活動を活発化させたりすることはないため、口臭は発生しません。
奥歯だけがにおうのは、奥歯が磨きにくいから。奥歯の裏側などに食べかすが残っているとそれを細菌が食べて繁殖し、ガスを発生させます。そのガスがにおいの原因になるのですね。
また、奥歯に入れ歯を使っている場合には、入れ歯にカビが生えている可能性もあります。
元々口の中は水分があって湿度が高く温かく、カビが繁殖しやすい環境です。入れ歯を奥歯として使っていると唾液の流れが妨げられ、唾液で殺菌されるはずだったカビ菌が流されずに入れ歯に残ってしまいます。
入れ歯を使っているかたは毎日きちんと入れ歯洗浄をしましょう。
虫歯
虫歯が進行している場合、歯が虫歯菌の酸によって溶かされて腐敗臭を出します。神経まで届いていなければ痛みなどの自覚症状はあまり出ていないかもしれませんが、においは出ているはず。
また、奥歯は磨きにくいため虫歯が発生しやすい場所です。一度治療して銀歯が入っている奥歯は、再度虫歯が発生する2次カリエスになりやすくなっています。銀歯の下で虫歯が発生・進行するため気づきにくいのですが、歯の内側が溶かされて腐敗臭が出ている可能性がありますよ。
歯周病
歯周病でもにおいが発生します。歯周病は歯の付け根あたりにある汚れが原因で起こる病気で、歯ぐきが炎症を起こすのが主な症状。歯ぐきが炎症を起こせば出血することがあり、さらに悪化すれば膿も出てきます。
膿は白血球や細菌などの死骸が腐敗したもの。膿と血が混ざれば血なまぐさい強烈なにおいになります。
根の先の膿
虫歯がかなり進行して歯の神経が死んでしまった場合、歯の根の先に膿が溜まって袋ができることがあります。膿が大きくなると歯ぐきの中にとどまっていられず、歯ぐきに穴(フィステル)があいて膿があふれ出すのですね。この膿によっていやなにおいが発生。このケースでは歯の根を正しく治療しない限り、何度も同じことを繰り返します。
副鼻腔炎
副鼻腔は一般的には耳鼻咽喉科が専門のトラブル。上顎の根の近くにある細く枝のように広がっている穴で、ここに膿がたまってくると奥歯からにおう場合があります。
ただし鼻風邪が悪化して副鼻腔炎になる人もいれば、上の歯が虫歯になって副鼻腔に細菌が侵入し、副鼻腔炎になる人もいます。
鼻が原因の場合は耳鼻咽喉科で抗生物質をもらいましょう。歯が原因の場合には、歯科にて問題である上の歯の治療が必要です。
臭い玉
奥歯がにおうと思っていても歯に問題がない場合、それは臭い玉かもしれません。
臭い玉は膿栓(のうせん)と言う、黄色く小さな塊です。喉の左右にある扁桃腺にできるもので、咳をしたさいにぽろっと出てくることがあります。指で潰すとどぶのようなにおいがするので、臭い玉と呼ばれていますよ。
発生場所が近いため、奥歯からにおうように感じているのかもしれません。
奥歯のにおいを取るためにできること4つ
では、奥歯からのにおいにはどのように対処すればよいでしょうか? 方法は次の4つです。
- ・正しい歯磨きの実践
- ・補助アイテムを使っての清掃
- ・口内洗浄
- ・病院を受診
正しい歯磨きの実践
虫歯でも歯周病でも、とにかく毎日の歯の汚れをしっかりと取れていれば発生しません。
ところが多くのかたは正しい歯磨き方法を知らないのですね。虫歯や歯周病が発生したことがあるというかたは、正しい歯磨きができていない証拠。まずは毎日のデンタルケアを確実に行いましょう。
正しい歯磨きで注意すべきは次の通りです。
- ・力を入れずなでるように毛先で汚れを取る
- ・毛先は磨きたいところに直角に当たるようにする
- ・1カ所につき20回以上、歯並びに合わせて磨く
- ・歯ブラシは細かく動かす
歯科検診では歯科衛生士による歯磨き指導もあるので、一度受けてみてくださいね。
【関連記事】歯の正しい磨き方についての記事はこちら
歯の正しい磨き方とは? 磨くときのポイントや部分別に気を付けること
補助アイテムを使っての清掃
歯ブラシだけで取れる歯の汚れは全体の約6割と言われています。そのため、歯ブラシだけではやはり虫歯や歯周病が発生してしまうのですね。
清掃割合をさらにアップさせるためには、補助アイテムの活用が必要です。
- ・フロス
- ・歯間ブラシ
- ・ワンタフトブラシ
これらを使って歯と歯の間、歯周ポケットの中、奥歯の裏側までを丁寧に清掃しましょう。
なお、歯間ブラシは無理に使うと歯と歯の間に隙間をあけてしまうため、歯科医から進められたらで大丈夫。歯間はフロスを使ってケアすることが基本です。
ワンタフトブラシはヘッドが小さくて丸く、毛束が1つで山型になっている歯ブラシ。奥歯まで届きやすく、汚れを奇麗に取り除けます。
【関連記事】ワンタフトブラシについての記事はこちら
ワンタフトブラシのメリットや効果的な使い方は? 歯ブラシと併用して口内清掃をしよう!
口内洗浄
歯磨きやフロスでの掃除をしたら、仕上げにマウスウォッシュを使うことがおすすめです。
マウスウォッシュは液体の口内洗浄剤で、口の中にいる細菌の数を減らして繁殖を防ぐ効果があります。
特に寝る前にはマウスウォッシュをし、しっかりと殺菌しましょう。口臭のみならず虫歯や歯周病にも効果がありますよ。
病院を受診
虫歯や歯周病が進んでにおいが出ている場合、早目に歯科を受診して治療を開始してください。口内トラブルは基本的に自然治癒はしませんし、悪化すれば激しい痛みを伴い日常生活に大きく影響します。
また、鼻や喉が原因の副鼻腔炎や臭い玉は、耳鼻咽喉科が専門です。こちらも放置してよいことはありません。時間を作って病院を受診し、鼻風邪や喉の炎症を治療しましょう。
正しい対処で奥歯のにおいをなくそう!
奥歯からにおいがすると思ったら、出血や膿が出ていないか、歯ぐきが腫れていないかを確認してください。強いにおいがあるなら、何らかのトラブルが発生していることは間違いありません。
口内トラブルは基本的に、歯の汚れを落とせていないことが原因です。そのため口臭を感じたらまずは歯磨きを見直すこと。正しい歯磨きの方法で磨くことはもちろん、フロスやワンタフトブラシ、マウスウォッシュなどを使って奇麗に汚れを取るようにしてくださいね。
そして早めに歯科を受診しましょう。原因が何かを探り、医師と二人三脚で対処することが大切ですよ。