歯が浮いてる感じがするのはなぜ? 原因や対処法を紹介
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口の中で歯が浮いているような違和感を持ったことはありませんか?
もし歯が浮いているように感じる場合は、深刻なトラブルが隠れている可能性があります。「しばらくすると治っているから大丈夫だ」と自分で判断し、さらに放置するのはやめ、早めに歯科を受診しましょう。
ここでは歯が浮くように感じる原因や、それを放置すると起こるリスク、対処法などを紹介します。最近少し違和感がある、という方はぜひ参考にしてください。
歯が浮いていると感じるのは歯根膜にトラブルが発生したとき!
特につらいほどの痛みはないけれど、歯が浮いている感じがするといったような場合には、歯と骨の間にある歯根膜が何らかのダメージや刺激を受けていると考えられます。
歯根膜は薄い繊維状組織で、神経や血液、リンパ液などが豊富に含まれているもの。役割としては、ものを噛んだときの骨に与える衝撃を和らげる、いわばクッションですね。
上の図の青い部分、これが歯根膜です。
歯根膜がダメージを受けると、修復のために血液やリンパ液の量を増やします。その結果歯根膜が厚くなり、痛みはさほど感じないけれど、骨から歯が浮いたような感覚になるのです。
つまり、歯が浮いたように感じるときは、歯の根の周辺で何らかのトラブルが発生していると考えましょう。中には歯根膜の受ける刺激は一時的なものの場合もありますが、そうでなかったときのことを考え、早めに歯科へ行くようにしてください。
歯が浮いてる感じを放置すると起こるリスク2つ
歯が浮いているな、と感じたのに放置した場合、どのようなリスクがあるでしょうか。もしも歯根膜が一時的な刺激ではなくダメージを受けている場合は、以下2つのリスクが考えられます。
- ・歯周病の悪化で歯が抜け落ちる
- ・虫歯の悪化で顎まで感染が広がる
歯周病の悪化で歯が抜け落ちる
歯周病が進んだことで歯根膜までダメージが広がっている場合は、放置するとさらに歯周病が悪化します。
歯周病は歯周病菌に感染して発生する病気で、歯の周辺組織を破壊する恐ろしい病気です。歯茎の腫れや出血が見られるようになり、さらに進行すると歯の根元まで感染し、歯が浮いたような感覚がでてきます。最終的には歯を支える骨が溶けて歯が抜けてしまうため、迅速に対応しなければなりません。
人は歯を失うと噛み合わせが崩れ、顔の歪みや頭痛などを引き起こし、やがて全身に悪影響を及ぼします。
虫歯の悪化で顎まで感染が広がる
虫歯菌による感染が歯の根まで広がってしまっている場合も、歯が浮いたように感じることがあります。歯根膜が炎症したり、歯の根の先に膿が溜まることによって圧力が高まったりすることが原因です。
浮いたように感じるのは歯の根の先に溜まった膿が外に出ようとして歯を押し上げているためで、その治療をしなければ違和感は消えません。
この場合、急激に腫れ、激しい痛みを伴うことがあります。歯科で速やかに治療を受けましょう。
歯周病と虫歯以外の歯が浮いてる感じがする原因4つ
歯周病と虫歯以外で歯が浮いているように感じる原因は、4つあります。
- ・食いしばりや歯ぎしり
- ・虫歯治療の影響
- ・歯の使いすぎ
- ・疲労やストレス
食いしばりや歯ぎしり
通常、上下の歯がお互いに接している時間は1日20分程度と言われており、安静空隙(あんせいくうげき)という1mm程度の小さな隙間が空いています。
しかし、食いしばりの癖がある方は集中しているときや寝ているときに、長時間強い力で上下の歯が接触。クッションの役割を持つ歯根膜にダメージを与えてしまいます。
また、歯ぎしりは上下の歯を強い力で噛み合わせながら左右に揺さぶる悪癖です。こちらは基本的には夜寝ている間に発生しますが、同じく歯根膜にダメージを与えます。
虫歯治療の影響
虫歯治療で神経を取った場合にも、違和感が出てくるケースがあります。
ただし、この場合は神経治療の刺激が歯根膜に伝わるためで、一過性のもの。菌が残っていて膿の袋ができない限りは治療のしようもなく、時間が経てば改善されるものなので心配はありません。
歯の使いすぎ
