子供の歯ぎしりやいびきに悩む親御さんへ:原因と対策をわかりやすく解説
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「うちの子、寝ている間に歯ぎしりをしている」「いびきが続いていて心配」そう悩む親御さんが増えています。子供の歯ぎしりやいびきは単なる癖や一時的なものと見過ごしがちですが、大人と同じく、長期間続くと健康に悪影響を与えます。
この記事では、子供の歯ぎしりやいびきとはどのようなものか、原因や健康に与える影響、親ができる対策や病院へ相談すべきタイミングなどについて解説します。
子供の歯ぎしりやいびきに気づいたら対策を!
子供は成長過程において、歯ぎしりやいびきをすることが多々あります。また普段元気に走り回っている姿を見たら、親御さんが「歯ぎしりやいびきをしているけれど、元気そうだから大丈夫だろう」と考えてしまうのも仕方ないことです。
子供の歯ぎしりやいびきは多くの場合、過度に心配する必要はありません。しかし、そもそも歯ぎしりやいびきは「何かが起こっている結果」であるという認識を持つことは大切です。
特に子供本人がどこかに痛みを感じている場合には、早めに病院の診察を受けさせましょう。歯がすり減っていたり、睡眠時無呼吸症候群であったりということもあります。
歯ぎしりやいびきが少し気になるなと感じたときは、普段の子供の様子を注意深く観察するようにしてくださいね。
【関連記事】子供の睡眠時の歯ぎしりについての記事はこちら
子供が寝てる時の歯ぎしりが気になる! 子供の歯ぎしりの原因と対策について
子供の歯ぎしりとは
歯ぎしり(ブラキシズム)は、無意識に歯をかみしめたりこすり合わせたりする動作です。睡眠中に起こりやすく、子供の場合は特に、乳歯が生えそろう2〜6歳頃に多く見られます。
歯ぎしりには、こすり合わせる「グラインディング」、かみしめる「クレンチング」、歯をぶつける「タッピング」があります。
一般的に約20%の子供が経験しますが、多くの場合一時的なもので、成長とともに自然に減少します。
参考:朝日新聞EduA【約20%の子どもに見られる「歯ぎしり」 専門家は「睡眠環境の見直しを」】
成長過程の一部かも?
小さな子供の歯ぎしりは、成長過程の一環として現れることがあります。顎や歯の発達に伴って起こることで、咬み合わせが整ってくると落ち着いてきます。
ただし、長期間続く場合、そして歯や顎に異常が見られる場合には、早期の対策が必要です。
子供の歯ぎしりが見過ごされがちな理由
歯ぎしりは夜間に起こるため、子供本人も親も気づきにくいもの。また、気づいていた場合でも単なる癖として見過ごされがちです。
しかしながら、放置すると長期間に渡って歯や顎に負担がかかるため、さまざまな問題が生じるリスクが高くなります。毎日歯ぎしりをしている場合や歯・顎が痛いと子供が話す場合には、早めに歯科医へ相談しましょう。
子供のいびきとは
いびきとは、睡眠中に空気が気道を通る際に発生する振動音で、就寝中に気道が狭くなることで起こります。子供の約10%がいびきをかくとされており、特に風邪や鼻詰まりが原因の場合、一時的なものとして見られることが多いでしょう。
参考:コレージュクリニック ザ・ペニンシュラ東京「子どものいびき・睡眠時無呼吸症候群には要注意」
いびきと成長期の関係
子供のいびきは、年齢が低いほど発生しやすく、特に気道が狭い乳幼児期に多く見られます。成長とともに気道も発達するため、多くの場合、年齢とともに自然に改善される傾向があります。
子供のいびきが見過ごされがちな理由
いびきによる深刻な問題は成人に特有であると考えられることが多く、子供のいびきは「疲れているだけ」などと軽視されがちです。特に鼻炎を持つ子や風邪を引きやすい子の場合は親も慣れてしまいます。
