冷たい水で歯がしみる原因とその対処法とは? 予防法も解説!
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冷たい水を飲んだりうがいをしたりした際に、歯がしみて「痛い!」となった経験を持つ方は多いでしょう。歯が痛いと虫歯かなと考えてしまいますが、歯に痛みが出る原因は虫歯のみではありません。
そこで今回は、冷たい水で歯がしみる原因を紹介します。そしてそれぞれの対処法や日ごろできる予防法などについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
冷たい水で歯がしみるときの主な4つの原因とその対処法
冷たい水や飲み物、食べ物などで歯がしみるとき、主な原因は以下の4つがあります。ここでは、それぞれの原因とその対処法をみていきましょう。
- ・虫歯
- ・歯周病
- ・知覚過敏
- ・銀歯を入れたことによる神経刺激
虫歯
虫歯とは、ミュータンス菌など複数の菌が歯についた食べかすの糖分を分解して酸を出し、歯を溶かしてしまうお口の中の病気です。
歯の外側はエナメル質と呼ばれる固い物質ですが、細菌が出す酸に溶かされて奥まで侵入すると、やがて歯の神経が刺激を感じるようになります。
虫歯は5段階あり、進行するごとに症状が異なります。冷たい水を飲むと歯痛があるというレベルは、かなり虫歯が進行していると考えましょう。そのうち、冷たい水といった刺激だけでなく、何もしていなくても痛みを感じるようになってしまいます。
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対処法
鏡で口内をみて歯に黒い穴や茶色っぽいシミを発見したら、できるだけ早く歯科を受診しましょう。人の歯は削ると二度と元には戻せませんが、虫歯は自然治癒しないため、迅速に治療を始めることが大切です。
歯科を受診するまでは、口内を徹底的に清掃し、口内細菌の活動を抑制しましょう。毎食後の歯磨きはもちろんのこと、デンタルフロスや歯間ブラシで歯と歯の間の汚れも取り、洗口液で殺菌してください。
歯周病
歯周病は、歯周病菌と呼ばれる細菌が歯の周辺組織を汚染し、歯を支える骨を溶かす病気です。日本人の成人の約8割が罹患していると考えられており、日本人の国民病と言われています。
歯周病にかかると、歯茎が腫れ上がったり出血したり、白いニキビのようなものから膿が出たりします。自覚症状はあまりないため、かなり進行してからでないと気づけません。
もしも冷たい水だけでなく、温かいものでも歯がしみるように感じるときや、歯が浮いたように感じるときには歯周病を疑いましょう。
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対処法
歯周病の原因は、歯の表面についた食べかすが歯垢になり、そこで細菌が繁殖することで進行します。つまり、歯周病予防や改善には、徹底した口内清掃が大切です。
特に睡眠中は唾液の分泌量が減るため、口内細菌の活動が活発になりがち。そのため、夜の歯磨きは正しく、しっかり行いましょう。また、洗口液で口内を減菌することも忘れないようにしてください。
知覚過敏
知覚過敏とは、歯が何等かの細菌に感染しているわけではないのに冷たい水などの刺激にしみる症状のことです。これは、歯の表面を覆っているエナメル質が剥がれ、その下にある象牙質が露出することで発生します。
原因の多くは、歯ブラシで歯を強くこすり取ること。本来、正しい歯磨きでは力は不要ですが、きれいにしようとした結果、ついごしごしと磨いてしまってエナメル質をすり減らしてしまい、刺激に反応してしまうようになるのです。
冷たい水だけではなく、歯ブラシが触れた刺激や温かい食べ物などでも痛みが出ることもあるでしょう。
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対処法