硬いものや同じものを長時間食べ続けることで、歯根膜は安く暇なく刺激が与えられます。常に刺激があることで歯根膜が傷つき、それを修復するために血液やリンパ液が集まるからですね。
歯を使いすぎたと感じるようであれば、しばらく飲食をとめて歯を休ませましょう。徐々に落ち着いてくるはずです。
疲労やストレス
疲れているときやストレスを感じているとき、体調不良で免疫力が低下しているときなどは、歯が浮いたように感じることがあります。これは疲れやストレスなどで血流が悪くなるからです。
疲れやストレスが解消され、血流が滞ることがなくなれば改善されていきます。
歯が浮いてる感じがするときの対処法
歯が浮いていると感じたときは、以下の対処法を試しましょう。特に歯科トラブルの場合には、すぐに時間を作って歯科を受診することが大切です。
- ・歯周病の治療を受ける
- ・虫歯の治療を受ける
- ・マウスピースをはめる
- ・ストレスを解消する
- ・安静にして自分をいたわる
歯周病の治療を受ける
歯周病の治療は虫歯治療のように「感染場所を削ればOK」にはなりません。歯石や歯垢を除去し、口内の状態を少しずつ継続して改善していく必要があります。
自宅でも正しい歯磨きのやり方を学び、プラークコントロール(歯垢管理)をするようにしましょう。
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虫歯の治療を受ける
進行した虫歯によって神経が感染している場合は、根管治療を受けましょう。歯の根の先に膿が溜まっているようであれば膿を排出させ、歯の内部を消毒しなければなりません。
虫歯は放置して進行すると、あるときから痛みがなくなります。しかしそれは自然治癒したわけではなく、神経が死んでしまっているため痛みを感じないのです。歯に違和感があれば、すぐに歯科を受診してくださいね。
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マウスピースをはめる
食いしばりや歯ぎしりは無意識で行うことが多いもの。日中は食いしばっていることに気付くたびに止めて力を抜く、などを繰り返し行うことで改善できますが、寝ている間はどうしようもありませんよね。
そこで、歯科を受診して専用のマウスピースを作ってもらいましょう。マウスピースには食いしばり用や歯ぎしり用など、さまざまな種類があります。
市販でもマウスピースはありますが、噛み合わせに影響しないよう自分専用のものを作ってもらうことが重要です。合わないマウスピースを使うことで顎関節症が発症したり、痛みなどの症状が悪化する恐れがあるため、必ず歯科で作ってもらってくださいね。
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ストレスを解消する
免疫力を上げ、歯根膜へのダメージを避けるためにもストレスの解消も大切です。
特に何か嫌なことがあったわけではないという方も、毎日同じことの繰り返しであれば少しずつストレスはたまるもの。散歩にでかける、友人と会って話す、スポーツをする、映画を観るなど、普段とは違う行動をしてみましょう。
安静にして自分をいたわる
免疫力が低下しているときは、ゆったりと体を休めることも必要です。
胃腸に負担をかけないよう、食事は就寝の2時間前には終わらせるようにし、湯舟に浸かって体を温め、ストレッチをして凝り固まった筋肉をほぐしてください。
頭が煮詰まったように感じる方は、瞑想などもおすすめです。視界からの情報を少なくするために部屋を暗くして、楽な姿勢で気持ちが落ち着くまでぼおっとするなど、徹底的に自分をいたわるようにしましょう。
歯が浮いた感じは口内トラブルのお知らせ! 早めに歯科を受診しよう
歯が浮いたような感じがするけれど、特に痛みはないからこのままでいいか、そう考えて放置すると、口内トラブルをさらに悪化させる恐れがあります。
原因が歯周病や虫歯であった場合、最悪の場合は歯を失ってしまうのです。当然それ以外にも痛みや腫れなどの症状もでてくるうえに、やがては全身の健康にも悪影響を及ぼします。
放置しても大丈夫な原因もありますが、それを個人では判断できません。痛みが出る前に歯科へ行き、原因を調べるようにしてくださいね。