しかし、大人と同じく頻繁にいびきをかく場合は、睡眠の質が低下して健康に影響を与える可能性もあります。
いびきの影響
いびきが続くと子供の睡眠が浅くなり、成長ホルモンの分泌が阻害される可能性があります。これは、身体の発育や集中力の低下を招くうえに、慢性的な疲労につながることもあります。
子供の学業や生活全般に悪影響を及ぼしかねないため、放置しないことが大切です。
歯ぎしり・いびきが発生する原因
以下は、歯ぎしりやいびきが発生する原因の代表的なものです。
【歯ぎしりの原因】
- ・精神的なストレスや不安
- ・遺伝的要因
- ・噛み合わせの問題や歯の異常
【いびきの原因】
- ・扁桃腺やアデノイドの肥大
- ・睡眠時無呼吸症候群の可能性
- ・鼻の詰まりや風邪によるもの
遺伝的要因や歯の嚙み合わせの問題、歯の異常、扁桃腺やアデノイド肥大などは、自然に治るものではありません。また、睡眠時無呼吸症候群は大人だけではなく、子供にも発生します。
なお、子供の場合は「無呼吸の時間にかかわらず、2回分呼吸停止があれば無呼吸と診断する」とされています。
親ができる対策と予防法
続いて、親ができる対策や歯ぎしり・いびきの予防方法についてみていきましょう。
歯ぎしりの対策
子供の歯ぎしりには、就寝前のリラックスが効果的です。
現代の子供は昔ほど遊ぶ場所もなくやることも多く、学校や塾、習い事などでストレスを溜めて帰宅します。
お風呂に入って湯舟で体を温める、親子で軽いストレッチをする、または深呼吸の練習をするなどの方法で、日中の緊張を解きほぐしましょう。
また、必要に応じて歯科医に相談し、マウスガードの使用も検討してください。
いびきの対策
いびきには、寝る姿勢を変えることで改善が期待できます。横向きで寝かせると気道が確保されやすく、いびきが軽減されやすくなるため、子供のいびきに気づいたら体を横向きにしてみてください。子供に抱き枕を与えると横向きに寝やすくなります。
鼻詰まりが原因の場合は、寝室の湿度を保ち、加湿器を使用するなど環境を整えるのも効果的です。
日常生活でできる予防法
規則正しい生活習慣が、歯ぎしりやいびきの予防につながることもあります。
特に、ストレスを減らす工夫はできるだけ早めに取り組みたいもの。睡眠リズムを整え、日中の運動や適度な遊びの時間を確保することが大切です。
生活のリズムが整うと、自然にリラックス効果も高まります。親も忙しいためなかなか思うようにいかないかもしれませんが、子供の食事は毎日同じくらいの時間に食べさせ、8時間以上睡眠できるようにスケジュールを見直しましょう。
医師に相談すべきタイミング
子供の歯ぎしりやいびきが長期間(数カ月)続く場合、専門家の診察を受けるようにしましょう。
特に睡眠時に呼吸が途切れる場合や、日中に集中力が欠ける様子が見られる場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
扁桃腺やアデノイド肥大が考えられる場合は小児科や耳鼻科、歯並びや口呼吸が原因だと考えられる場合は歯科への相談が必要です。
子供の歯ぎしりやいびきが気になる場合は普段の様子を観察して
子供の成長は著しく、その過程で歯ぎしりやいびきが発生しやすくなることがあります。
普段元気で走り回っており、睡眠時間がしっかり確保できているのであれば、一時的なものだと考えられるためさほど心配はいりません。しかし歯ぎしりで歯や顎が痛いと子供が話したり、日中に集中力が落ちてぼーっとしていることが多いなどの場合には、病院を受診して原因を調べることがおすすめです。
症状によって診察を受ける病院は異なりますが、子供のことで不安に感じることがあれば、まずは小児科に相談してみてくださいね。