知覚過敏は「歯ブラシによる歯のすり減り・削りすぎ」や「激しい運動による衝撃での歯の破折」「嘔吐による胃酸で歯の表面が解けた状態」などで起こります。
日ごろから、歯磨きの際には力を入れないようにする、激しい運動をするときにはマウスピースを装着する、などを意識的に行いましょう。
また、知覚過敏用の歯磨き粉を使うこともおすすめです。歯の表面をフッ素などでコーティングしてくれるため、刺激が神経に伝わりにくくなりますよ。
銀歯を入れたことによる神経刺激
あまり多くはないかもしれませんが、虫歯治療で銀歯を入れたことによる神経刺激で冷たい水が歯にしみることもあります。
これは、治療によって歯の神経が敏感になっているために起こることです。治療後すぐではなく、しばらく経ってから発生する方もいます。
通常は2〜3日経てば自然に痛みはなくなりますが、もしも痛みがなくならない場合は、他に口内トラブルが発生している恐れもあるため、歯科を受診してくださいね。
対処法
通常、そのまま経過観察となります。時間が経つと第二象牙質と呼ばれるものができ始め、外部からの刺激をガードしてくれるようになります。
ただし、いつまでも痛みがおさまらないという方は、神経を抜く治療をする場合があるため、歯科医に相談してください。
冷たい水で歯がしみるのを予防する方法
冷たい水が歯にしみるのを予防するために、以下の4つの方法を試してみましょう。
- ・丁寧な口内清掃
- ・歯磨き時にゴシゴシこすらない
- ・歯磨き粉で歯の表面をコーティングする
- ・間食や甘いものの食べ過ぎには注意する
丁寧な口内清掃
口内トラブルのすべては、食べかすが残っていることから始まります。毎食後の丁寧な口内清掃は基本中の基本であるため、意識して行うようにしてください。
一般的に、歯ブラシによる歯磨きでは汚れの6割程度しか取れないと言われています。デンタルフロスや歯間ブラシを使って歯と歯の間の汚れを取って、やっと8割程度まで汚れの除去率が上がるのです。
歯磨きには3分ほど時間をかけ、丁寧に取り組みましょう。
歯磨き時にゴシゴシこすらない
前述したように、歯ブラシで力を入れてゴシゴシと磨いてしまうと歯の表面のエナメル質が剥げてしまいます。
歯ブラシは「ふつう」か「やわらかい」を選び、ペンを持つような持ち方で、毛先で歯の表面をなでるイメージで使いましょう。
歯磨き粉で歯の表面をコーティングする
歯磨き粉にはさまざまな成分が配合されており、知覚過敏に効果的なものも販売されています。
以下の成分は、歯科で知覚過敏の治療に使われている薬剤に含まれているものです。
- ・硝酸カリウム:歯の神経を保護する
- ・乳酸アルミニウム:刺激が象牙質の中に届きにくくなる
- ・フッ素:歯の組織を変化させて虫歯菌に強い歯にする
以上のものが含まれている歯磨き粉の使用がおすすめです。
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間食や甘いものの食べ過ぎには注意する
歯を守るため、間食の回数を減らし、甘いものの食べ過ぎには注意しましょう。
食後、人の口内は酸性に傾きます。いずれ唾液で中和され弱アルカリ性へ傾きだすのですが、それまでは歯の表面が溶かされやすい状態です。食事の回数を減らすことで、口内が酸性に傾く時間を短くできます。
また、口内細菌の好物は糖質です。甘いものをたくさん食べるとそれだけ細菌が繁殖し、行動が活発化すると考え、甘いものは控えめを目指しましょう。
歯が冷たい水にしみたら注意! できるだけ早く歯科を受診しよう
冷たい水を飲んだりうがいをしたときに歯がしみると、つらい思いをしますよね。痛みが一時的なものであれば、忘れてしまったり我慢すればいいと思ったりする方も多いでしょう。しかし、しみるということは何等かのトラブルが発生している証拠です。
もしも虫歯や歯周病であれば、放置するとどんどんひどくなってしまいます。
時間を取り、歯科の予約を入れてくださいね。どんな病気でも、早期発見早期治療が肝心ですよ。